高島トレイルE
「キノコとの出会い。妖精達との出会い。ほんに高島トレイルは雨がよく似合う」

今回の出発点「おにゅう峠」は福井県と滋賀県の県境にあり標高820bの高地にあります。
前回、この小入谷林道は舗装工事中のため通行止めの時間待ちを余儀なくされましたが、林道の舗装工事も途中まで綺麗にはられ終了していました。ダートのときは土煙を上げてゆっくりと走った林道も快適なドライブコースとなりました。デポの時間も短縮できます。
今回のコースは比較的距離も短く、朽木の山の秋をゆっくりと堪能できるはずです。天気も良さそうです。
オリオン号との合流場所は「湖西道路の真野出口」を出たところにあるコンビニです。
池田組も此花組も午前7時に出発。途中で携帯で交信してみるとオリオン号のほうが11kmほど先を走っているようです。いつもどおり山科ICから湖西道路に移ったころから空が一変怪しくなってきました。能登半島沖の低気圧がまだ残っているようです。北上するにつれだんだん空が暗くなり遠敷峠への入り口である朽木
時刻 ポイント
10:05 おにゅう峠
11:30 オクスゲノ池
11:59 ピーク803
13:10 ナベクボ峠
13:35 三国峠
15:00 地蔵峠
山帰来前で降車 朽木交流館「山帰来」 おにゅう峠スタート点
生杉に到着した頃はポツポツと落ちてきました。参加者を朽木交流館「山帰来」の前で降ろし、2台の車は、ゴールである地蔵峠近くの生杉の林道トイレ前に四万十号を停めて戻ってきます。それまでの間、朽木針畑山人協会の運営するところの交流館「山帰来」の見学をさせてもらいました。宿泊施設もあり、最終回の打ち上げに、もってこいの施設です。
「山帰来」の名前の由来
サンキライとは、ほんらいインド原産のユリ科の多年草、日本ではサルトリイバラの俗称であり、針畑ではガンジキイバラ、あるいはサルカキイバラと呼ばれています。トゲのある蔓性の植物で、ハート形の葉をもち、晩秋に真っ赤な真円の美しい実をつける、代表的な茶花の一つです。柏の木の自生しない西日本の各地では、柏の代わりにこの葉で餅をくるみ、サンキラモチなどと呼ばれているようです。サンキライは、日本では民間薬として毒消しに使われてきたそうで、病に罹った人が山に入り、この実を食べて元気になって帰って来たところから、山帰来と呼ばれるようになったといわれます。
この施設は、山を愛し、山に生き、山で働く者たちによって構成され、針畑の素晴らしい山や森林などをテーマとして、様ざまな活動を展開していますが、これからの針畑郷は、この地域の山々や風土、自然環境を愛して下さる人々や、協会の活動に共感してボランティアとして参加して下さる人たちが、ここを自分の故郷として、やって来るのではなく、帰ってくる場所になって欲しいという思いから「山帰来」と名付けたそうです。
東洋の精神的な伝統において、山に帰る(帰山)とは、ほんらいの人間のありように落ち着くことを意味しますが、針畑郷を訪れたみなさんが、この土地で穫れたれた山菜や野菜、お米やソバなどを食べ、山仕事や森林浴、農作業のボランティアなどに汗を流し、都会生活のなかで疲れた心身を癒し、元気を取り戻して、再び街に戻る、そうした人たちの集う交流施設として「山帰来」はありたいと念願していると、担当者の方の熱い説明を受けていると、デポを終えたオリオン号が帰ってきました。四万十号をデポしてオリオン号に全員が乗り込み、今回の出発点の「おにゅう峠」に向かいます。。
今回の出発点 おにゅう峠です.。雨のため合羽を着けて出発です。
おにゅう峠の地蔵堂の前で 雨具を着けて出発です オフロードライダーのバイク 地蔵堂の横から上がります
地蔵堂の横は少々急坂です。ここを登りきったら3kmほど下っていきます
出発の準備をしていると、標高820bもあることから突然、雨が降ってきて、あわててお地蔵様のお堂を借りて、合羽を装着することになりました。
「途中で雨になるより最初から準備ができてよかったやんか〜」
何と明るく、前向きな発想なのでしょうか。バイクで出かけてきたオフロードライダー。軒先で雨宿りをしている若者二人に、お地蔵様のお堂を譲り
