Yamatabi-CLUB000
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「台風6号をUターンさせて、爺ケ岳&鹿島槍ケ岳&五竜岳&唐松岳 登頂」
 
●(第2日目・7月18日(月曜日)天候 晴れ )

「バリバリッ!ドッカ〜ン」耳をつんざくような雷の音に飛び起きて外を見るとバケツをひっくり返したような大雨が降っていました。
18日の出発が危ぶまれるかと心配していましたが午前4時30分宿から見える山々はまるで汚れを洗い落としたかのようにスッキリと美しくスコール効果に大喜びの朝を迎えました。
タクシーを5時30分に予約をしたにもかかわらず、20分過ぎてもやってきません。催促の電話を入れると別の場所に迎えに行ったらしいとのことで朝から出鼻をくじかれることとなりました。
「扇沢に仲間を待たせています」と言うと,
遅れたことを心苦しく思ったのか登山口手前でメーターを停めてくれました。(大阪のおばちゃんて・・・こわい)
タイムスケジュール
 05:50 美波荘  出発
 06:20 扇沢登山口
 07:45 ケルン
 10:45 種池山荘
 12:15 爺ケ岳
 13:50 冷乗越
 14:15 冷池山荘到着 泊
爺ケ岳が見えてきます 体調はバッチし 登山口に横付け 再度登山届けを出して
登山口には多くの車が駐車しており、道路に はみ出した状態で駐車しています。「これは無いやろう」
登山道入り口には「北アルプス北部遭難対策協議会大町班」のテントが張られ登山届の受付と登山相談を行っていました。
われわれは既に長野県警に登山届は送付していたものの、小屋から要求される場合もあるので、あらかじめ5通準備していましたので、その中の1通を提出しました。ヘルメットをつけ、余分に登山届を準備する完璧さに感心してもらえました。
「土曜日の入山300人、日曜日は150人でした、今日あたりは下山の人が多いので気を付けてください」と声をかけていただきました。
このとき10人ほどのパーティがやってきました。登山届けを要求され慌てて書いていました。この中の一人の女性「沢登ですか」と尋ねてきました。「ヘルメットをかぶっているからそう思われたのですか」と返すと「そうです」とのこと。「私たちは高齢なもので安全のために一般登山でも被るようにしています」と答えておきました。
扇沢出合登山口
身支度を整え、いよいよ柏原新道を歩き始めます。
柏原新道(かしわばらしんどう)は現オーナーの柏原正泰氏(二代目)が昭和30年代後半から昭和41年頃にかけて自らツルハシやスッコプを手に持ち、独力で拓いた登山道です。それ以前は扇沢を詰めて種池山荘へ直登するという北アルプスでも名立たる急登でした。開通によって安全かつ短時間で爺ヶ岳、鹿島槍への登頂が可能になったのです。健脚者なら爺ケ岳の日帰り登山もできるようになったのです。

