丸山千枚田 虫送り神事 2019.06.08
熊野古道 通り峠丸山千枚田の村
瀞流荘~(マイクロバス)~丸山千枚田~(マイクロバス)~瀞流荘
「虫おくり」とは
「虫おくり」は、現在の稲作での害虫駆除にあたるもので、昭和28年まで実際に丸山地区で行われていました。昔は、農薬等もなく害虫になすすべもなかったことから、地域の子供が集まってお寺からお札をもらい、松明と太鼓、鐘などを手に持って千枚田の中を練り歩き、火と音で害虫を追い払っていました。この行事には、ひと粒でも多くのお米を収穫したいという素朴な農民の祈りが込められています。現在では、熊野古道が世界遺産に認定された2004年から農耕行事として復活し、夕刻には千枚田に松明が灯され幻想的な風景になります。夜になると太鼓や松明をもって千枚田のあぜを練り歩きます。
午後4時50分 ホテルのロビーに集合です 夕食用のお弁当・お茶・ドリンク・懐中電灯・提灯が手渡され丸山千枚田「虫おくり会場」へホテルのマイクロバス2台で向かいます。自家用車は遥か下の方で駐車させられ歩いてゾロゾロと登って行く人達の姿を横目に見ながら登録済みのマイクロバスのみ、会場迄乗り込むことができます。
しばしちょっぴり優越感を感じます。
どこから人が出てくるのか棚田は多くの人達で大混雑です。細い棚田の道は路肩に陣取った観光客や地元の見物者 遠くから集まってきたであろう多くのカメラマンの三脚が林立し主催者である熊野市の運搬用車両も立ち往生する始末です。もしこれが昨日なら 大雨で延期となり、私達は泣く泣く帰らねばならないところでした。
1日違いでラッキーでした。
 ▲丸山神社 ▲ぼちぼち人が集まってきています 
▲ それぞれの場所でシャッターチャンスを待ちます ▲山の上の丸山千枚田展望所 にも多くのカメラマンが
▲北山砲 カメラマンの皆さんは この発射の一瞬に賭けています
▲宿で頂いた夕食のお弁当を ▲虫送り祈願
▲虫送り行列の掛け声をレクチャーしていただきました
…「虫送り殿のお通りだい」…ドンドンドン  「虫送り殿のお通りだい」…カンカンカン  「虫送り殿のお通りだい」…チンチンチン
 鐘と太鼓で盛り上がります
▲提灯持ってちょうちん行列に参加あ ▲虫送り実行委員会の幹事さんと
…「虫送り殿のお通りだい」…ドンドンドン  「虫送り殿のお通りだい」…カンカンカン  「虫送り殿のお通りだい」…チンチンチン 
 …「虫送り殿のお通りだい」…ドンドンドン  「虫送り殿のお通りだい」…カンカンカン  「虫送り殿のお通りだい」…チンチンチン
薄暗くなる午後7時に松明と鐘の後に続く提灯行列が始まりました。鐘の音に続き「虫おくり殿のお通りだ~い」と唱えながら棚田の中を練り歩きます。甲高い子供達の声が棚田に響き渡りました。主催者によると行列参加者は400人ぐらいだそうです。あの展望台でカメラを構える大勢の人達も、やっとシャツターチャンスがやって来たというわけです。盆と正月が一度にやってきたと言っても過言ではありません。美しい千枚田の畝には灯りが灯り幻想的です。「来て良かった!」そう思える瞬間でした。 
▲北山砲が2発 発射されました…その後花火もあがりました。
行列の後は花火の打ち上げもありました。ときどきホタルも飛び交い、その姿が棚田の水の中に映り感動しました。午後8時、花火の打ち上げです。昼間に大きな大砲のような仕掛けが2つ、そして棚田復活(?)15周年を祝って打ち上げ花火が夜空に舞い上がりました。決して豪華ではありませんが美しい棚田で打ち上げられ希少価値が上がりました。準備に関わる保存会の人達の一生懸命さが伝わってきて日本の伝統をずっと続けて欲しいと願わずにはおられませんでした。
イベントが終わり、帰りも又宿の車で戻ってきました。部屋に戻り、さて最終日をどう過ごすのかと会議を開き、目と鼻の先にある瀞峡巡りはどうだろうかとの提案に全員
「意義な~し!」