高島トレイルD
下見時の夜光性反射テープはいらなかったよ!日没じゃなく明るいうちに無事ゴール!

午前4時に起床。テントからごそごそと抜け出し、瞼を擦りながら、空を見上げる。
漆黒の空には上弦の月が浮かびお星様もまだ空を飾ってくれています。昨夜は山陰に隠れていたオリオン座もくっきりです。
今日は朝食担当。昨夜仕込んでいたお粥を炊き、漬物と梅干と味付け海苔でいただきます。
一人また一人テントから抜け出てきます。目覚めの飲み物に、熱〜い紅茶をまず一杯。「美味しい」

午前5時には朝食も済ませテントを撤収し、車両班のポチに見送られ、林道を歩いて横谷峠の登山口に向かいます。ゆっくりゆっくりウオーミングアップです。
登山口で記念撮影をして、はじめの一歩を踏み出します。「きっつ〜!」そうなんです。ここは、いきなりきつい登りなんです。包帯で巻かれた様な登山口の看板の前で(文字も消えて読めないよ)出発前の記念撮影を終え、階段の様なきつい登り坂を、1時間以上をかけて登り池原山分岐まで何とか頑張らなければなりません。最初は30分登り、5分休憩を続けて行きます。今日のトツプ隊長は、勿論くろねこさんです。傍らには「トリカブト」が咲き、「ヤマホトトギス」にも出合うことができました。はるか向こうを眺めれば、雲海がひろがり神秘的な美しさに、みんなきつい登りを終えたあとのご褒美かと感嘆の声を上げていました。 
時刻 ポイント
6:10 横谷峠
6:58 P693
7:35 池原山分岐
8:45 駒ヶ岳南越え
9:00 駒ヶ岳
10:25 与助谷山
11:10 桜谷山
11:50 木地山峠
13:10 百里ケ岳
14:35 根来坂峠
14:55 おにゅう峠
今回の出発点 横谷峠です
いきなり、キッツゥ! 尾根に上がるとサイコー いつもながらに良い景色です
時に枝と戯れ 曲げられながらも風雨に耐える木々 足に優しい落ち葉を踏んで
トレイルを楽しみます 体力を温存するためゆっくり、ゆっくり 長丁場は今始まったばかりです
雲海に浮かぶ朽木の峰々
午前7時、上空でヘリコプターの爆音がします。「 荷揚げにしては早やすぎるよな」「ひょっとして前日に何か事故があったりしてレスキューヘリ出動か?」、その回収でなければいいのにと願ったりもしました。山での事故は多くの人に多大なるリスクを背負わせます。ゆっくりと気をつけて歩かなきゃあ。
横谷峠からの急な坂を登り切ったら、タップリ水分補給をします。歩き始めて30分に5分の給水タイム。さらに30分歩いて5分の給水タイムを摂ります。今回は強制給水タイムです。
「十分水分を補給してください。レーションもお忘れなく」
山道に体が馴染んでくると50分に7分の休憩給水タイムです。これをしばらく繰り返します。休憩から休憩の間は自主給水です。それぞれの体調に合わせて少しづつ飲んでもらいます。
ホトトギス トリカブト なんだっけ
駒ケ岳の山頂でーす
駒ヶ岳南尾根(740b)は、期待どおりのブナ美林。初めて参加のちえちやんも、ひさぽんも楽しげに歩いています。「この辺りをスノーシューを履いて歩きたいね」頭の中は早くも雪山の準備です。
ブナ林の稜線歩きを楽しみながら、駒ケ岳(780.1b)の三角点に触れることとなりました。池河内越ここから東側の峰が与助谷山となります。桜谷山(824.5b)の頂を踏み木地山峠へと下ります。ここは、奈良街道古道でスタート地点から58キロ進んだことになります。振り向けば、いま登って来たばかりの駒ヶ岳が見えます。休憩毎に、みんなで作ったおにぎりを頬張り、百里ヶ岳へのきつい登りに備えて、しっかりと休憩をとっていると4人連れのグループと出合いました。挨拶を交わすお国訛りが福井県の人の様なので「福井の方ですか?」と聞くと「何でわかる〜?」そうそう、その語尾に特徴があるのよと楽しい会話を弾ませました。この方達は根来峠に車を置き、百里岳の山頂をを踏みまた根来峠に帰ると言います。しばらく歩くと「ツルリンドウ」にも出合うことができました。くろねこ花博士が教えてくれますのでお花との出会いもとても楽しいです。
