KAZUくんのクライミング終了山行  「山は混雑を避けて平日登山に限る!」
●9月26日(木曜日) 微妙な雨 (霧雨)
深夜窓を打つ雨音に目を覚ます。剱岳山麓は雨。明日は室堂に下るだけだから雨もまたいいかと思い再び眠りに就く。
午前5時30分からの朝食を済ませ、少しゆっくり目の7時出発としました。
剣山荘を出発しようとすると10人程のパーティが霧雨の中を登ってきました。剱沢キャンプ場か剱沢小屋から上がってきた様子です。朝の挨拶を済ませ、「あいにくの天気なのですが行けるところまで行ってみます」とリーダー格の人が私達に言葉を残し、霧雨の中に消えて行きました。
「えっ?うっそ〜!その道は剱岳に行く道ではなく、くろゆりのコルから剱御前に行く道だけど・・・・大丈夫かいなぁ」10人全員が何のためらいもなくリーダーについて行きました。見るに見かねたジョンがリーダーに声を掛けました。
「剱岳に行く道は反対側ですよ〜!」危ない、危ない10人全員道迷いするところでした。
07:15 剣山荘発
09:10 剱御前小屋前 
09:36
10:50 新室堂乗越
12:25 ロッジ立山分岐
12:45 室堂バスターミナル
 剣御前岳も薄いベールに包まれて  あいにくの雨の中に大勢の人影が
剱岳登頂成功の満足感でいっぱい…多少の雨はなんのその 
出発前のミーティングを済ませ いよいよ下山開始です 黒百合のコルに向けて
私達も室堂向けて出発です。空模様は晴れそうな晴れなさそうな、合羽がいりそうな、いらなさそうな嫌な天気です。何も慌てることがないので黒百合のコルに向けて進みます。黒百合のコルから嘗て有った尾根道が廃道になっているため、中道を通って剣御前小舎を目指します。
晴れなら剱岳の山容や剣沢のテント場など、ものの見事な 景色を見せてくれるのですが、生憎の雨空が残念です。
振り返ると大日岳の方向に虹が 紅葉も少し寒そうです お別れが名残惜しい剱岳
霧雨の中から時々顔を見せてくれる剱岳は巨大な岩の塊で、あそこに登ったのかと思うと嬉しくなってしまいます。なだらかな尾根道を歩き剱御前小舎に到着しました。 
中道は藪ありゴーロあり雪渓あり岩場ありと楽しめるコースです
  中道でも雷鳥さんに出会いました 
ナナカマド
剣御前小舎の前の2792ピーク 2792ピークに立つ 2792ピークから見た剣御前岳と剱岳
合羽も不要になってきましたので脱いでいると、姫が突然目の前にそびえる山に手を差し「登って来る」と言い出したのです。ほかの人達は休憩時間が長めに取れてうれしいらしく快く送り出してくれました。2792ピークの上で若者にシャッターを押してもらいました。足を延ばせば剱岳に飛び移れそうなくらいの距離に立つことが出来ました。うれしかったです。 
一枝見れば秋真っ盛り 2792ピークから見下ろす剣御前小舎
別山乗越から新室堂乗越を目指します
新室堂乗越でちょっと一枚…右上は奥大日岳です
剱御前から新室堂乗越コースを進んでいると登って来る2人組の登山者と行き交いました。「下に雷鳥が9羽いましたよ」と教えてくれました。いました!。いました!。冬に備えて下側の羽は白く衣替えをしていました。カメラマンたちはこぞって腕を振るいましたがさてさて誰が一番かわいい雷鳥を撮れているのでしょうか。いつまでも眺めていたいのですが後ろ髪ひかれる思いで雷鳥に別れを告げ新室堂乗越の看板を確認。奥大日岳への道を右に分け称名川へと歩を進めます。
新室堂乗越から下りで9羽の雷鳥さんに出会いました。
新室堂乗越から下っていくと道が緩やかになった頃木道が現れます。称名川を渡ると雷鳥平に到着です。
霧雨の中から見える紅葉は、ぼんやりと美しく彩られていました。雷鳥沢キャンプ場まで降りてきました。「もう着いたも同然やな。休憩しようか」とレーションを出し最後の休憩を取りました。この後は、つらくとも休まず前進です。休憩すれば疲れがピークになっているため次の一歩が出づらくなるのです。雷鳥沢からバスターミナルまでの長い長い階段はやはり「悪魔の階段」となりつらかったです。硫黄の匂いも強くなってきました。これから剱岳に向かう登山者の軽やかな足運びが「まだ・まだ〜」と悪魔のささやきにも思えてなりません。バスターミナルが近づいてくると悪天候にも関わらず外国の観光客が大勢「みくりが池温泉」方面に歩いていきました。立山の美しい紅葉を見に来ただろうに・・・
最後の登り…きつーい雷鳥坂を登って行くと室堂平です。ホテルに到着です
着いたー…ゆっくりゆっくりの亀歩行でしたが無事に帰ってきました。
バスターミナルの片隅にリュックを置き、昼食を摂ったり、みやげを買ったりの自由時間を30分間作りとりあえず解散することにしました。戻り次第バス乗り場に並ぶことにしました。混雑していたものの13時40分発のバスに乗ることができました。大きなリュックは300円の別料金が必要です。ケーブルに乗り継ぎ駐車場に戻った頃には雨は止み、うまく工夫をしながら車にリュックを詰め込みました。バック走行は出来ないくらい山盛りの荷物です。時間もまだ早いし、帰り道にある芦峅寺に立地している「立山博物館」に立ち寄ることにしました。芦峅寺は、かつて立山信仰の拠点集落です。私達は剱岳の頂きを踏んだ記念に剱岳の頂上に有ったと言う錫杖を一目見たくて「立山博物館」を素通りするわけにはいきません。
博物館の中には明治40年、陸軍参謀本部測量官の柴崎芳太郎の一行が、鉄剣とともに剱岳山頂から持ち帰った「錫杖頭」が展示されていました。柴崎芳太郎らより先に剱岳に登頂した者がいたことを示す証拠であり、剱岳の山岳信仰を物語り、長さは錫杖頭が13・4cm。鉄剣が22・6cm。いずれも国指定重要文化財に指定されています。博物館を出て「グリーンパーク吉峰」で温泉入浴を済ませ、これにて予備日を使うことなく順調に山行終了です。あとはひたすら大阪に向けて走るのみ。今回の山行は天候に恵まれたこと、体調を崩す者もいなかったこと、山の鉄則「無事帰る」が実行できたことで満足しています。
みんなそれぞれが同じ様に歳を重ねて行きます。「私の体力で行けるだろうか?」ではなくて「行きたいか、行きたくないか」で山行を決めたいと思っています。オリオンさんが言った言葉が私は好きです。 「声をかけてもらえる間が花や!」
みんなの感想
  やっちゃん
  色々と大変お世話になりありがとうございました。おかげさまで剱岳登頂出来ました。
久しぶりの登山のお誘い、トレーニングはしたもののきつかった!!
台風20号の接近で雨だと思っていたのに、自称「天気男さん」のおかげか立山の山々、紅葉、雷鳥、2年前縦走した後立山連峰が望め・・・すべてに感動です。
剱岳山頂手前から、あまりのしんどさから「私ここで待っています」と弱音を・・・でもリーダーは「ゆっくりでいいから」と励ました下さり、
姫さんは「頂上にはやっちやんが一番に」と待っていて下さり感激のあまり山頂の碑にチュ!ありがとう!!
同行の皆様に負担をかけ申し訳ありませんでした。名峰剱岳に登頂でき感謝です。   合掌
  オリオンさん
姫さんから「剱岳登山に参加しませんか?」と声を掛けて頂き、一昨年、後立山連峰(鹿島槍ヶ岳〜八峰キレット〜五竜岳)を一緒に縦走した靖ちゃんも参加されるとのことに後押しされ、「声をかけて頂くうちが花!」と自分に言い訳をして、参加させてもらうことにしました。と言いながら、本格的な登山は昨年夏に行った不帰の嶮〜白馬三山縦走以来であり、かつ、老化現象により右肩から右腕の痛みによるリハビリ通院中ということもあり、「行けるかなぁ?」と不安一杯の参加表明でした。

