●5月17日(土)
前夜、赤城おろしに見舞われた…前橋地方気象台の発表では風速26.5mとのこと…怖っ!
谷川岳とは対照的に気軽に登れる山として「赤城山」を選びました。赤城山は、関東地方の北部、群馬県のほぼ中央に位置し、太平洋プレートがオホーツクプレートに沈み込んでできた島弧型火山である。また、赤城山は、カルデラ湖を伴うカルデラを持つ、関東地方で有数の複成火山です。榛名山、妙義山と並び、上毛三山の一つに数えられています。

また、日本百名山、日本百景の一つにも選ばれていて、中央のカルデラの周囲を円頂を持つ1,200mから1,800mの峰々が取り囲みその外側は標高にして約800mまでは広く緩やかな裾野の高原台地をなしていて中央部のカルデラ内には、カルデラ湖の大沼(火口湖の小沼があり関西で言うと六甲山の様な親しみの深い関東の人気の山の様です。赤城山というピークは無く、カルデラを囲む外輪山の黒檜山・駒ケ岳・鈴ヶ岳、中央火口丘の地蔵岳など一帯の総称を赤城山といい、標高最高点は黒檜山の1827.6mで深田久弥著の『日本百名山』にも選ばれて、妙義山・榛名山と共に人気の山でもあります。
08:22 登山口
09:35 駒ヶ岳
10:30 黒檜山大神鳥居
10:35 黒檜山
10:45
12:00 猫岩
12:17 車道
12:30 駐車場ゴール
●第3日目 赤城山登山日(5月17日・土曜日)
昨夜は赤城おろしで大荒れの湖面も今日は穏やか。フィットも健在でした。   朝食でーす。今朝はバイキングではありません   
風の音で一睡もできぬまま朝を迎えました。午前4時ころ談話室にジョンが起きてきました。「この風だと登山は無理やな・・」「出発時間をずらせば登れるってっ!」出ましたっ!姫の「どうしても登りたい症候群」のおでましです。風はわずかではありますが弱くなっている気がします。想像を絶する強風で赤城おろしとはよく言ったものです。この日は群馬県に住む富士見平繋がりの岳友夫婦がやってきて一緒に登山をしようと言う計画になっています。朝食を済ませ荷物を車に積み込みました。アイゼン、ピッケル、ヘルメットなど不要な荷物は車に置きピクニック気分の山行となりました。赤城おろしとおかみさんに見送られながら近くの駐車場へ移動しここで群馬から来る岳友と合流しました。
駒ケ岳登山口から入山します ご存知 「名月赤城山」
午前8時22分登山口スタートです。すでに標高は1350m地点に立っており頂上へは1827.6mまでわずか500mの高低差でありますが日本百名山に選ばれるだけのことはあって変化に富んだ味深い山の様です。登り始めてすぐに下山をする登山者も多くあり交差するのに時間がかかります。「登り優先」は通用しないみたいです。出発から1時間ほどで駒ヶ岳頂上(1685m)到着です。ここからは大ダルミまで下りふたたび登り返して黒檜山大神の鳥居を過ぎれば黒檜山頂上となります。
群馬県に住む富士見平繋がりの岳友夫婦 休憩時間は…どっこいしょ
谷川岳の筋肉痛が早くも出て「あいたたたっ〜アイタタタッ〜」の山行となりました。桜の開花はまだの様子で蕾が大きく膨らんでおりました。標高1350mの位置にある湖畔のほとりは夏のレジャーとして湖に浮かぶボートなどを楽しむ家族連れで人気がありそうです。また冬には湖に分厚い氷が張りワカサギ釣りを楽しむこともできるそうです。この日は天候もよく半袖姿で快適に登れて、見下ろす風景は関西では見かけることのできない火山湖を眺めながらの美しい山並みがとても新鮮に思えます。湖を挟む景色は抜群で山並みはなだらかでやさしくうっとりとするような景観でした。
つつじは見ごろでした 笹原の尾根道は快適です
桜の開花はまだの様子で蕾が大きく膨らんでいました
駒ケ岳の上で
赤城山大神
頂上は座る場所が無いほどに登山者で賑わっていました。休憩を終えて出発する人の隙間を探して何とか腰を下ろすことができました。今日はゆっくりと行動食を食べる時間がありそうです。10分ほど休憩をしてから猫岩を下ることにしました。それにしても登ってくる人たちがアリの行列の様につながっており交差するのに苦労をしました。登りの人を交わすために脇道に逸れて待っていると「このあと大変ですよ。中学生が200人ほど登ってきますよ」と情報を教えてくれた登山者がいました。200人・・・こりゃ大変だ〜


