Yamatabi-CLUB000
初日:高野山〜萱小屋 2日:萱小屋〜三浦峠 3日:三浦峠〜七色分岐 4日:七色分岐〜熊野本宮 コロのお話
萱小屋〜伯母子岳〜伯母子峠〜三浦口〜三浦峠

予定外の宿泊先「萱小屋」を出発するにあたり、使ったものを元通りにしていきます。当然のことながら、
火の始末には念を入れます。荷づくりをして出発したのが午前6時10分です。
今日は良い天気の様です。昨日萱小屋に泊まるために引き返した急な登り坂を一気に桧峠まで、2qの急傾斜を駆け登っていきます。
杉木立の中の単調な道は古道と言うよりは植林道。尾根の途中から左手の谷に雲海が広がっているのが木立越しに見えます。雲海はいつ見ても神秘的なものを感じます。
木立の間から見え隠れする山を伯母子岳だと思いながら登っていきます。「あの山まで随分あるなあ」と思いながらも、昨日の疲れが取れ足取りも快調です。
桧峠まではほとんどが登りですが峠を過ぎると等高線沿いの道に変わっていきます。この辺りで気がついたのですが登りで右手に見えていた山は伯母子岳ではなく夏虫山でした。伯母子岳はまだまだ遠そうです。
しばらく歩くと二日目にして初めて登山者とすれ違います。単独行者のようです。ジョンは単独での登山を好まないため 「おはようございます」 と挨拶だけしてのすれ違いです。昨日は伯母子峠の小屋に泊まられたのでしょう。私たちがここまで来られていたらたぶん一緒に泊まることになっていたでしょう。
昨夜は萱小屋で良かったと感じました。
タイムスケジュール
第2泊目(4月10日・日曜日)
萱小屋 06時10分
桧峠 07時00分  
伯母子分岐 07時30分  
伯母子岳山頂 08時00分  
伯母子小屋 08時15分 10分休憩
上西家跡 09時10分  
水ケ元茶屋 10時15分  
待平屋敷 11時30分  
伯母子岳口 12時10分  
三浦バス停 12時20分 20分休憩
吉村屋敷跡 13時20分  
三十丁の水 14時15分  
三浦峠 15時40分
テント泊
林の中は薄暗く 桧の樹林を進みます あれが伯母子岳かな? 護摩壇山の分岐
ここが頂上…もう一踏ん張りです 伯母子岳の頂上です
伯母子岳の頂上でデンの記撮影会…3人とは寂しいなあ
萱小屋から伯母子岳までは6q足らず。
休憩も取らずに一気に上ってきましたが、元気に到着することができました。山頂は見晴らしが良いものの思いのほか風が強く、
「北の風、風力4」というところでしょうか。たっているのがやっとで、レーションを頬張る気にもなれず記念写真を撮って、ほうほうのていで小屋を目指します。
山頂から小屋までの間は急な下り坂、そのうえ粘土質、歩きにくいことこのうえなし、滑る滑る。
下りの坂で何箇所も新しいスリップ痕がみられ、
「先ほどすれ違った登山者のものかも知れんね」 そういいながら下っていきます。こんな所で滑ったら、まずズボンはドロドロです。
15分ほど下って小屋に到着。本来なら、この小屋で泊まるはずでした。中を拝見したら、りっぱな大きな小屋で別棟にはトイレもありました。しかし囲炉裏や薪はなく「萱小屋で泊まって正解やったね」とお互いがささやきました。
トイレを済ませます。
伯母子峠の山小屋です
伯母子峠の案内標識 上西家跡 水ケ元茶屋跡 明るい尾根歩き
尾根筋、谷筋と出入りの激しい下りです 苔むした倒木 三田谷
ここからは急な傾斜を三田谷へと下ります。途中危険箇所が数箇所あり、恐い思いをします。谷を塞ぐ残雪のトラバースは僅かな距離でも大変です。また岩壁にへばりついた道は踏み外せばこの世との別れになるほどです。本道が危険と感じたら迂回路を通ってくださいの看板あり、注意が必要な登山道でした。
痩せ尾根を下り、熊野古道の宿場であった上西家跡、茶店で一休みしたであろう「水ケ元茶屋跡」、「待平屋敷跡」などを通過しつつ、九十九折の急な下りを必死で降りて行くとやっと「五百瀬」の集落の屋根が見えてきました。ところどころ展望の良いところもありますが細い木々が邪魔をして「ビュースポット」と言うほどではありませんでした。しかし十津川の曲がりくねった美しい流れは集落の中を右や左に水墨画の様に描かれていました。
蛇行する神納川 三田谷登山口
三田谷から三浦口に向かう途中に「五百瀬」の集落があります。この集落の道路で寝そべる一匹の犬が、我が道だと言わんばかりに吠えまくりました。

