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●ふかっち | |||
天候に恵まれれば旅は半分成功、まして山行となると何倍もの幸運ですね。 初日、雨の中キャンプをするところを姫さんの機知に富んだ交渉のおかげで畳の上で眠ることができました。甲斐駒、仙丈の悪夢がよみがえりましたが翌日から快晴に恵まれ幸運でした。 メインイベント、黒部の源流の赤木沢。 階段状の岩の上を流れる水は時に柔らかくまた激しく私の脚を打ちました。澄み切った川面に太陽がキラキラと反射して本当に夢の中にいるような美しい光景でした。 その後のやぶこぎは長くつらい登りで完全にバテました。跳ね返ったハイマツの枝で何度も滑ったり転んだりしながら苦しんでいるときに、ロープを持ってリーダーが助けにきてくれました。他のメンバーに大きく遅れていたので地獄に仏状態でした。感謝、感謝。帰宅すると脚がアザだらけ、歩行中は緊張していたので気がつかなかったことに苦笑しました。 翌日の薬師岳は3班に分かれ私は登らない組みでしたが とてもいい時間を過ごしました。 今まで夏山山行は高山病で苦しい思いがまず思い出されます。もちろん大きな達成感はありましたが。 今回薬師の頂上は踏めませんでしたが、小屋の裏の太郎山の頂上はきわめました。 耳を澄ませば笹原を渡る風の音、頭上に目をやると青一色の広い広い空、それ以外には何もない世界。大きく深呼吸をすると体中が幸福感で満たされました。 下山途中も立ち止まり地図を広げて周りの山々の名前を確認し、行き交う登山者と言葉を交わし自分のスピードで歩きました。山屋さんからすると軟弱な観光登山者に見えるかもしれませんが、私には合っています。 今までで最高の楽しい登山でした。 バテた時に声かけをしてくださったりサポートしてくださった仲間本当にありがとうございます。 |
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●やっちゃん | |||
5日間皆それぞれに思い出一杯ですが、3日目の赤木沢遡行が一番です。 濃淡があるエメラルドグリーンの沢の色…遡行しても濁らない水の流れ…魚が…滝が…感動の連続!其の先北ノ俣岳稜線に出る迄 大変つらかったけれど… 大地の恵み甘酸っぱい木苺…足元一面に広がるチングルマの実…後方に広がる雲ノ平…スイスアルプスを思い出すような最高に素晴らしい景色が一面に! 最高のご褒美に頂きました! 体力の限界に挑戦の3日間 いろいろあったけれど 天候に恵まれ 仲間に恵まれ感謝一杯です ありがとうございました。 |
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●みまっち | |||
赤木沢と薬師岳登山のパンフレットをいただいた瞬間行きたいと思いました。黒部川や雲ノ平など写真や本で見た光景が浮かんできました。 折立キャンプ場では鍋奉行のサスケさん特製のすき焼きをいただき鋭気をを養い早々と寝袋に潜り込みました。登山開始、ゆっくりと歩きながら横目で風景を楽しみ、木道を登り薬師沢小屋に到着です。待望と不安いっぱいの夜を過ごしました。次の日沢靴を履くとき靴紐とともに気持ちを引き締めました。黒部川奥の廊下や赤木沢は美しく、感動の連続でした。水の流れる形は二つと同じものが無く、色もまたさまざまでした。水面に反射する光もずべて良い思い出です。苦労して草原を歩き、北ノ俣岳の稜線に上がったときの周りの風景には感動の連続でした。雷鳥親子の散歩する姿に心が癒されそれまでの緊張感が払拭されました。 また、病み上がりの私にいつも手をさしにべ手下さったり、心配の声をかけてくださった皆さんに心からお礼申し上げます。 山行中はこれが最後になるだろうと覚悟をしていましたが、今は次なる山へ登ってみたいと思っております。 |
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●美智子姫さん | |||
まず4泊5日の長旅(私にとっては凄い出来事)に参加できる環境にあることに喜びを感じます。