   
赤城山山系主峰:黒檜山→
大沼(おの)遠望
下の方から水色のお揃いのジャージ姿の生徒たちの行列が見え隠れしました。これが噂の200人かぁ!来ましたねぇ!よっ!200人!結構迷惑なんだけど(グループ分けして欲しかったなぁ)元気に「コンニチワ」とあいさつを交わしながら右側に寄ってくれて下山する私たちを交わしてくれました。「どこの学校?」「横浜市立中川西中学校です!半分はあっちの登山口から登っています」聞けばどうも駒ヶ岳登山口と猫岩登山口とに分散し頂上で合流するらしいです。駐車場にはバスが10台駐車しており1台平均40人乗っていたとして400人の生徒が黒檜山を目指していたことになります。こりぁ渋滞だ〜中学生を交わしながらの下山は思ったより時間が経過してしまい昼食がかなり遅れてしまいました。
横浜から来たという中学校の学生登山
たいへん、大変、すれ違いが大変でした
猫岩の前でみーんな猫まね「どらねこ」「みけねこ」「トラねこ」 ゴ---------ルしたど〜
由香里さんおすすめの そば処 「桑風庵」 でおいしい盛そばをいただきました
下山後はおいしいお蕎麦の店を案内してもらい遅い昼食をとりました。ここで群馬の岳友夫婦とはお別れです。
では大阪に向けて帰るかとおもいきや、ハプニングが発生しました。「どうしても谷川岳の名前の入った土産物が買いたいので水上町まで引き返してほしい」とわがまま姫が言い出しました。ウッチー会長も靖ちゃんも内心では逆走せずに早く帰りたいと思っていたと思いますが「いいよ!」と言っていただき、かなりのロス時間発生となりましたが谷川岳の麓の水上町まで引き返してもらい無事「谷川岳に行ってきました」と銘打った土産物をゲットすることができました。ご協力に感謝申し上げます。「山に行ってみやげが要るのかよぉ」とよく言われますが隣近所出かけるのをよく見ておられますので・・・ハイ。「おみやげは 無事故でいいのよ お父さん」これは交通事故防止の標語です。登山用は「おみやげは 無事故のしるし ご近所さん」谷川岳登攀成功をわかってもらえるかどうかは別として登山成功の証としてほしかったんです(わがまま言ってごめんなさい)

水上インターから渋滞もなくスムーズに大阪に向けて車は走り疲れているため短時間で運転交代をしながら途中のサービスエリアで夕食を取り靖ちゃんの自宅のある京都久御山淀インターで降りて無事ご家族の待つお家にお送りしました。しばらく地道を走り名神茨木から神戸市妙法寺にあるウッチー会長をご自宅まで送りました。遅い時間ではありましたが奥様が出迎えてくださり無事故であったことを喜び合いました。最終コースは大阪方面海老江インターで降りてジョン宅、最終ゴールはfit収納庫。谷川岳までの道のり、山行、帰り道といずれを取っても、かなりハード企画ではありましたが弱音も吐かず、みんなの顔が谷川岳に登れたんだという満足感が漂いうれしかったです。今回も大変素晴らしい山行になりました。これも出発前のトレーニングやコミュニケーションを積み重ねた結果の成功であるとともに無事故で帰ってこられたことに感謝と幸せを感じています。
 ちょこっと感想
●ウッチー会長
赤城山(黒檜山・駒ケ岳):縦走ハイキング (谷川岳・西黒尾根:ミックス登攀の紀行文は谷川岳のページに掲載しています)
谷川岳で、全精力使いきりリハビリハイキングの気持ちでスタートした。岡本さんの友人、新婚さんを加え6人パーティである。私が、トップでスピードを抑えた。まず駒ケ岳へ中程度の傾斜の快適な山道で、随所に木道階段が。どうやら、逆コースがメインらしく対行する人が多い。
昨夜は、赤城颪で台風並みで寝付けないほどだったが、適度な風でウインドウブレーカを着たままで、汗もかかない。駒ケ岳を難なく通過。主峰黒檜山の登りの木道は少しこたえた。
この辺から、人が増えだし山頂は大賑わい。下りに掛かると、大勢の登山者そのなかで、神奈川県の中学生150人の旅行に遭遇。皆元気で屈託が無い。将来、自立した登山者に育ってくれる事を祈る。くだりは、火山灰特有のヌルヌルと岩場で難路であった。リーダーのコース選定に誤りが、(冗談です[笑い])ほぼ目標どおり4時間30分のよい縦走でした。標高はひくいが、やはり百名山しっかり登りました。

