2015
「  クライミングの第一歩は岩場に慣れることから  」
通常の蓬莱峡は、ロープを垂らす場所が無いほどにアリの様にウヨウヨと岩場に人が張り付いているのですが今日の先客はたった1組だけでした。この日の蓬莱峡はロッジ所属のガイドが率いるおばさん3人と私たちだけしかおりません。いわば「貸し切り状態」です。
ロッジ組も初心者の様で「どんぐりの背比べ」といったところでしょうか。遠慮なく練習ができそうです。腕の良い人たちがいると結構冷ややかな眼差しを感じることがあるのです。
あかん…腹が邪魔してハーネスが… 大丈夫?…履けるう? 岩場は空いています
やるきまんまんだよ これぐらいへっちゃらヨー…あたりまえやろ あかん川に落ちるう川ならいいよ
 8ノットの結び方  高さになれるのが一番だよ…緩傾斜の岩場を初ラッペル
まあ大丈夫でしょう 初ラッペル…何かあったら下で止めるよ 初ラッペル成功だ
(しかしおばさん3人はヘルメット着用していますがガイドはヘルメットをかぶっていません。それでいいのか?とても気になりました)
宇都宮の若者はクライミングのセンスが良く上達も早いです。若いと言うことは素晴らしい!。やる気のあると言うことは素晴らしい!。
教えられたことは飲み込みも早くアッと言う間に私が1年かかって習得した事柄を覚えてしまいました。
登りは嫌っ!でも懸垂は大好きっ! 鳥のように手を広げて 「あっ毛虫が這ってるぞ~」
エイト結びは限りなく美しくね 「足を置く場所はソコソコ」 「気持ちいいっすね」
午前中は初心用の壁を練習し、午後からは魔法の靴と言われるクライミングシューズを履いて快適に登ることが出来るようになりました。(リジュっちは足のサイズが大きくて無かったね)
ロッジ組が小屏風の登攀練習をし始めましたので私たちは大屏風からの懸垂下降や登攀を繰り返しました。
二人ともまったくビビッていない様子に驚きました。近くに住んでいれば練習を積み重ね上達も早いのにと宇都宮と大阪の距離を感じずにはいられませんでした。 
約40メートルある大屏風岩を懸垂下降で降りてきました。
ロッジ組が「お先に失礼します!」と声を掛けて午後3時のバスに乗るべくゲレンデを去っていきました。いつもなら「今日はこのくらいにしといたろか!」と、口癖の師匠も若者のやる気に圧倒されて「あと1時間頑張ろうか。次は小屏風に移動や」とまだ頑張るつもりです。これで蓬莱峡の主たる岩場を全部巡ることになりました。
「うわ~っ高いぜぇ」 今から懸垂下降で降りていきます 「ぐぐぐるしい~」あと一歩
「手を掴むところがないよ~」  あと一歩…頑張って  鳥になった気分でロアダウン 
エイト結びはマスターしました  ビレイヤーを信頼して身を任す  膝が岩にくっついちゃってるよ 
「気持ちいいっすね!」  エイトは充分練習しました  その調子、その調子 
初めてにしてはセンスいいね  登山靴でも登攀下降  ロアダウンはバランス が大切です
 ロープは持たないで降りてくださいね そうそう肩越しから確認するんですよ  「イェイッ!」嬉しいね。達成感いっぱい 
小屏風でのトップロープによる登攀練習や懸垂下降などの練習を重ね、気が付けば午後4時を過ぎています。今までで一番長く滞在したことになります。今回の練習は小屏風の登攀下降で終了となりました。
ロアーダウン練習中ですよー ビレイヤーの責任は重大でーす 良い取りつきでーす
 楽しかったよー  そうそう手元はいいよ  goodだよ
約40メートルある大屏風岩をトップロープで登攀でーす。
身支度を済ませバス停までクールダウンしながら歩いていると、姫が1本のイタドリを見つけました。 
「それは何ですか?」「これが噂のイタドリですよ」
午後4時15分のバスが来るまでジャンケン遊びをすることにしました。負けたら罰としてイタドリを一節ガブリと食べるのです。
「さいしょはグー、ジャンケンポン!」トモちゃんが最初に負けイタドリをかじりました。「美味しいじゃん!」バツゲームなのに美味しいと言われると・・・・そうこうしているとバスがやってきました。乗れないほど満員の時もありますが今日は空いていて宝塚までみんな座って帰ることが出来ました。ジョンの前の座席に座った登山者(女性)の髪の毛に寸取り虫(尺取り虫?)が這っていました。ジョンが取り除こうとしましたが痴漢と間違えられると困ると手を引っ込めてしまいました。
ポツチーと野田阪神で合流し居酒屋で夕食を兼ねた反省会と言う名の宴会を賑やかに楽しく済ませました。外に出ると雨が降っています。お迎え隊のポッチーの荷物から折りたたみ傘が3本出てきました。(おっ!気が利くねぇ)
帰宅したのが午後9時前・・・荷物を片づけ汗を流し爆睡っ!有意義な1日でした。きっと明日は体のあちこちが痛むぞぉ
文:美智子姫