今でも柏原新道は種池山荘スタッフが整備に当たっています。この道は代表的な北アルプス入門コースの一つだそうです。
八ヶ岳が見えました ケルン通過 ケルン通過 水平道通過
左・針ノ木岳、右・スバリ岳がくっきりと見えます
水平道だよー 石畳 アザミ沢 もうすぐ尾根道
アザミ沢雪渓を行くオリオンさん
鉄砲坂 鉄砲坂 小屋が見えたよー 種池山荘到着
柏原新道からケルンに向けて登る途中、下山の人たちの多いこと、多いこと、台風接近で予定を早めて急ぎ足で帰る人たちも多く「駐車場の車で出るかなぁ」と心配する声もありました。それほどに多くの人に愛されている鹿島槍のようです。展望が良いという「八つ見ベンチ」で休憩を取り、大阪ほど暑くはありませんが熱中症に気を付けながら早めに休憩を取るようにしました。展望台からは針の木雪渓、薬師岳、蓮華岳が美しく見えています。登山開始から4時間で種池山荘に到着です。小屋が見えてはいるのですが急な階段を一歩一歩しか登ることができません。後ろを振り向いてもみんな同じ状態です。「みんな元気ですか〜?」そう声をかけながら、やっと種池山荘到着でみんな、くずれるようにベンチに座り込みました。
種池山荘 休憩を充分とって
天気は有難いのですが暑いです。ミストサウナ程度の雨がほしいです。売店でオレンジジュース300円を買い生き返りました。ユースホステルで作ってもらったおにぎりを食べ、充分休憩をしたのちに爺ケ岳に向けて出発しました。雪渓が残っておりましたがアイゼンを履くほどではなく、キックステップで雪渓通過です。
爺ケ岳への稜線にて
爺ケ岳を目指して
爺ケ岳南峰にて
爺ケ岳南峰にて
爺ケ岳南峰三角点にて 爺ケ岳中峰にて
さらに1時間30分ほどで爺ケ岳到着。爺ケ岳(2669メートル)は、急な登りや危険個所がなく登りやすいため中高年登山者には絶大な人気があるそうです。名前の由来は、種まき爺さんの雪型が南峰の下に出現するからと言われているのですが残念ながら今回は雪型には出合うことは出来ませんでした。この「種まき爺さん」は農作業のための指針になり、昔から人々に愛されていたそうです。山頂で「デンの記撮影会」を済ませ、爺ケ岳から冷乗越を越えると何やら発電機の音が聞こえてきて小屋が近いことを喜び合いました。雨にも合わず雷にも合わず、今夜の宿泊小屋である冷池山荘(つべたいけさんそう)に到着しました。
爺ケ岳から見た鹿島槍ヶ岳南峰および北峰と冷池山荘
冷乗越にて…冷池山荘はもう直ぐです
冷乗越 冷池山荘 到着でーす。
到着時間は14時15分、まずまず予定通りの到着時間です。
台風接近の影響でわれわれのほかに宿泊者がない様子ですが駆け込みがあるかもしれません。3連休の混雑に比べて台風さま様です。高山植物との出合いもたくさんありましたがお花情報は別編にて写真とともにお届けしたいと思います。
夕食後、部屋で雑談をしていて気が付いたのですがジョンの背中に10円玉がへばりついていました。そういえば昨夜、10円が無い〜って探していましたよね。まっさか・・・背中に張り付いているなんて〜!
←(証拠写真あり)                            (冷池山荘泊)
  オリオンさんのこの日の感想
扇沢から種池山荘までの登りは、結構きつくてしんどかったです。
針の木雪渓や、蓮華岳も見れてすばらしかったです。
種池山荘でエネルギー補給をしてから爺ケ岳に行く途中、薬師岳や剣岳が見え素晴らしかったです。
やはり雪渓と険しい山のラインとの調和が美しいですね。
第一日目の冷池山荘に到着できてよかったです
  靖っちゃんのこの日の感想
扇沢から種池山荘までの標高1000mの登りが、しんどかったです。
途中で針の木雪渓、蓮華岳の景色がとてもきれいでした。最初は高山植物を見る余裕もなかったけど、途中から目にはいってきて冷池山荘に無事ついて万歳!万歳!でした。
  JONのこの日の感想
病み上がりの体で、アルプスの尾根に取り付くのは大変でした。普段より歩幅を狭めて一歩また一歩。種池山荘が見えてからの僅かな距離でアゴをだしてしまいました。メンバーにさとられまいと写真を撮りながら、なんとか到着です。
柏原新道は下山者が多く交わすのに大変でした。早めにまってくれるのは良いのですが、待たしたら悪いと思い急ぎ足に。上手に交わしたいものですね。爺ケ岳の南峰、中峰はらくらく通過、北峰を通らなかったので慌てましたが、北峰へのルートはありませんでした。冷池山荘は空いていて個室をあてがわれサイコーでした。
  姫のこの日の感想
扇沢登山口で出発の準備のためにヘルメットをつけていると結構、偏見の眼差しでみる一般登山者がおり、説明するのに閉口しました。
前日に登った人達が台風の影響なのか大勢下山してきており交わすのに苦労しました。
種池山荘が宿泊先だったらよかったのに・・・と暑さに負けて少し弱気になっていた自分がいました。


美智子姫:記    写真/GPSデータ:鹿島秀元000
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