紀伊路 其の15へ 大門坂   かけぬけ道
 01:京都~天満  01-2:八幡~天満  02:天満~浅香山  03:浅香山~久米田  04:久米田~和泉鳥取  05:和泉鳥取布施屋
 06:布施屋~海南  07:海南~紀伊宮原   8: 紀伊宮原~湯浅  09:湯浅~御坊   10:御坊~印南  11:印南~芳養 
 12:芳養~稲葉根  13:稲葉根~滝尻  14:滝尻~継桜  15:継桜~熊野本宮  16:大門坂  17:かけぬけ道
 18:大雲取越え  19:小雲取越え  20:那智~那智山  21:速玉大社~那智  22:長尾坂・潮見峠  23:赤木越え
 24:大日越え  25:川の参詣道     姫のリベンジ     ウッチーの補行     那智勝浦散策  感想 & 編集後記
『京都を出発し、船に乗って淀川を下り、現在の大阪市天満橋の辺りで上陸。海岸筋の熊野街道を熊野の玄関口、口熊野といわれた田辺まで南下。 田辺からは中辺路の山中の道を本宮へ向かう。本宮からは熊野川を船で下り、熊野川河口にある新宮に詣る。新宮からは再び徒歩で海岸線沿いを辿り、それから那智川に沿って那智山に登っていく。那智からは再び新宮を経て、熊野川を遡行するか、あるいは那智の背後にそびえる妙法山に登り、「大雲取越え・小雲取越え」の険路を越えるかして本宮に戻り、再び中辺路を通って都に帰っていく』 これが京からの熊野詣の順路でした。往復約600km、およそ1ヶ月かけて歩き、熊野を詣で、京へ帰っていきました。 もちろん本宮から那智に向かうコースもありなのですが、那智から本宮に向かう「大雲取越え・小雲取越え」を歩いてみることにしました。
新大阪駅前から出発します ただいま紀ノ川SAで休憩中です
熊野古道の本宮迄を無事歩き終え、完歩パーティの席上で「2016年に追加登録されたコースがある」ことを発表しました。メンバーの反応は「行く!行く!行くとも!」でした。スタンプ押印帳もまだ半分ほど未押印部分が残っています。それほどに熊野古道は奥深かったのです。かねてより完歩した暁には平安衣装を身にまとい夫婦坂を歩いてみたいと思っていることを打ち明けました。ジョンカメラマン以外はみんな大乗り気です。そんなわけで2泊3日湯快リゾート南紀勝浦・越の湯を利用する格安チケットを利用して(何と・・大阪~勝浦間バス1000円)出発することにしました。 
周参見のマスコットキャラクターです オッ!…仲人ジャー
平安衣装体験場所は大門坂茶屋です。14時までなら受付しますとの条件付き予約を入れていたため40分遅れの到着はその後の予定が大幅に狂うこととなりました。(後日運営会社に苦情の電話をしました)ホテルにバスが到着するやいなや、どの乗客よりも先にバスを降りてフロントへ駆けつけました。ホテル側の説明も省略して貰い、その間にタクシーを呼び、小走りで部屋に荷物を置き靴も脱がずにサブリュックに持ち替えて再びフロントに行くとタクシーは既に到着していました。まだホテル側の説明は延々と続いていました。 
ここがかの有名な大門坂の入り口です 大門坂茶屋
大門茶屋との約束の時間を大幅に過ぎていたものの快く受け付けて頂きました。下着以外は全て脱ぎ平安衣装に着替えます。かなり本格的な出で立ちです。ジョンは「オレはカメラマンっ!」と頑なに着替えを拒んだためウッチー会長、junkoちゃん、靖ちゃん、姫の4人が平安衣装に着替え夫婦杉周辺をシャナリシャナリと歩きました。「馬子にも衣裳」です。外人さんがウッチー会長を見て「神主さんみたいによく似合っています」と褒めてくれました。短い体験ではありましたが楽しい時間でした。
似合うのはないのか…探すわ探すわ
ひ め junkoちゃん 靖っちゃん ウッチー会長
ひ め junkoちゃん 靖っちゃん ウッチー会長
衣装を返却し、午後3時30分に大門坂を歩き始め青岸渡寺までの467段の石段を登りました。上に建つ6棟からなる社殿は、標高約330mに位置し、夫須美神(ふすみのかみ)を御主神としてそれぞれに神様をお祀りしています。伊弉冉尊(いざなみのみこと)とも言われる夫須美神は、万物の生成・育成を司るとされ、農林・水産・漁業の守護神、縁結びの神様また、諸願成就の神としても崇められています。社殿は、仁徳天皇の御世(317年)に現在の位置に創建され、平重盛が造営奉行となってから装いを改め、やがて、織田信長の焼討に遭ったのを豊臣秀吉が再興しました。徳川時代に入ってからは、将軍吉宗の尽力で享保の大改修が行われています。境内には、日本サッカー協会のロゴにも用いられている“八咫烏(やたからす)”の烏石や、樹齢約850年の大楠が茂っています。大楠の幹は大きくえぐられて人が通過できるようになっていました。
社殿並びに境内は2004年7月、ユネスコの世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されました。
(姫の感想)
大幅に予定が狂ったのは湯快リゾートのバス到着時間でした。渋滞があったわけでもなく事故に遭遇したわけでもなく配布された資料より40分遅れ。運転手を責めるわけではありませんが会社のシステムとして如何なものかと帰宅後すぐに異議申し立てをしました。調査して回答するとの事でしたが多分・・・何も言ってこないと思います。40分遅れた精であれほど楽しみにしていた大門茶屋での平安衣装の時間が短縮されました。今回の旅の醍醐味だったのですが・・・衣装を返却した後の午後3時30分と言う遅い時間から「かけぬけ道」を行くことになりました。名前の通りかけぬけです。今回はメンバー5人と言う特典を活かしてタクシーを最大限に利用しました。(バス代より安い)旅をする時はあまり細かなところに神経を使わず、大判振る舞いとまでは行かなくても楽しくお金を使いたいと思いました。「要る時はいるんや!あの世に銭は持っていかれへんでぇ!」これが私の座右の銘です・・・(笑)
 文:美智子姫  
 
紀伊路 其の15 大門坂   かけぬけ道

戻る