次から次にブナの木に導かれるようにトレイルを辿っていきます
池のほとりで間違っちゃった。これも山なんですねえ
ブナの木に心を癒されながらのハイキングです
木地山峠を過ぎると百里ヶ岳の頂上まで一時間以上の登りが続きます。ここで一休みをしてこの急登に備えます。
百里ヶ岳(931.3b)ここに上がればあとはほとんど下り坂、ゆっくり下ればなんとかおにゅう峠にたどり着けます。ここはきつい登りのために休憩を早い目に取らなければと考えていました。2回の給水タイムを考えていたのですが、1回の休憩で、あっという間に百里ヶ岳に到着してしまいました。予定より1時間以上も早い到着です。ここでポチの出迎えがあるはずなのですがまだ到着していない様なので携帯電話で到着したことを知らせました。今頃あわてて登ってきているはずです。百里ヶ岳で一等三角点に触れて、「点の記撮影会」を済ませました。山頂には大阪府豊中から来たという13人のグループが休憩しており、その人たちにオリオンさんが写真撮影のシャッターを押してくれるように頼まれていました。オリオンさんはリュックを開け、いまから水を飲もうとしていた矢先なのに、おかまいなしに「もう1枚、あっこのカメラでも」と次々あつかましく要求されるので少し閉口していました。
百里ケ岳到着でーす
JON ポチさん 壽ちゃん オリオンさん あっこちゃん くろねこさん ちえちゃん
私達がこのグループよりも先に下るはずでしたが、13人のグループが間隔を開けずに「先に行かせろ!」と言わんばかりに詰めて来て、急な下りで危険を感じたため、先を譲ることにしました。ゴールまでに2度ほど休憩しているところを目にしましたが私達の姿を見ると「ほら来た!はよっ!行こ!」と仲間に促して出発されていました。(百里岳往復登山の様でした)
おかしな13人グループの後を、滑らないように、安全に、下見の時の蛍光テープを紹介しながら根来坂に向かいます。前から見覚えのあるポチの姿が見えました。「早かったなぁ!」と我々の速度に驚いていました。
じゅんこちゃん ベガさん みまっち
それにしてもゴールの「おにゅう峠」の名前の由来は何なんだろう?
「京は遠ても十八里」という有名な言葉がありますが、京都と小浜を結ぶ鯖街道の根来坂沿いに、2003年に新しい林道が開通しました。朽木村側の「小入谷」、小浜側の「遠敷」という地名から名づけられたようです。峠をはさんだ両側が同じ読みなのは、何か由来があるのかもしれませんネ・・・。それとも新しい道路だから「オニュー?」(そんなわけないか〜)9月30日まで、アスファルト舗装工事中で、砂ぼこりが舞っていますが次回のおにゅう峠はアルファルトが完成していて、紅葉した落ち葉が舞っていることでしょう。
日暮れになると、美しいブナ美林の根っこは、昼間の美しさから一変し魔のささやきの様に、容赦なく「つまづき」を土産にもらうことになります。安全にルートを間違わないように反射シールを取り付けているのですが、下りもあれば、また登りもあります。今回はまだ太陽が燦々と照る中をゴールとは思ってもみませんでした。うれしい誤算です。時折り、ブナ美林を吹き抜ける風は、秋を告げる風となっていました。峠から見下ろす景色は、ここまで来た者にだけ与えてくれる絶景です。沢山のカメラマンが夕日の撮影に来ていました。
帰り支度も整い、とにかく汗臭い体を何とかしたいと言うことで「比良とぴあ」でお風呂に入ることにしました。琵琶湖にかかる美しい虹を見ながら、お風呂に入り、さっぱりしたところで、ついでに夕食も食べ、ミーティングを終え、湖西道路の渋滞は、なかなか解消しそうにありませんが2台の車は解散し、それぞれ家路に向けて帰ることとなりました。
おにゅう峠にゴーーーーーーール
GPSデータ
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GPSデータ
文:美智子姫00000 写真・GPSデータ提供:鹿島秀元