今までなら仕事、育児、家事と自分を取り巻く環境に、がんじがらめに縛られていました。いま現在は、解き放たれたコウノトリの様に自由に羽ばたける自分に幸せを感じています。 赤木沢遡行・・・参加を決めた時から資料を見たり、おぼろげながら地形を空想し、水は冷たくないだろうか、薬師岳はどんな山だろうかと不安や期待で胸を膨らませました。いざ山の麓に立つと不安は全て消え、自然の織りなす山や川は私達を快く受け入れてくれつつも、忍耐と感動の連続でした。60歳を過ぎて赤木沢遡行が出来ること、沢登りとしては10名という大人数が多少のバラツキはあったものの怪我もなく無事終了できたことに達成感を感じています。
登りの藪漕ぎでポチのリュックを背負ったとき20s以上はあったと思いますが、あの時のつらさが今、楽しい思い出に変わっていることが不思議です。 これならばまた次なる山に行けるね。 |
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●ポチさん | |||
北鎌尾根登山以外は同じ山行を重ね、同じトレーニングをしていたはずなのに、随分と差を付けられた事に今回は頭打ちしました。 「自分だけがとにかく歩ければいいから」 と家を出るとき姫に言われていましたが、その自分だけをも管理することができませんでした。 しかし赤木沢を歩けたことは人生の中の良い思い出となりました。 薬師岳はオプションと言うことで自由にコースが選べた事が今回の私にとっては大変助かりました。 |
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●サスケさん | |||
いっちゃん最初にびっくりしたんは薬師小屋のテラスからいきなり ハシゴで下りるんがほんまのルートやいうこと。 次は赤木沢への入り口で腰まで浸かったときの水の冷たさ。ニャン玉が縮み上がるちゅうんを初めて経験したな。 赤木沢は何でこんなに奇麗なんやろ、やっぱりほんまのべっぴんに 「あんたはなんでそないに奇麗なん」 て聞く様なもんやろね。 「かってにそうなってん」 としか言いようがあらへん。入った途端の第一印象がええから何でも無い流れまでなんでもかんでも奇麗に見える。アバタもえくぼやな。 ほんでもええ目をした後にはやっぱり辛い目もしやなつじつまが合わん。原っぱへ出てから、これがただの原っぱやあらへん、川が有りいの薮が有りいの、えんえん歩いておまけに最後の坂はごっつうきついし、そらえらい目に会うた。 次の日の薬師岳もしんどい目えして登ったけど、今度は反対にええお天気で槍から剱、白馬から鹿島槍までよう見えて、ええ目の保養をさせてもろた。山登りは人生そのもん、ええ勉強になりまんなあ。 |
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●うららさん | |||
別世界に来たような錯覚に陥りそうな赤木沢。水の清さ、神秘的な透明感、何ともいえないコバルトブルー 言葉が続きません。高い滝の次は滑らかな滝、「百聞は一見にしかず」その通りのところでした。そして黒部川の始まりの一つを確認しました。 別世界を通り越しての草原は現実に引き戻され、遠くから見ればなだらかな草原、実際は急登のとてつもない難所。重いリュックが肩に食い込み、やっとの思い、へとへとで登山道に出ました。木道がありがたかったし太郎平小屋が見えた時の安堵感は言い様がありません。 下山日、本隊は早朝より薬師岳に登り、軟弱隊(ポチさん、みまっち、ベガさん、うららが結成?)は太郎平小屋から下り、晴天で途中地図を拡げて山の名前の確認などをしながらゆっくりとゆっくりと時間をかけ下山しました。時間を気にせず下山するこんな登山もいいな。 おまけの「称名の滝」とっても存在感がありました。ありがとうございました。 |
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●ネコちゃん | |||
