季節はすっかり晩秋から初冬に移りつつあります。しかし車窓から見る朽木の山々はいまが紅葉の見頃の様です。最終回は、前回ゴールをした地蔵峠からの出発となります。今回はオリオンさんが、ご親戚の法要のため欠席となり、レンタカーと四万十号で実施することになりました。オリオンさん欠席で「山帰来」での打ち上げは後日と言うことになり、日帰りのラストコースを歩くことになりました。
集合場所は阪急庄内駅、名神高速への一番近い駅となりました。2台の車は無線で連絡を取り合いながら、通い慣れた名神から(おっとっと靖ちゃんを深草で乗せるの忘れないでよ〜)湖西道路に入り、11月4日には工事中だった長等トンネルが開通しておりスムーズに車が流れておりました。
今回も車の回送係はポチにお願いすることにしました。この事により出発時間が40分短縮できるのです。出発の準備をしていたら「オイラの登山靴が無い」と大騒ぎ。車を運転するためにスニーカーを履き、自宅に登山靴を忘れて来た様子でした。しかし一度歩き終え慣れている道ゆえに、スニーカーのまま、充分気をつけて前進することにしました。(今更、取りに帰れないよ〜!)林道ゲートから40分かけて緩やかな林道をストレッチを兼ねて歩きました。右も左も紅葉のファンファーレが高らかに鳴り響いています。歩きながら、つい口ずさみました。
   も み じ

♪♪ 秋の夕日に照る山紅葉
   濃いも薄いも数ある中に
   松をいろどる楓や蔦は
   山のふもとの裾模様  
 
 (今日歌わずいつ歌うねん!)



休憩舎 9時00分
カベヨシ818 10時40分  
岩谷峠 11時30分
三国岳 12時45分
経ケ岳 14時20分
朽木桑原 15時45分
京大の芦生研究林に続く林道を地蔵峠に向けて歩きます。
峠道には人影も無く紅葉した林を思う存分楽しめます。
出発地点の地蔵峠登山口から急登を一気に駆け上がります。寒くて震えた前回の出発地点とは違い、すぐに汗がにじんできました。スタート前に、早くも衣類調整です。
1時間ほど急登を頑張るとピーク818に出ました。ここは芦生の森原生エリアに隣接していて、紅葉樹が、時々顔を出す太陽に美しく輝いています。黄色や赤の絵の具が足りなくなるほど、美しく染まり杉の巨木もあちこちに現れてくれます。屋久島で縄文杉を見たあとなので、どれほど大きな巨木を眺めても、それに勝る杉はありませんでしたが、雪の重さに耐え、美しい奇形を醸し出していて、何十年、何百年という歳月を経ている貴重な杉であるということが想像がつきます。
錦織なすとはこのような景色をいうのでしょうねぇ
今回のルートの中では一番大きな杉の巨木です…でも屋久杉にはちょっとね
杉の巨木を過ぎると岩谷峠に向けて、急激に下っていきます
岩谷峠で昼食でーす。
岩谷峠で学生らしきグループが休憩をしており、私達も昼食休憩を取ることにしました。寒くもなく、少し汗ばむくらいで最終回にふさわしい華やいだ気候です。岩谷峠を過ぎると、またまた急登となり、いままで山の美しさに感嘆の声をあげていましたが、誰もみな、無言で必死で汗を出しながら登りました。三国岳(さんごくだけ959.0b)の標識が目立ち始めると芦生の森原生林最高峰トレイル終点となります。ブナの巨木の出迎えを受け長かった80qコースを振り返りました。ビュースポットでは「おにゅう峠」が遠くになつかしく見え隠れしました。