「いざ出発!」
のミーティングを終え、くろねこ・トップ隊長の後ろに勇ましくみんなが続き、「高島トレイル」の黄色のテープを頼りに尾根を歩きます。おにゅう峠から、いきなりの下りです。山登りではなく山下りです。さすが標高820bのスタート点、標高の高さを物語っています。笹枯れの道は稜線を眺めることができますが、山が幾重にも重なりどれが目指す山なのか少し戸惑います。杉には動物の爪痕が残されており鹿?熊?まぁ団体歩行なので大丈夫ですよね。(熊鈴は一人歩きの時に使用のこと。山行者とすれ違う時などは姿が見えたら鈴の音は止める。やまたび倶楽部では徹底しています。)鹿の糞も沢山落ちていました。
おにゅう峠から地蔵峠を目指していきます。697、659と小さなピークがあるもののオクスゲノ池まで3km・1時間30分ほどの下りが続きます。
朴葉の大きな落ち葉が敷き詰められており、その上に霧雨がかかり、とても滑りやすく、注意を促しながら登ったり下ったりしながら行くこととなりました。1時間30分かけて下ると北側の鞍部にオクスゲノの池があり、ここは少し色づき始めていました。池の周りには高島トレイルのリボンが無く、前回、駒ケ岳南尾根の下にある池のあたりで方向を失いましたが今回もそれと同様に、四方八方、みんなで池の周りをウロウロしながら、リボンを探し、軌道修正することができました。
「何かいつも池の周りは、楽しい迷子になるね」
全員そんな感じです。
オクスゲノ池の次の目標地点は「ピーク809」、頑張ってあがって11時59分到着です。
更に1時間過ぎるとナベクボ峠、ここで昼食の予定ですが、霧雨に加えて風も強くブナの木で風をよけてもらいながら、少し手前の広場で、昼食をとることにしました。ここまで行き交う人たちには誰にも会っていません。昼食を終え寒さが増してくることから、そそくさと出発することにしました。すぐにナベクボ峠到着です。ここらあたりで、霧雨はやみ、太陽の光が濡れたブナの木を美しく照らしています。ナベクボ峠から下りが続いたかと思うと、きつい登りが待っていて、まるでエスカレーターの様に上昇下降を繰り返しながら三国峠に到着しました。今回の主役は三国峠(みくにとうげ775.9b)今日初めての三角点を踏みました。勿論「デンの記撮影会」も済ませました。朽木の山々の、美しいブナのトンネルを抜け、妖怪でも出るのではと思わせる木々のおりなす不思議な踊りを見て、汗をかくこともないほどに秋の気配の中、もうすぐやってくるであろう初冬の景色を想像しながら、地蔵峠をめざします。
ナベクボ峠北側のピークの東側で、低気圧の終わりが通過しているため強風を避けて昼食です。
昼食後頑張ってスタートします。
昼食が終わった頃雨もほとんどやみ楽しい山行がつづきます。此処からナベクボ峠までは下りの連続です。
P677からナベクボ峠まで下りでした
ナベクボ峠到着です。
三国峠です
三国峠から目指す地蔵峠(675b)は、滋賀県の朽木から京都府の美山町に抜ける所にあり、その近くには三国峠(岳)というピークがあります。この峰は滋賀県(近江)・京都府(丹波)・福井県(若狭)の3県境が交差する所から、この名前が付けらているもので、この地域では昔よりピークを「峠」と呼ばれたことから「三国峠」と称されたと伝えられています。なお、国土地理院では「三国岳」と表記しています。ブナの自然林と穏やかに流れる清流と木々の紅葉が見所なのですが紅葉は、ちと早すぎるかも知れません。2006年あたりから地蔵峠・三国峠から、芦生研究林への立入が自然保護のため許可が必要とされていますが、規制線はないそうです。地蔵峠の守り仏の石仏には「般若心経 延命地蔵経」の文字が石にきざまれているのだそうです。

地蔵峠にさしかかる手前で琵琶湖がクッキリと見えました。イワカガミが花の時期を終え霧雨に濡れた苔はとても美しく、きのこが沢山映えています。「まるでキノコウオークやなぁ」と言いながらカメラに納めていきますが、食べられるのか毒なのかサッパリわかりません。素人はキノコには手を出さない方がいいですね。
