2016
●第4日目 8月20日(土)晴れ 下山
三伏小屋05:00⇒豊国山間のコル06:45⇒鳥倉登山口ゴール07:43 鳥倉登山口 🚌 09:10⇒伊那大島駅11:00着 、11:51発🚃 伊那市駅13:08着⇒
タクシーにて仙流荘に車回収  大阪到着21時44分
昨夜は未明まで林を揺るがすほどの大きな風が吹いていたのに2時ごろには風も止み、穏やかな朝を迎えました。ヘッドライトをつけて出発しているであろう登山者の足音が聞こえます。塩見岳に行くのだろうか?それとも間ノ岳まで?色々想像しながら足音聞いていました。テントを撤収し荷造り完了し少し早いが午前5時に下山開始することにしました。鳥倉登山口までのバスが到着したのか登って来る人が多くなってきました。団体ツアー客も登ってきます。この日は天気が崩れると言う予報なのですが大丈夫なのかしらと案じつつも下山者の優越感に浸る心を抑えながら挨拶を交わして3時間ほどで鳥倉登山口にゴールしました。
バス待ちで顔を合わした人達も、やはり百名山を目指していて80座を越えている人もいれば若い人はいま始めたばかりと言った人もいました。自転車も何台も止まっていて駐車場から登山口まで自転車を利用したようです。
松川ICから鳥倉登山口間 1日2往復  登山者の荷物の大きさはまちまちです…軽くして山行するに越したことはないのですが 
 バスが来たぞう  越路の駐車場はいっぱいです  越路を過ぎると伊那大島駅までぐっすり
やがてバスがやってきて登山者をおろし待機場所で出発時間がくるまで待機する様子でした。出発直前に駈け下りて来た女性がいて「間に合った~よかった~」と青息吐息。バスで鳥倉駐車場前を通過したくても無法に駐車した自家用車がバスの進路を妨げていました。「自分さえよければ」の多いのに驚きました。すると運転手さんが「お盆の頃に比べたらまだましですよ」と。よほどひどかったのでしょう。第2駐車場までの沿道にも多くの車が駐車していました。やはりここもゲートでシャットアウトにし、いずれ一般車両通行不可になる時代が、そう遠くない時期にやってくると思っています。 
飯田線・伊那大島駅から伊那市駅まで各駅停車に揺られて…それから仙流荘までホンダフィットの回収に行きます 
伊那大島駅でバスをおり1時間の待ち時間の後伊那市駅まで行きそこからタクシーにて仙流荘に車を回収にいきました。仙流荘で風呂に入り遅めのランチを食べて高速にのりサービスエリアでひと眠りし運転を交代しながら大阪へ戻り、これまた遅めの夕食を食べて自宅に到着したのが21時44分。臭い臭い洗濯物を回しながら、もう一度入浴を済ませ湯船に合羽とリュックなどを沈め、本人もベットに沈んだ~!
 中央道から名神高速道路に移って間もなく小牧の町の上に彩雲が現れていました。昨年赤石岳避難小屋で見てこれで2度目です
   姫が今回感じたこと
① 駐車場のマナー違反は今後の課題でバスが通過できないほどに駐車すると一般車両の通行に歯止めが必要となるのではと思っています。
  山中でのゴミは無かったものの環境破壊は登山者がみずから作りだしているのではないかと思われます。
  美しい山を美しいままに残すのは私達登山者の義務であるように思えてなりません。
② 着替えは宿泊日数分要る
③ テント泊ではスリッパと折り畳み傘は必携
④ HP上で「食事あります」と書いてあっても「無い」に等しい。食料は自分で調達すべし。
  日本百名山 巡嶺の間ノ岳・塩見岳を終えて…JON
今回のコースの中で、3日目の熊ノ平小屋⇒塩見岳⇒三伏峠小屋間の塩見岳越えが一番きつかった。北荒川岳から下り、しばらく樹林帯を歩き再び稜線に出て見上げると北俣岳や塩見岳が霧の中にシルエットを浮かべている。流れ行く霧の間から姿を見せるその容姿は圧巻だった。登山を始めて50年以上は経つが、初めて登り切れるだろうかと不安に陥った。ザックが重いうえに疲労困憊、置いた足は固定できずにズレてくる、ザレバの急登りはまさに一歩一歩進んでいく状態だった。正確な歩行ステップさえ踏めない。前を歩く姫は確実にローリングステップを刻んでいる、砂礫の上に置いた靴がズレて来ることなど一度もない。1,2,3,4,5,6、…50数えて「休憩して~」後ろから声をかける。これぐらいの坂の登りにこんなに苦労したことは今まで一度もなかったのに。寄る年波には勝てないと言うことか?
塩見岳は東峰と西峰の双耳峰になっており、100座目の登頂を楽しむことができたが、塩見小屋に向かって下って行く岩壁に少々手を焼いた。大きなザックが岩角に引かかりバランスを崩してしまう。後ろ向きに降りるとザックが邪魔になってスタンスが良く見えない。足元の岩溝は砂礫が詰まっていて滑る。どうにか天狗岩とのコルに着いたときは座り込む状態だった。姫はというと岩場のサル状態、こちらの苦労などどこ吹く風ルンルンと下ってきた。もう一越え、天狗岩を巻くように越えて塩見小屋に着いた時は、胸を撫で下ろしたほどだった。ここ以外は全コース通して問題はなかった。テント生活も静かで最高。再びこのコースを小屋泊まりで行くかテント泊にするかと聞かれれば、迷わずテントを担ぐと言える。
文:美智子姫