ここまで、高島トレイルのリボンテープは1本もなく何か事情がある様にも見えました(?)とにかく下見で歩いた時、我々独自でつけた蛍光テープを頼りに歩くしかありませんでした。三国岳頂上に、踏破記念の看板を取り付けて記念撮影、恒例の「デンの記撮影会」を済ませ下山することにしました。オリオンさんゴールの時に「朽木桑原」の標識を下りましたが、丹波越分岐や茶屋跡を通過しなかったことから標識は「経ケ岳」を目指して下山せねばならないことが判明しました。併せてオリオンさんからGPSデーターを頂きましたので、本番ではGPSと、高島トレイル公式地図に従い下山することとなりました。
三国岳の頂上で、いつもながらのデンの記、撮影会です
高島トレイル全80km踏破記念のプレートを着けさせて頂きました。古くなる頃に、また回収に行きます。
全コースとても良いコースでした。踏破できたことに全員ハイになり、やかましいことうるさいこと、熊鈴よりうるさかったよー。
当日頂上で休憩されていた皆様 「ごめんなさい」
経ケ岳方面の看板に従い下山していくと、やっと高島トレイルテープを1本見つけました。みんなで思わずテープの下で記念撮影をしました。車回送係のポチからの無線で近くまで出迎え隊として登ってきている様子で、声がだんだんと近くになってきました。私はアンカーで少し遅れて歩いていましたので、経ケ岳ルートに登ることになったいきさつ(ポチとリーダーの会話)を聞き漏らしてしまいましたが、結局ポチの提案である高島トレイルルートからはずれた経が岳の頂上を踏むこととなりました。時間にして午後2時、経ケ岳頂上まで1.2qとなっています。それでなくても夕闇のゴールにならないかと時計ばかり気にして歩いていましたのに、更に余分に歩くことになりました。やっとの事で頂上の「経ケ岳」を踏みましたが、なかには余分に歩かせた事で、あるいはルート以外を歩いた事で、不快感を顔に丸出しにするメンバーもいました。そんな空気を察知しましたのでポチに代わり深く皆様にお詫びすることとなりました。(車で待つ様に頼んでいたのですが)
ブナの木が水を吸い上げる音が聞こえるって…ドッドッドッ、ほんまや…静かにして足音やないの
ここからは丹波越の分岐を目指して下っていきます。
三国岳からの下りで今回はじめて見つけた高島トレイル公式の黄色いリボンテープ…お世話になりましたからねぇ
丹波越分岐と経ヶ岳の間にあるピークにて
おまけで行った経ヶ岳
再び若狭越にもどって朽木桑原を目指します…茶屋跡も確認できました↓
下りの尾根で高島トレイル最後の休憩です…高島トレイルはいかがでしたかの問いに…全員サイコー
無事に桑原橋に降りて高島トレイル便所の前で…無事完全踏破を祝して…バンザーイ
無事に桑原橋に降りて高島トレイル便所の前で…「無事完全踏破を祝してお手を拝借ヨーーーオ」…シャン、シャン、シャン。
ゴールには、ヘッドランプをつけることなく下山することができました。終えて見るとアクセスの大変な凄いコースでした。藪に埋もれていた古道を地域の人々の協力のおかげで歩かせて頂いたことに感謝を申し上げたいと思います。但し最終コースでは「高島トレイルテープ」を見つけることはほとんどなく、地図を片手に先人達が残した赤い下見テープ(?)を頼りに歩くしかありませんでした。トレイルテープはちぎれたのかな?

平成22年6月からスタートをし、8月は熱中症予防対策のため活動休止し、それでも暑さで気の遠くなる日もありましたが、ブナの美しい森の妖精達の励ましでなんとか今日を迎えることができました。振り返ってみると、何と雨の似合うコースであったと思います。時折雨が止み、ブナの木に薄日が差すと幻想的な美しい光景と出会うことができました。

高島トレイルF 地蔵峠〜三国岳〜桑原橋

ジョン・大失敗やー
早朝から家の車庫でザックを積んで、風呂の着替えの入った袋を積んで、地図やら財布やら手回り品の入った袋を積んで、今回は運転をするためにタウンユースの靴でレンタカーに乗り込みました。いざ出発。すぐに四万十号と合流して、服部駅前で参加者と合流して、一路、朽木生杉へ。地蔵峠口で車両を降り、ここで身支度を整えます。ザックを背負うと何か変、足元がしっくりしない。あかん登山靴を積むのを忘れた。しゃあないこれで上がるか。あかん足元がズルズルや。挙句の果て下山道で膝に力が入らず一回転。怪我が無かったから良かったものの「最悪やー」と反省しきり。これ以外にも問題多発、リーダー失格。トレイル終わってて良かった。

文:美智子姫   
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