参加が決まり、9月7日、14日、21日と芦屋での事前トレーニングをしますということで、14日、21日と2回参加しました。地獄谷遡行の後、クライミング、ロープワークなどを行いましたが、これにより、本番に望む前の訓練になりました。1回目は、暑さにより水不足状態となり、十分な水を持って行かなくてはと痛感しました。また、2回目は、水で濡れた斜めの岩のところで、あっという間に滑り落ちて全身水没し、ずぶ濡れになってしまいました。1mほどの高さだったので、ずぶ濡れだけで済んだのですが、本番で同じ状態になったら大変なことになるので、「注意しろ!」と警告を発せられた思いでした。

立山家族旅行村に一泊し、翌朝、室堂から剱山荘に向って出発、最初は足取り軽く歩けましたが、相当に寒いだろうと想定し冬ウェアにしたからか剱御前小屋への登りで暑くなりバテバテになってきました。夏秋ウェアはリュックの底の方ということでシャツ1枚でも白でないから大丈夫と言われましたが、ジョンさんの様にTシャツを下に着ているのも良いなと思いました。それと、後少しで剱山荘というところで、右足太腿の内側がビクッと攣ってしまいました。何とかしたいと思いましたが、足を上げようとするとビクッ、皆さんにご迷惑をかけました。

