富士見平小屋を起点に 日本百名山を登る 「金峰山&瑞牆山」 |
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五つ星レストランより素敵な ランプの宿 「富士見平小屋」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
夜中に小屋の屋根を激しく叩く雨音で目が覚めました。金峰山登山は見合わせた方がよさそうな大雨と雷が鳴り響いていました。しかし朝を迎える頃には小鳥のさえずりに目が覚め、湧水で顔を洗うとスッキリと目が覚めました。朝食はピータンのお粥とお餅に蕗味噌を塗り小屋食には珍しいメニューでみんなおかわりをしていました。朝に小屋の木立の隙間からは富士山を拝むことは出来ませんが帰るまでには顔を出してくれるでしょう。「八ヶ岳の上に黒い雲が出たら雨の兆候なので急いで帰ってきなさい」と去年アドバイスを受けた言葉を思い出し、とにかく予定通り金峰山へ行くことにしました。金峰山は山梨県側では「きんぷさん」、長野県側では「きんぽうさん」と言われています。勿論日本百名山のひとつで、まれに見る美しい山です。 小屋の朝・不用な荷物は小屋に置いていけます。 |
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水場の湧水は冷たかったなぁ…美味しい水だったなぁ |
午前6時20分スタートです。なだらかな樹林帯の中を登り始め、1時間ほど登ると避難小屋「大日小屋」の上部の道で休憩。30分ほど登ると2201bの地にある大日岩の基部に出ました。ここで記念撮影、岩ばかりの登山道には、ヒックスロープが張ってあり、しっかりと掴み、九十九折の道を高度をかせいでいくと左側に大日岩の頭部が姿を現していました。1時間ほど歩いて行くと砂払いの頭(姫命名オットセイ岩)ここでしばらく景色を楽しみました。振り返れば瑞牆山の荒々しい山稜が見えました。見上げると金峰山の岩場が見え始めました。そそり立つ五丈岩が見えはじめました。頂上はもうすぐです。 |
朝食の支度 | ピータンの粥と焼餅に蕗味噌 | 朝食 | お見送りをうけて |
登山道は岩場と変わり三点確保をしながら馬の背の岩稜帯を何度か越えました。見上げれば五丈岩と金峰山のピークが見え、胸がわくわくドキドキしてきました。遠くに見える山々は美しく、雨の兆しはありません。五丈岩到着です。リュックを五丈岩付近にデポし、まだ先の方にある頂上めがけて奇岩の上を落下しないように注意しながらやっとの思いで到着しました。絶景です!富士山は勿論、白根三山、北岳、甲斐駒、木曽駒、御嶽山、編笠、権現、赤岳、瑞牆山、小川山、朝日岳、国師岳、大菩薩領など金峰山(2598m)の周囲からぐるりと見渡すことができます。立派な山の名前を書いた円盤があり、どこにどの山があるのかを楽しむことができました。 | |
頂上からの景色を堪能の後、リュックを置いている五丈岩まで戻り「どうする?登るか?」ジョンが前回来たときに無念な思いをした五丈岩を見上げ姫に聞きました。「登りたいです!」カメラ係りを靖ちゃんに託し、シュリンゲを手に五丈岩の横から登攀開始しました。予想以上に風が強く、真ん中あたりまで登ると風がきつく、叩き落されそうな気がして危険を感じはじめました。「あかん怖い〜」という事で降下することにしましたがどうして降りていいかわかりません。「足も手も置くところがない〜!」「腹でスリスリして滑り落ちろ!」おっとっと・・・上でシュリンゲにテンションをかけてもらい腹をスリスリしながら何とか降下できました。 |
次はジョンの降下なのですが上での支点がないし、足の置場が見当たらず仕方がないので「師匠!私の背中にお乗り下さい!」と四つん這いになり師匠の体重をモロに受けてしまいました。もっと遠慮して体重をかけてくださいよ〜。言うんじゃあなかった〜!。 |
名残惜しいですが頂上に別れを告げ下山することにしました。風のないところを見つけ昼食場所を探しましたが結局、砂払いの頭(姫命名オットセイ岩)まで下山し小屋のあるじのご厚意のおにぎりを頬張りました。おにぎりの中には蕗味噌が入っており美味しく頬張りました。大日岩まで下山しリュックを置いて岩めぐりを楽しもうとした時、ポツリと雨が落ちてきて遠くで雷が鳴りはじめました。岩場は雷が走りやすく危険です。「樹林帯に急ごう!」という事で大日岩の岩登りを止め下山をはじめました。強度の雷恐怖症の姫の足が心なしか速くなったのを仲間が感じていたようでした。ゴロッ!と鳴るたびに車ならチェンジが切り替わっているのです。大日小屋まで戻った途端、雨を身体に感じはじめました。「大日小屋の中で合羽を出して着よう!」という事になり休憩も兼ねて避難小屋に入りました。避難小屋の中には瑞牆山荘まで下山すると言う若者がひとりで不安げに休憩をしていました。「こんにちは」と挨拶を交わした途端「パラパラ・・バラバラ」何と大粒のヒョウが降りはじめました。「間一髪やったなぁ!管理人さんが心配しているかも知れんから電話するわ」と携帯を出しましたが圏外で繋がりません。小屋ではマダムが心配していた様でしたが管理人は「大丈夫!あの人達ならこの時間は避難小屋に立ち止まっているさ」と予言されていたようでした。大当たり〜! |