この「コロ」と言う犬とは一緒に三浦峠を登ることになったのですが詳しい物語は写真とともに別編でお伝えします。「そんな話、うそでしょ!」と言われないために、しっかり写真を撮ってきました。コロの話は「別編コロ物語」をご覧下さい。
まだまだ先は長くあの峰の上が三浦峠です
三浦峠に登る前に自動販売機を見つけジュースで喉を潤し、不思議な出会いの一匹の犬と一緒に「三十丁の水」と言う給水場所までゆっくりと登ることにしましたが思うように足が進みません。
昨日の疲れが残っている様子です。「そんなこと関係ないわ」って言う感じでポチとコロは姿が見えないくらい先を歩いています。「三十丁の水」まで先に到着したポチとコロはリュックを降ろし迎えに戻ってくれました。ポチにリュックを預けるのですが急に軽くなったせいか、体が宙に浮いた感じがして空身になっても思うように前に進めません。
わずかな間でしたが、どうにかこうにか水場に到着することができました。
三浦口を出発 吊橋を渡って 三浦の点在する住居 植林道が続きます
吉村屋屋敷跡 吉村屋の防風林 杉の大木 五百瀬の集落
やっとのことで「三十丁の水」に到着し、谷からチョロチョロと流れ落ちる雫の様な水を気が遠くなるほどの長い時間をかけて5gのポリタンクがやっと満タンになりました。更に重くなったリュックを背負い、三浦峠にむけて一歩また一歩進んで行くことにしました。
姫が
「先に行ってていいよ。自分のペースで行くからね」「じゃあ先に行くぞ!」そう言いながらもジョンは、九十九折の道から「お〜い頑張れよ〜もうじきや」山の「もうすぐ」は当てになりません。
苦しい急な登りの向こうに、やっと峠らしい景色が見えてきました。ポチとコロが先に到着しており、東屋らしき屋根が見えてきました。
「今夜はここでテントを張ろう」ここから昴の里まで行くのは無理です。

無理はしないで三浦峠の東屋の中にテントを張る事にしました。東屋の周囲には金網が張ってあり、三十丁の水場で汲んだ5gほどの水はキャップの締め方が悪かったために水漏れし、ザックの中はボトボト、幸いにして寝袋や着替えは防水袋に入れていたため難を逃れたが、その他濡れた荷物を干すのに格好の場所です。近くで工事をしている様子ですが今日は日曜日のためお休みの様で人っ子ひとり通る様子はありません。

昼夜兼用の食事の用意をしながら、コロに何か餌を考えなければなりません。ジャコとナッツがあったので手の平に乗せてみると美味しそうに食べてくれました。「よぉ登ってきたなぁ」 ねぎらいの言葉も自然に出てきてコロを見ているだけで私達の疲れを癒してくれました。
今夜は野菜タップリのラーメンと赤飯、サバの味噌煮です。私達の食事よりもコロが優先ではありますが人間の居場所に入ってくるでなく、じっとお行儀よく待っています。きっと躾がよく行き届いているのでしょうね。
 
夕食が済み、東屋の中にテントを張り話題は犬のコロの話で盛り上がりました。暗くなっても家に帰れるのだろうかと心配しつつ眠りにつきました。、
やっと頂上が見えた 頂上の東屋 東屋の中にテントを設営 夕食はラーメン
本日の歩行距離17.9q、所用時間9時間30分

初日:高野山〜萱小屋 2日:萱小屋〜三浦峠 3日:三浦峠〜七色分岐 4日:七色分岐〜熊野本宮 コロのお話
文:美智子姫00000 写真/GPSデータ:JON