山行2日目、いよいよ剱岳にということで気持ちが昂りました。天気も最高で本当に良かったです。一服剱、前剱から、カニのタテバイと長く続く危険ポイントの通過、特に、勾配のついた岩の上に足を乗せる時は芦屋・地獄谷で滑り落ちたことが脳裏をよぎり神経を使いましたが、うさぎの耳を使い、三点確保と呟きながら安全を第一に、無事に皆様と山頂を極めることが出来て最高でした。帰路も、カニのヨコバイなど往路以上に神経を使いました。

山行3日目は、前日夜からの雨になりましたが、雷鳥と出合ったり楽しく歩くことが出来ました。霧の様な雨で、一昨年の八峰キレット通過時に雨でメガネが真っ白になった反省から購入持参していたメガネの曇り止めを初めて使用しました。後、雷鳥沢までは比較的楽に歩けた様に思いましたが、最後の室堂への階段が長く感じて厳しかったです。立山ホテルが見えた時はホットしました。

昨年の唐松岳〜不帰の嶮を縦走した際に、存在感を持った剱岳を見ていましたが、そこに自分が登れるとは思っていなかっただけに、皆様と一緒に山頂を極めることが出来て、本当に良かったです。
声をかけて頂いてありがとうございました。
   KAZUくん (愛称:一服つるぎくん)
今回もよき仲間に恵まれて、とても素晴らしい山行となりました。
昨年の不帰の嶮から『剱岳』を見た時、本当に素直な心で、『次はあの山に登りたい』と思いました。
そして今回、姫さまや師匠のご厚意により、はからずも「念願」を達成することができました。心より感謝致します。
「ああ、もう一度あの山に還りたい」 山行を終え、確実に何かが変わりました。
師匠のお言葉を借りると、「不幸の始まり」かも知れません。
次はどの山に逢いにいこうかな。
   ひ め
初回の剱岳はクライミング習得してすぐで、「落ちたら死ぬ」と恐怖の方が大きかったような記憶があります。今回は2回目となり少し余裕が出て鎖場を充分楽しめたと思っています。トップを歩くことによってコースを間違えないように(時には間違いましたが・・笑)後ろの人の足音を聞きながらスピード調整をして歩くことも、自分の登山技術を磨く訓練になると思っています。あと何年間、山に登れるのか不安もありますが百名山を完結するまではと大きな目的を持ち、一座、一座制覇して行けたらと思っています。地図を広げて山域研究をするだけでも楽しく登った気分になり「行きたい」と思ってしまいます。「小屋を見たら泊まる」を私の座右の銘にして、山に一緒に登れる仲間がいることに感謝をしたいと思っています。
だれ〜、室堂を出発したらミクリガ池温泉に泊まって、雷鳥荘に泊まって、剣御前小舎に泊まって剣山荘に到着するって言うのは〜。それは無理です。此処には小屋が多すぎマース。
   JON
全員何事も無く山行を終えることが出来て良かったです。
やはり剱岳はいつ来ても良い山です。重い荷物を背負って岩場を登るのは少々大変ですが空身と言うわけにはいきません。途中空身で登る登山者数名(別パーティ)やデイパックで登る中年男性数名(別パーティ)と擦れ違いました。どんなに天候が良くても雨具、ツエルト、ヘッドランプ、レーション、飲料水、非常食などは携行してほしいものです。高齢者ともなれば一日の時間をふんだんに使ってゆっくり安全策を講じながら確実に登っていただきたいです。今回、剣山荘でヘルメットの着用をすすめレンタル品の貸し出しをしていましたが、被っている登山者はまだ少ないようです。
登山中は一般山行でもヘルメットの着用を提唱してから早15年経ちますが早く登山者全員が被ってほしいものです。登山道は危険な道です。冨山県警や長野県警の統計によると遭難者の4人に1人は頭部の怪我だと発表されています。頭蓋骨骨折、頭蓋骨陥没、脳挫傷など頭の怪我は再起不能に繋がります。ヘルメットをかぶっても誰に迷惑を掛けることはありません。雨の日、風の日は帽子よりも良いです。
自分の身は自分で守ってください。
各警察署さん、救助団体さん、ヘルメットメーカーさん、登山用具販売店さん、山小屋さんにお願いします。
もっとヘルメットの着用提唱に力を入れてください。


鹿島秀元:写真  美智子姫:記0000