ヒョウ | 大粒のヒョウ | 避難小屋前のヒョウ | 本物の豹? |
野鳥も避難小屋に避難 | 降り積もったヒョウ | ヒョウも止み富士見平小屋に急ぐ |
小屋に到〜着 |
避難小屋のエントツの隙間から大粒のヒョウが降ってきました「イタッ!」ヘルメットをかぶっていてよかったです。途中で合羽も入ってなさそうな小さなリュックで登って行った山ガールさんはどうしているのかしら?いかなる時も合羽に食料、水は登山の常識ですよね。ヒョウが収まり、大日小屋から1時間もかからないうちに富士見平小屋に帰りつきました。小屋では管理人さんご夫妻が心配そうに出迎えてくれました。温かい日本茶のおもてなし受け、山での出来事を話しながらくつろいだ時間を過ごしました。夕食時にはテント泊の7人の若者たちも合流し賑やかな夕餉が始まりました。今夜のメニュは壽さんのウイスキーと鹿肉のステーキ、チキンのママレード煮、タケノコの煮物、トマト、レタス、クレソン、ベーコンの入ったサラダと今夜も盛りだくさんのメニューです。若者たちとの意気投合し小屋の中からいつまでもわらいごえが消えることはありませんでした。明日の山行もあるため若者たちよりも一足先に引き上げ布団の中もぐりこみました。室温15℃、外気温は5℃、おぼろ月が出ているみたいです。 |
鹿肉のステーキ | チキンのマーマレード | 筍の煮物 | 野菜たっぷりのモツ煮込み |
ベーコン、クレソン、レタス、トマト | フルーツティー | JON&姫 | 壽さん、やっちゃん、ポチ |
夕餉を一緒にした若者たち (ワイルドだぜぇ〜で仲良くなれました) 僕たちの名前は「マンデークライマー」です。 |
みんなの感想 | ||||
● | 「マンデークライマーグループ」夕餉を一緒にした若者たちの声 | |||
ワイルドだぜぇ〜で仲良くなれました。 僕たちの名前は「マンデークライマー」です。僕たち7人はインターネットで知り合った山仲間なんです。金峰山と瑞牆山に登るには富士見平小屋を拠点にしたいと思いテント担いでやってきました。2年半にここを訪れた時は廃墟でした。去年、知り合いから、小屋が再開していることを聞き楽しみにしていました。まさかこんなに良いところだなんて想像もつきませんでした。ワインを買ったら、こんなに素晴らしいおもてなしを受け感動しています。山に登らずともここに飲みに来てもいい!絶対リピーターになりまた来ます。 (良い子たちだぜぇ〜!) |
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● | 靖ちゃん | |||
素敵な出会いがいっぱいあって60数年生きてきて、こんな素敵な目覚めは初めてです。出発時は天気もよく無事に金峰山に登れてよかったです。途中雷やヒョウに遭いましたが鳥のさえずりを聞きながら国定公園の庭をみんなで散歩できて、とても楽しかったです。山小屋のおもてなしも最高です!また来たいと心から思いました。 | ||||
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● | 壽さん | |||
この山は小屋までが近くて荷物も小屋に置いて登れるので楽に登れました。ヒョウの経験は初めてでした。食事はご馳走ばかりで感動しました。ありがとう | ||||
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● | ポチさん | |||
金峰山の写真を出かける前によく見ていましたので目の前に迫りくる感動が大きかったです。途中で息苦しくなりみなさんにご迷惑をかけました。途中で天候が怪しくなり避難小屋に入った途端ヒョウに遭遇しました。貴重な体験です。山小屋でのご馳走は想像を絶しており人の心も料理も温かく印象深い山でした。 | ||||
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● | JON | |||
金峰山も、瑞牆山も2回のぼりました。この次、訪れるときは富士見平でゆっくりしたいと思います。もちろん豪華お食事つき…かな。 | ||||
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● | ひ め | |||
行き交う人達のリュックを見ていると我々が異常なのかと勘違いするほど小さなリュックを背負っている山ガールに出会いました。挨拶を交わした後「合羽は持っているの?」思わずお節介婆さんをしてしまいました。案の定、急な落雷とヒョウとに出遭い、あの山ガールはどうしたのかと心配になりました。いかなる時にも合羽、非常食、水分など一般登山用品の携行は必要です。ならば・・・あの小さなリュックには入りません。山ガールさん!スタイルは一人前だけど装備が不十分だと命落としますよ! |
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