今回は、お誘いいただき本格登山から遠ざかっており逡巡しましたが、「地獄谷アイゼントレ」に参加して、自信ができ本当に参加してよかったと思っています。ありがとうございます。古希最初の山行として、忘れられないものになったとメンバーの方々に感謝しています。

●ひ め (以下は谷川岳・赤城山の両方の山行を含んでいます)
谷川岳は2009年の脱臼事故が無ければ登っていたはずなんです。妙義山山頂で脱臼事故に遭い、救急搬送の後、それでも帰ることなく右手を三角巾で吊り、一ノ倉沢を見物したとき谷川岳はなんと雄大な山なんだろう、きっとまた来るからねと言う気持ちを抱き続け5年が経ちました。谷川岳登山口に足を踏み入れた途端に、中途半端な気持ちでの入山を拒否するがごとく険しくて厳しい山でした。積雪の無い夏場ならば難易度も少なくなるのかもしれません。危険場所に来ると咄嗟にロープ操作を求められます。危険通過の時間との勝負の中で芦屋・地獄谷で訓練を受けたことが脳裏に浮かびメンバーの安全がかかっているんだと言う緊張感が身体中に流れました。途中で出会った装備不十分の青年の様にまだまだ軽装で山に挑む沢山の登山者がいると思います。今回ロープウエイの時間に間に合わないかもと言う恐怖にさらされましたがツエルト3枚、防寒対策もしっかりしていましたので万が一の対応もできる用意をしての山行でした。緊急用品は使わなければ「重たい」荷物ではありますが生命を守ってくれる頼もしい装備品だと思っています。天候にも恵まれて計画通り・予定通りの山行が終えることができて大満足です。ありがとうございました。

●靖ちゃん
劔岳登頂で体力の限界を感じ・・・高山は無理・・・と思っていたのに今回お誘いいただき、地獄谷の訓練、ご指導のおかげで楽しい山行ができました。雪残る谷川岳登山道には猩々袴、岩鏡、岩うちわ、片栗、石楠花、岩梨・・・などたくさんの花が出迎えてくれました。
ブナの新緑、常緑樹の緑、雪渓とのコントラスト素晴らしい展望に感動しました。雪が多くアイゼンを付けたり外したり(上手くなったよ)意外に時間が過ぎロープウエイ駅舎迄大変だったけれど、雪山も体験できて本当に良かったです。
こんな私が楽しく参加できるのも、ジョンさん、姫さんのサポートのお蔭と感謝しています。  合掌

●JON
谷川岳の西黒尾根は一度登ってみたく思っていました。
今年は残雪が多かったので少々登りにくいところもあったのですが、登攀の楽しさを充分味わせてくれました。右にマチガ沢や一ノ倉の峰、背後には白毛門など、谷川岳ならではの景色も目を見張るものがありました。思いのほか時間がかかり、天神尾根を下ってロープウエイの天神平駅へ到着したときはホッとした次第です。また無積雪期に訪れてみたいと思っています。
赤城山では岳友の大輔ちゃんと由香里さんご夫妻と歩くことが出来てうれしかったでーす。
写真と文:美智子姫