三国峠から地蔵峠まで一気に下りました。林道の側ではトレイルのフアンが明日のルートの備えてキャンプ中でした。
ゴールの地蔵峠に到着です。
林道に出たら、ひとりの青年がテントを張っていました。聞くところによると、高島トレイルを歩いていて今夜はひとりでビバークするのだそうです。ここから林道ゲートまで1時間ほど歩くと、四万十号を駐車している場所に戻ることができます。クールダウンも兼ねて林道歩きをすることになりました。アップダウンから解消されたのか、みんなスムーズに快適に、軽やかに、思い思いに歩き出していました。駐車場所近くの休憩舎ではおじさん達が鍋を囲んで酒盛りをしている様で「キノコ持って帰り〜!うまいで〜!」ナラシメジ(?)だそうでみそ汁に入れると美味しいそうです。ごちそうさま〜(毒キノコじゃないよね)
地蔵峠から休憩舎までクールダウンです。 どろどろの靴を綺麗に洗って
おにゅう峠までデポ車両の回収に行きました ミーティングをして終わりです
四万十号は、おにゅう峠にデポしているオリオン号を回収にでかけていきました。私達は
生杉地方に向けて、車と合流するまで歩くことにしました。1時間も歩いたでしょうか。もうそろそろ車が帰ってくる頃と、広場をみつけて休憩していると、まもなく2台の車が戻ってきました。それぞれの車に乗り「比良とぴあ」で入浴をすませ、解散となりました。雨に遭いましたが、ブナ美林は、とても雨が似合います。妖精の様なブナの木々達も、根を張る苔達も、倒木さえも蘇る様な不思議な世界に私達を案内してくれました。感動の1日をありがとう!
おにゅう峠からの風景
デポした車を取りに、おにゅう峠にあがりましたら、高島トレイル運営協議会様主催の「高島トレイルスルー」のメンバーさんたちがテント泊の用意をしておられました。この中にジョンの所属する山岳会の会長をはじめとするパーティの姿を見つけたときはびっくり。少しでも会長と話せて良かったです。
今振り返ると下の4枚の写真の右下はスタッフの方の車だと思うのです。このページを見てくださっている方かも知れませんでしたのに、ご挨拶もせず申し訳ありませんでした。姫がいれば無作法なことは無かったのですが。ごめんなさい。
次回は、やまたび倶楽部も参加しようかなあ…と思いながらも我々の足では3日目に、おにゅう峠〜桑原橋まで歩くのは無理ですね。
高島トレイル運営協議会様の公式地図によりますと、17.6km・11時間20分のコースですからね。
やはり我々には、おにゅう峠〜地蔵峠が一杯一杯です。
さあ、いよいよ次回は最後のコースです。
本来高島トレイルは、12分割で実施されますが、我々は「抜土、横谷峠」でテント泊を2回実施したことで、7回で高島トレイルを制覇することができます。最終コースは少し距離が長く、日暮れも早く、うかうかしていると「暗闇登山」になる恐れがあります。山の日暮れは早いです。集合時間を少しでも早め、トイレ休憩も出来る限り縮めて、昼食も、歩きながら、おにぎりを頬張り、明るいうちに安全にゴールをしたいと思っています。
あの地蔵峠への林道ゲート開けてくれないかなぁ!

休憩時の行動食は、1回分をリュックのフタを開けなくても取り出せる様に、雨蓋に入れておくと便利です。次の1回分をまた補充して雨蓋にいれると有効に時間が使えます。「5分休憩します」と言って、5分経過したとして、まだリュックの蓋が閉まってなければ、ついつい待ってしまいます。「残り1分で〜す。リュックを背負ってくださ〜い」と声を出してはいるのですが、なかなか統一はむずかしいです。そうかと思うと、出発の合図がなくても、さっさと前進する場合もあります。タイムキーパーは全体を見渡して声を出していますので、ぜひご協力をお願いします。

最終回は、参加者の皆様の協力なしでは「明るいうちのゴール」は望めません。
ゴールの後は交流館「山帰来」に泊まって盛大に打ち上げと行きましょうか!
今回出遭ったきのこや植物
GPSデータ
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GPSデータ
文:美智子姫00000 写真・GPSデータ提供:鹿島秀元