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北鎌尾根を終えたいま「また行きますか?行きたいですか?」と聞かれたら、いまは「ノー」と答えます。しかし腕の擦り傷が癒え、足や顔のむくみが取れ、写真ができた頃に同じことを聞かれたら「季節を変えてふたたび」と答えていそうな自分が想像できて恐ろしい。水を充分に持ち荷物の軽減に工夫し、体力の維持に努め、信頼できるパートナーに出会えれば素晴らしい山行となることは間違い有りません。ビバークの最中にリーダーが「ハイカーとクライマーの違いは何か」と質問をされました。 私の回答は80点だつたらしいですが百点の模範解答は 「いかなる場合も自分の命を守り、相手の命をも守る。これこそがクライマーの真髄である」 そう話してくれた。 |
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★荷物の中で何が不要で何が不足か戻って考えてみました。 まず使用していないものは何もありません。全て使いました。着替えは沢の水を利用して最低必要枚数だけ工夫したし、防寒着は合羽を利用しました。不足の品は何と言ってもビバークを含む北鎌尾根を抜ける間の水です。突然のヒョウに助けられましたが「水不足」は命にかかわります。行動食もビスケツトや甘いお菓子類は、ほとんど残ってしまいました。食べる気もしませんでした。やはり喉ごしのよいパック入りのフルーツの缶詰やゼリーなどが最適です。ゴミの量が増えますが体力を維持するにはこのような食材がいいのではないでしょうか。 |
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★山のマナー ツアー等で簡単に槍ケ岳や西穂高岳に行けるせいか「相手の事を配慮しない登山者」が多いのに驚きました。たとえば槍ケ岳の一方通行のハシゴを平気で逆に登る人、岩場の危険地帯でも距離を置かず詰めて登ってくる人。当然道を譲ってくれるであろうと平気で突っ込んで挨拶も交わさない人など言えばキリがありませんがその都度小言を言うと「北鎌尾根を踏破した誇り」に傷がつくと思いじっと今回は我慢しましたがツアーで参加の時は添乗員の配慮が必要です。やまたび倶楽部の山行では口うるさく言いますがそれが「常識」なんです。 |
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【パートナー・JONの声】 | ||
山のマナーは確実に悪くなっています。都会の我が儘ぶりをそのまま山に持って行っているような気がします。「今時の若い者ワ」そんな言葉を耳にしますが、山に来る若者は大丈夫です。男女を問わず好青年です。ただ小屋で働く一部のアルバイト君、商売をしていると言う感覚を身につけてほしいと感じました。 今回嫌な思いをさせられたその全ては、中高年と呼ばれている人たちだったように思います。 アンザイレンの意味も知らずにハーネスにヘルメットのおばあちゃん二人、もう少し山についてリーダーさんから学んだほうがいいですよ。リーダーさんもそのレベルの人間を厳しいルートに連れて来ないほうがいいですよ。 デイパックで大キレットを超えている人もいました。大声で騒ぎながら槍の穂先で会話をしている婦人達もいました。山で大声の井戸端会議は止めましょうね。まあ数えあげればキリがありません。 でも一番閉口したのは、外国の登山者グループでした。 |
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