不安100パーセントでの山行参加でしたが、お天気で陽がさしていた事と、水温が私が想像していたよりも冷たく感じ無かったことで、水没したり、頭から2度つっこんで身体が震え、歯がガクガクしていたら、サスケ先生の指示で、うららさんからぶどう糖、美馬さんからはヤッケをお借りして復活して歩けたんだと思います。 赤木沢の素晴らしい景色と澄んだ水には、感動しました。その後、太郎小屋に着くまでは長〜くて大変でしたが、みんなで励まし合い、助け合いながら歩き、太郎平小屋の赤い屋根が見えた時は「太郎平小屋が見えた」と思わず大きな声で叫んでしまいました。 最終日、折立まで下山する事を考えて長尾さんと薬師岳山荘まででしたが無事往復。 やまたび倶楽部のみなさんと歩けた事と健康な私を生んでくれた両親に感謝します。ありがとうございました。 |
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●オリオンさん | |||
沢登りトレーニングの最終仕上げ8月29日の獅子ヶ谷遡行から、あっという間に9月3日の出発日になりました。今回はサスケ号とオリオン号の2台で、冨山県までの遠出になるということで、皆様の安全と快適さを願って、車の内外清掃(頑張って掃除機かけて)、タイヤの点検と空気圧調整(窒素封入)、BGM用CDと、登山準備以外も整えた山行のスタートとなりました。 今回、黒部源流に足を踏み入れるという期待感の反面、10時間近くになる山行を3日間歩き通せるのかという不安感をもった参加でしたが、皆のチームワークにより、よくぞ頑張って全行程を歩き通せることが出来たなと思っています。 まず、初日、登山のスタート点、テント泊予定の折立に着いた時は、結構な雨が降っていましたが、姫さんの交渉力のお蔭で、非難小屋の様な建物で、電気も非常灯のみでしたが、畳もひいてあり、テント泊のことを思ったら、また、テント泊の途中で雨に降られたことを思うと、最高の場所を提供してもらって助かりました。 2日目、雨も止んで曇り空の折立を出発、良いペースで進み、あれが薬師岳「見えた〜!、来たぞ〜!」と感激です。(この時、山頂と思っていたところは非難小屋で、山頂は、もう少し左方向でした)「小屋が見えてきたよ〜!」太郎平小屋に到着、全周に見える山々を楽しみました。ここから先に『3つの渡渉点があるので注意』と山行ガイドに書いていて、以前にJONリーダーに伺ったのですが、『流れを横切る箇所がある』とのことでした。その通り、低い所に川の流れがあるので、そこそこのアップダウンになります。途中から木道になり、雨がポツポツ、遠方でゴロゴロといい始めまた。「えらいことだなぁ」と思いましたが、何とか、早い時間に2泊目の薬師沢小屋に到着することが出来ました。所用:7時間20分と予定:8時間30分より大幅な短縮でした。その後に、降りが強くなってきたので、「早く着いて、良かった〜」でした。 3日目、いよいよ赤木沢へ向けた沢遡行、良い天気です。「バンザ〜イ!!!」澄みきった流れの黒部川・奥の廊下と言われる清流の中を右へ左へとルートを確認しながら渡りながら進んでいきます。深い淀みも底まで見えます。滝、周りの大きな岩肌と木々、光とのハーモニーも最高、今年の沢の最終仕上げに相応しく、言葉に表せない素晴らしさでした。撮った撮った沢山の写真を撮りました。(サスケさんギャラリーで、公開して下さってます)それと、持参したGPSが軌跡トレース以外に役立った様に思います。「右に分岐の流れがあるなぁ」と思っていたのが赤木沢で、GPSにより分岐の先に赤木沢から更に分岐する『ウマ沢』があるのを確認することが出来ました。赤木沢のゴール点、大滝から先は、苦難の草原放浪の旅?が待っていました。何とか登山道に登り、太郎平小屋に辿り着くころが出来ました。「良かった、良かった!」11時間40分と長時間の山行でした。 4日目、やはり、ここまで来たら薬師岳山頂を目指したいと思って、薬師岳登山希望者ということで手を上げたのですが、全身筋肉痛状態で、ギリギリまで迷いましたが、とにかく、頑張って行けるところまで行くことにするかと意を決して、早朝5時に月明かりの太郎平小屋をJONさん、姫さん、サスケさんと一緒に出発しました。歩き始めたところ、不思議なことに筋肉痛が吹っ飛んで、そこそこ歩けるじゃないですか。途中から、JONさん、姫さんが先行し、サスケさんと私が後続組になったのですが、サスケさんから「先に行きかけて」とのことで、一人で大きい石と格闘しながら登山道を行くことになりました。「こんな大石の登山道が上まで続くなら、大変だなぁ。頂上まで行き着けないかも」と思いながら登っていくと、ガレ場になりました。