Yamatabi-CLUB000
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「台風6号をUターンさせて、爺ケ岳&鹿島槍ケ岳&五竜岳&唐松岳 登頂」
 
●(第6日目・7月22日(金曜日)天候 晴れ )

憧れの鹿島槍、やっぱり槍と名の付くだけのことはあって素晴らしい山でした。今回は百名山を2つ制覇しました。満足感は自宅に帰り鹿島槍と唐松岳の名前にマーキングをした瞬間に再び感動が生まれてくるのでしょうか。朝は久しぶりに7時と言う、ゆっくり目の時間に朝食を食べ帰り支度を整え、オリオンさんお薦めの大町観光へと出かけることにしました。
鹿島槍が限りなく美しく見えるという鹿島集落へむけて車を走らせましたが、残念ながら全貌を見ることはできませんでした。かくれスポットだという
「小熊山」に通じる林道をドライブしてみましたが、あいにくの天気で鹿島槍は顔をだしてはくれませんでした。冷乗越に上がる赤岩尾根の登山口にあたる大谷原に足を伸ばしました。このラインを辿れば6時間で冷乗越ですが私達の力量では8時間以上はかかると思います。
大谷原を出て鹿島集落の北側にある氏神様 「鹿嶋神社」 に立ち寄り無事下山の報告とお礼に手を合わせました。
冷乗越に上がる赤岩尾根の登山口にあたる大谷原
鹿島集落の北側にある氏神様 「鹿嶋神社」
一路大町山岳博物館へ向けて車を走らせ、のんびりと博物館の中を楽しみました。
この博物館には、井上靖氏の小説「氷壁」のモデルとなった、切れたナイロンザイルや、厳冬期の槍ヶ岳北鎌尾根においてパートナー有元克己氏と共に遭難し、翌年1月6日に死去。遺体は7月に発見された松濤 明氏の遺品やなどが展示されていました。
また2011年5月公開の映画 「岳」は、山岳救助を題材とした漫画作品で
北アルプスが舞台となっていますが、大町でも何か所かでロケが行われ、山岳博物館は 「長野県北部警察署」 として撮影されました。
公開に合わせて博物館内で企画された特別展(2011.8.8まで)を記録として展示しているようです。
←大町山岳博物館
大町山岳博物館玄関のモニュメント 映画 『岳』 の警備隊事務所の展示
時間も11時を過ぎたことから「信州に来たらからには蕎麦を!」という事になり、オリオンさんの下調べにそって、NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」で紹介されていたという縄手通りにある、明治10年創業の「辨天本店」でざるそばをいただきました。おいしかった〜!
縄手通りにある明治10年創業の蕎麦屋 「辨天本店」
松本城の南惣堀(みなみそうぼり)と女鳥羽川(めとばがわ)の清流にはさまれて”縄のように長い土手”ということから由来している縄手通り商店街は、江戸期の城下町松本の風景を再現しています。50近く並ぶ各店舗は懐かしい玩具や古民具・骨董のほか、駄菓子や飲食物を売り、見ているだけで楽しくなるそぞろ歩きコースです。

かつて脇を流れる女鳥羽川(めとばがわ)にカジカガエルがたくさんいたということでカエルがシンボルキャラクターになっています。

2002(平成14)年からは、カエルを通じて縄手をPRしようと6月下旬に
「かえるまつり」が開かれているようです。

←東京芸術大学デザイン科 寄贈の「ガマ侍」
松本インターから深草経由福島出口18時10分と渋滞にも遭わずスムーズに帰ることができました。さらにジョン事務所に立ち寄り、オリオンさんのカメラのメディアをパソコンに移し鹿島槍登山の幕を下ろすことができました。
● リーダー姫 のあとがき・・・
5泊6日の鹿島槍・五竜岳・唐松岳の「後立山縦走」を無事終えたことに喜びを感じています。どの山を取ってもアプローチも長く、想像以上にてごわい山であったことがまず実感として残ります。百名山だから、そして岩稜帯の多い山だから行きたいと思ったのですが、気象条件によっては、大変危険度の多い山でした。17sを背負った女性の単独行や、小屋前を午後2時に通過して、さらに3〜4時間かけて次の小屋に行くという登山者もいました。午後3時を過ぎると落雷の危険性が多発するということを知っているのだろうかと疑問に思ったりします。帰りに立ち寄った山岳博物館で救助隊員の日頃の訓練風景、実際の救助のビデオを見て、登山者の無茶な行動が山岳救助隊に多大な迷惑をかけていることを再認識しました。今回私たちは五竜山荘もしくは唐松山荘と体力に応じて無理のない変動的なスケジュールを取り組みました。幸いに両方の小屋とも予約制ではなく当日申込みであったこともストレスにならなかったのだと思います。あのまま唐松山荘まで無理を押して行ったとしても楽しい山行どころか苦痛しか残らなかったと思います。そして、そしてあの唐松山頂で見た大パノラマとの出合いもなかったと思います。

突如、ミラクルの参加メンバーで編成されたパーティでしたが、日頃一緒に山登りをしていたことからこそ、気心、体力等を知り尽くしていたからこそ
「全員無事下山」が成し遂げられたのだと喜んでいます。ありがとうございました。
《今後の参考として》
ロングコースの場合、必要最小限の荷物で行くのがベストではありますが、重たくても、これがあれば便利だというものがあり、次回の山行に役立てたいと思っています。
@ 靴下と手袋
靴下と手袋は宿泊日数分携行するのが望ましいと思います。足の豆は靴下を交換することで防げます。また雨などで濡れてしまうと乾燥室に入れても翌日乾いていない場合があります。(特に沢用の手袋は雨対策に優れもの)
A 行動食はぜひフルーツパック
缶詰は空き缶が、かさ張りますので、ミカン、桃、パイナップルなどがパックに入った物が市販されています。私はこのフルーツパックを「奇跡のレ ーション」と名付けて必ず持参しています。
B 粉末のお茶
小屋で無料でくれるのは、どの小屋も 「水」 です。何日も山を歩いていると色のついたお茶が恋しくなります。粉末の茶を持参すると手軽にお茶が飲めます。
C 好日、モンベルなどの会員証を携帯
山小屋によっては会員証を提示することで宿泊料の割引があります。
D 虫刺され防止のハッカ油
東北ではツツガムシ、大峯ではキララマダニ、比良では瞼を蚊に刺され・・・と行く先々で虫に刺され、えらいことになっています。今回はハッカ油の防虫スプレーを持参し朝昼夜と吹きまくりました。6日間で、ほぼ1本使い切りました。おかげで今回は虫刺されに悩まされることはありませんでした

美智子姫:記    写真:鹿島秀元000
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