2016
利尻岳 北峰 1,719m 山頂
午前4時30分。いよいよ101座目の利尻岳に向けて出発です。前回は登山口の県営野営場にテントを張りましたが、ここには4人用のケビンしか無くておまけに風呂が無く少し登山口から遠くにはなりましたが何かと便利なファミリーキャンプ場を基点に行動することにしました。ポッチーとjunkoちゃんは私達を見送ってから礼文島観光に出かけることにしています。天気は快晴です。利尻北麓野営場入口まで30分の道のりはウオーミングアップと思えば心も弾みます。
宿泊先・ゆ~に04:30  ⇒ 利尻北麓野営場05:10 ⇒ 3合目・甘露泉05:30  ⇒ 4合目・野鳥の森06:05  ⇒ 5合目・雷鳥の道標06:42  ⇒ 6合目・第1見晴台07:10-07:16 ⇒ 7合目・胸突き八丁07:38 ⇒ 第2見晴台08:15-08:25⇒ 8合目・長官山08:45 ⇒ 9合目 09:36-09:40 ⇒ 利尻岳山頂10:35―11:17 ⇒ 8合目・長官山12:40 ⇒ 3合目・甘露泉15:30 ⇒ ゴールテープイベントあり
前日の雨が嘘の様に晴れています。利尻島では7日ぶりの晴れ間だとか。利尻北麓野営場入口までの道のりを歩いていると登山者を乗せた宿泊先の送迎車が何台も通り過ぎていきました。利尻北麓野営場管理棟に登山届を提出し環境管理のためほかの地域の種子などを持ち込まないため、靴裏を3槽の洗い場を通ることによって綺麗にします。ここからゆっくりと呼吸を整えながら登山開始です。 
4時30分ゆーにを出発 5時10分 北麓野営場 登山届を出して 環境管理のため靴を洗って
 甘露泉水に到着 ちょっと水をいただいて   靴の紐を締めなおして  3合目の東屋を通過
およそ10分で、3合目にある名水・甘露泉に到着です。懐かしい~。 いよいよ登山のはじまりです。
4合目の野鳥の森までルンルン気分でやってきました
5合目の雷鳥の道標 
 5合目から見た礼文島全景
6合目 第一見晴台です
 ダケカンバやミヤマハンノキの林の中を抜け出ると6合目の第1見晴台。ここから見る景色は感動です。
2度目の訪れとなりますが北海道の雄大さを感じ取れる瞬間でした。空は快晴、風力はゼロ!鴛泊港、礼文の香深港、礼文空港などくっきりと見渡せます。
6合目 第一見晴台から見た利尻空港   6合目 第一見晴台から見た礼文島・香深港 
 6合目 第一見晴台から見た鴛泊港   ナナカマド
第2見晴台でしばらく休憩  
前回のビバーグ場所  ダケカンバやミヤマハンノキのトンネルを行く 
8合目までは「撤回コース」なので懐かしくビバーグした場所もみんなに披露しました。ゴツゴツした岩の飛び出した登山道なので「こんなところで寝たの?」と信じて貰えない様子でしたが緊急時ならどこでも寝られるのです。8合目の長官山から別世界の景色を楽しみました。
第2見晴台から見た鴛泊港 第2見晴台から見た姫沼
長官山から見た利尻岳 佐上長官登山記念歌碑
1931年(昭和6年)北海道長官に就任した 佐上信一は、1933年(昭和8年)利尻岳に登った。そのことを記念して,このピークを長官山と呼ぶようになった。
佐上長官登山記念歌碑には 「利尻岳 登り登れば 雲湧きて 谿間遙けく 駒鳥乃鳴く  幡川詠」 と彫られていた。
また長官山で礼文島に渡るJUNKOちゃんとポチの乗ったフェリーが確認できました
9合目でちょっと一休み…フェリーは間もなく香深港に入るもようです 
 沓形ルートの分岐点でRIJYUチームの知り合いと出会う 利尻岳の鴛泊コースで一番崩落が進んでいるところ 
頂上直下では氷柱が下がっていました 雲が湧き始めています
胸突き八丁…最後のひとのぼりが きつい
9合目あたりで礼文島に入港する船を発見しました。ポッチーとjunkoちゃんが乗っているはずです。「おおい~!」聞こえるはずもありませんがみんなで手を振りました。9合目からが正念場です。看板にもそう書いてありました。崩壊した岩肌がパツクリと口を開け、今にも飲み込まれそうな恐怖さえ感じました。50年に1度と言う利尻島の大雨で更に傷口が大きくなったのではないでしょうか。山頂付近にはツララが張っていました。ポキリと1本へし折り食べてみたい気もしましたが、後から来る登山者の美観を損なうといけないのでグッと我慢をしました。いよいよ頂上です。頂上には多くの登山者がくつろいでいました。横断幕を広げ名実ともに「百名山制覇」の記念の瞬間を迎えました。岳友達の「おめでとう!」の声に多くの登山者の注目を浴びました。拍手とおめでとうの声が山頂を埋め尽くしました。デッカイ北海道を肌で感じました。「それは凄いっ!シャッターを押しましょう!」と駆け寄ってきてくださった「やぁやぁyhaさん」横断幕の日付が登頂日となっていることな不思議がり何枚も用意して来たのかと聞かれました。山頂からは礼文島に向かう船も利尻空港に降り立つ飛行機もよく見えます。裾野に広がる大海原も前回見ることの出来なかった姿です。山頂で40分程ゆっくり
して下山となりました。
10:35 利尻岳山頂に到着です この時礼文組に電話を入れると もうすでにタクシーに乗って島内観光中でした
11時17分 下山開始です
感動が大きかった分、下りの疲労は大きく、膝は痛く一歩一歩歩きます。「これからは山を眺めるだけにしようかな」と言い出す始末でした。
思い思いの速度で下山をし3合目の甘露泉まで来ると宇都宮チームの姿がありません。先に到着していた一服劔さんが「トイレだそうです」と説明してくれました。  
ところが、ところがなのです。
トイレとは真っ赤な嘘で利尻北麓野営場まで先に駈け下りてゴールテープを張り私達を待っていてくれてのです。感動の瞬間が文字では伝わらないのがとても残念です。またまた感動の涙・・・・。
心憎い演出にしばし酔いしれて宿泊先のファミリーキャンプ場「ゆ~に」まで戻ってきました。ポッチーとjunkoちゃんはまだ帰っていない様子です。2人の帰宅を待って温泉に行き、施設の中の食堂で夕食を取りました。「おめでとう!乾杯!」礼文島組はタクシーを貸し切り島めぐりをしたらしく、とても楽しかったそうです。温泉からでた後も山談義に花を咲かせ、百名山達成の満足感と岳友達の「おめでとう」の声に酔いました。
文:美智子姫