ここで、「あれっ、おかしいな?」と思って、地図とGPSを見比べたところ、薬師岳への登山道は右へ曲がっている様です。そう思って後方を見ると、岩の上に、←→線が書いてるじゃないですか。「早く気がついて良かった〜!」周りに誰もいない状況下で、GPSが案内をしてくれました。JONさん、姫さんは、はるか遠くで見えないし、こちらはゆっくりペース、後から登ってくる人にどんどん追い抜かれていく状況でした。後ろをみると、サスケさんがしっかりとした足取りで登ってこられてます。「良かったぁ!」後続隊として、サスケさんと一緒に登ることになりました。風が冷たくて、肌寒く感じるので、「何か着ませんか?」、「12〜13度位かな?」、何とリュックの温度計を見ると9度でした。寒いはずです。防寒着を着て、「ホッ」です。何とか薬師岳山荘に到着した時に『薬師岳山頂まで、50分』の標識があり、時間を見ると、まだ6時50分です。これなら、何とか、8時までに山頂に辿り着けるなぁ。これで勇気百倍、7時40分に、JONさん、姫さんの待つ薬師岳2926mの山頂に登ることが出来ました。またまた、「バンザ〜イ」槍、剱などの山々、地図を広げて確認しました。眼下には、黒部川、今回の登山の起点・有峰湖も見えました。帰り道、途中で休憩した薬師岳山荘に、ストックを忘れて取りに戻るというポカをしたり、水を飲もうとしたら水筒が見当たらないで、太郎平小屋に忘れていたというヘマもしてしまいました。太郎平小屋で預けていた荷物を詰め込んで、折立へ向けて下山、この行程が長かったですが、何とか、14時に折立に辿り着きました。皆様、先行組との時間差も、そんなになかったとのことで、良かったです。 感想文をとのことでしたが、家に帰ってパソコンに打ち込もうと、パソコンの前に座ると、眠くなってしまって、思考力ゼロで、ダウンという状況でした。今日、夕刻から、行程を思い出しつつ、書いていると、かなり、端折ったつもりですが、長々としたものになってしまいました。今回、私の体験記ということで、これを感想文に変えて頂ければ、幸いです。 |
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●ジョン | |||
皆さん事故も無く、たいした怪我も無く帰ってこられてホッとしています。 黒部川・奥ノ廊下はもう少し水量が多いと遡行困難になるところが数箇所見られました。全員渡渉の技術を身につけておかなければ一歩も進めなくなるということを念頭に入れておかなくてはなりません。赤木沢の入り口を勘違いをしていて余分な時間を費やしてしまいました。これはミニナイアガラの滝を登ったということで帳消しにしてください。 赤木沢は水量が少なめで面白さにかける点も有ったかと思いますが大人数で歩くには丁度良かったのかも知れません。 入渓者が多いと見え、高巻き時は数本のルートが見られました。その中で一番難しいルートを辿ったような気がします。 山域研究が足りなかったので皆さんを苦しい目に遭わせてしまいまい申し訳なく思っています。 赤木沢はもう一度行って見たい様な気もしますが、厳しいルートはぼちぼち止めたほうが良いのでは…と思ったりもしています。 皆さんには渓の美しさ満喫していただき非常にうれしく思いますが、私が連れて行ったのではなく、自身の手足で歩いて遡行されたのですから、自信をもって今後の山行に役立ててください。 今回の山行を実施するにあたり、姫を想像を絶するようなしごき方をしましたが、それに応えてくれた事、非常に頼もしく思っています。危険なところ行くのがクライマーではありません。自分の命を守り、相手の命をも守って山行する、今後もそれは心がけてください。 私をはじめ加療中のメンバーも半数くらいはいらっしゃったでしょうが、症状と運動量は絶えず考えておいてください。山の中には医者も病院もありませんので検討を要するところだと思います。 いつも申し上げますようにトレーニングは大切にしてください。「1日4階までを2往復」やってみてください。必ず成果は出るはずです。 |
文;美智子姫0写真協力;鹿島秀元0000 | ||||||||||||
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