KAZUくんのクライミング終了山行  「山は混雑を避けて平日登山に限る!」
●9月25日(水曜日) 本峰登頂日…天候はすこぶる晴れ
 
06:20 剣山荘発
06:48 一服剱
08:07 前剱
10:30 剱岳頂上
10:50
12:20 前剱
14:17  一服剱
14:50 剣山荘
←鹿島槍の肩から揚がる朝陽 
朝5:30から始まる朝食を済ませて出発準備です。
 
やっちゃん ひ め JON オリオンさん KAZUくん 
此処の朝食は午前5時30分の1回のみです。定刻通り朝食を済ませ、剣山荘を午前6時20分に出発です。
お空は良い天気、絶好の剱岳制覇日和です。 
小屋を出るとすぐに傾斜が始まります。寝起きの体を慣らすようにゆっくりとリズムを刻んでいきます。
出発から25分で最初の鎖場がやってきます。岩壁に打たれたプレートには「1」と記されています。

六甲山の沢筋や岩場でトレーニングを積んできているので別に怯むことはありませんが、注意は不可欠です。

鎖は人工物、どのような施工がされているか解りませんので、全体重を預けることは危険です。ホールドの一つに使うようにします。
剱岳別山尾根ルート 「1」の鎖場の通過
 一服剱への途中から振り返ると剣御前の山容が伺える
 一服剱まで後ろを振り返りながら景色を楽しみ前剱でしばし休憩を取りました。本格登山に昼食時間はなく、すべて山行中に自分で考えながら口にするのですが私達はドカッと座り、よっこらしょっとリュックの中からレーションを出すクセがどうも抜けきれません。天候の悪いときは素早く食べる習慣も身に付けたいものです。(レーションは雨蓋がgood!)
 岩尾根の向こうに新月が浮かんでいます
前剱あたりからは、頻繁に鎖場登場で安全確保のためにラビットノットは必ず掛けて移動するように徹底しました。後ろから4〜5人連れのパーティが来ている様子ですが先を譲るには、まだ時間がありそうなので私達が先に行くことにしました。岩場での待機、すれ違い、混雑など、幸いなことにいずれもありません。しっかりと目を凝らせばホールドはしっかりと見えてきます。
核心部は一方通行になっていますので往路はカニノタテバイを通ります。「これがカニノタテバイですか?」ビデオやユーチューブで予備知識を入れてきたkazu君が感嘆の声を発狂しています。視界もすこぶるよくて、人出も少なく最高の剱岳登攀日となりました。ところどころに雪田が残っていますがやがて新雪に覆われて万年雪となるのでしょうか。
 一服剱の上で  一服剱から下って前剱を目指します。 
 本峰はまだまだ遠いようです 前剱の山頂で 
カニのタテバイへと入っていきます 
山頂近くにある最後の難関、カニノタテバイは垂直の岩壁がそそり立つ衝立岩で、夏の最盛期には1時間から1時間半も待つという程の難所の一つです。しかし今日は前にも後にも人影は無し。ゆっくりと安全策を講じながら登ります。
 もうすぐ頂上と言うところで濃霧が山塊を覆って来ました …霧もまた神秘的なものです。
山頂に到着でーす
 到着記念にデンの記です  源次郎尾根
2999m!やりましたっ!私は二度目の感動です。みんなも感動で言葉が出ません。記念撮影を存分に済ませ、少しガスがかかってきた様子で視界が悪くなってきました。風も出てきて体温を奪われそうになり20分間の滞在で名残惜しいですが下山することにしました。
カニのヨコバイです 
下山時に遭遇するカニノヨコバイも垂直の岩壁を鎖を掴みながら下るという剱岳名物の一つ。
カニノヨコバイと長い長い剱名物のハシゴを通り危険な中にも楽しみながら降りていると、男性の「ギャーッ!」と言う声が聞こえました。「落ちたかっ?!」と一瞬思いましたがタテバイ側のため確認することはできませんでした。4時間かけて登り4時間かけて降りてきました。時間こそ掛かっていますが安全に鎖場を通過できたことに大満足です。
前剣の門へと下っていきます
冬支度中の雷鳥さんに出会いました
 一服剱を過ぎると剣山荘はもうすぐです  おつかれさまー…到着でーす
一本締め  イヨー・チョン  あー・満足まんぞく
小屋に戻り贅沢なシャワーを浴び生ビールと日本酒で乾杯をしました。五臓六腑に浸みわたりました。夕食後、外を見ると雨がポツポツと降り始めました。「明日は下山するだけだから雨もまた良しやな」
kazu君が剱岳登頂記念にストックを購入すると言う話になり「やれ1本ステッキがいいだの、2本ストックがいい」だの外野や応援団が多くてこんがらがっていた様子です。
ストックは登山中の高齢者が使用する物だと思っていたらしく、そうではないこと、3本目の足としてフル活用したら良いとアドバイスをしました。
今夜の夕食です 剱岳登頂成功にカンパーイ! 就寝前の整備体操

鹿島秀元:写真  美智子姫:記0000