富士見平小屋を起点に 日本百名山を登る 「金峰山&瑞牆山」
 

五つ星レストランより素敵な ランプの宿 「富士見平小屋」
昨年の10月テントを担ぎ富士見平小屋で幕営し金峰山と瑞牆山に登りました。季節は紅葉の頃で小屋のあるじも大層魅力的で人間味のある方でした。「石楠花の時期に今度は小屋泊まりでまた訪れますね」と別れを惜しみ、再び約束通り訪れる機会を持つことが出来ました。今回は仲間と5人で計画を練りました。日本百名山を目指す私にとって同じ山に二回訪れるのはとても珍しいことなんです。それほどに素晴らしく感じたって証なのでしょう。

富士見平小屋は、秩父多摩甲斐国立公園内の奥秩父に位置し、深田久弥の日本百名山に名を連ねる金峰山(2,599m)と瑞牆山(2,230m)へ、また山梨百名山に名をかかげる小川山(2,418m)に登るルートである増富口からの里宮坂を登りきった分岐点にあります。名峰三山への登山道分岐を小屋の前に持つ「レトロなランプの山小屋」を基準にして金峰山と瑞牆山を目指します。小屋の前のベンチからは霊峰富士を眺めながらお茶も楽しめるところです。金峰山と瑞牆山へ行くには、車ならば無料駐車場から、わずか1時間で富士見平小屋に到着します。バスでならば、山梨峡北交通バス・茅が岳みずがき田園バス(みずがきルート)終点の、みずがき山荘前バス停から登山口に取り付くことが出来ます。
●第一日目 5月27日(日曜日)晴れ 移動日
東梅田発午前8時10分の甲府行きの高速バスに乗るため参加者の壽さん、靖ちゃん、ポチ、ジョン、姫の5人が高速バス乗り場に集合しました。バスのドライバーの粋な計らいで座席指定ではありますが空いている席を自由に二人一席というゆったりさでリクライニングシートを思いっ切り倒して車内を楽しみました。名神茨木インター、高槻、大山崎と通過、京都駅で車いすの親子と若い男性を乗せ、合計13人の乗客で「黒丸PA・内津PA・諏訪湖PA」の3ケ所で休憩し甲府へ向かいました。バスの窓から外を見ると田植えを終えた田圃には水がたっぷりと注がれ太陽が反射し初夏を思わせる光景です。近江富士が「いってらっしゃい!ほんまもんの富士山によろしくなっ!」と手を振ってくれました(そんな気がしただけ〜)伊吹山のハゲ山も植樹した木々が成長し新緑に輝き痛ましい山肌を覆ってくれていてとても美しいです。
 やっちゃん 壽さん   ポチ  ひ め JON 
バスの事故が相次ぐ中でドライバーを見る乗客の目が、いささか厳しい様に感じました(クラッチが早いっ!ブレーキを踏み過ぎ!)などと小声で冷やかしながら中央道に入れば交通量も減りスムーズな走行となりました。(ホッ!ちょっと車体も古いよ〜)内津峠を過ぎ駒ヶ岳サービスエリアが近づいてくると南アルプスの山々には白く雪が残り標高が高いことが伺えました。宝剣岳、仙丈岳、甲斐駒が美しく見え始めました。
最後の休憩地である諏訪湖が見えてきました。御柱祭りで賑やかなこの町も今日は静かな湖畔のたたずまいを見せてくれています。ここで予約しているタクシー会社に電話をし、長坂高根のバス停に予定時間の14時58分に到着することを告げ出迎えの確認をしました。長坂高根のバス停で降車すると私達を待ってくれているタクシーが見えました。大きなリュック5個をトランクにいれ瑞牆山荘までの30分ほどの距離を観光案内をしてくれながら走らせてくれました。天皇陛下が植樹祭に来られるために整地されたりっぱな道路のおかげで凸凹道もなく瑞牆山もデーンと目の前にそそり立つのが見え始めました。
わーい。富士見平林道で軽トラがパンクだーい。
瑞牆山荘近くの駐車場から林道を歩いて行けば富士見平小屋の管理人さんと出合うはずになっていたのですが何と駐車場入り口まで出迎えに出てくれていました。「お久しぶりです。お世話になります」駐車場からは管理人さんの自家用車に乗り換えて林道の終了点までいく予定でしたが途中でパンクをしたと言う軽トラを見つけタイヤ交換を手伝うことにしたのですが工具が見当たりません。仕方ないので軽トラはそのままにして富士見平小屋に向かいました。小屋では管理人の奥様が出迎えてくださいました。
瑞牆山をバックに
富士見平林道から見た瑞牆山
「お茶がはいりましたよ、どうぞ」そう言って出して下さった日本茶の美味しいこと!お水が美味しいのでこんなにもお茶が美味しいのです。小屋から見える富士山は雲に隠れて姿をみることができません。宿泊者は私達5人だけですが小屋のファンだと言うテント泊の若者達(ドラマーさん&クラリネッターさん)とテーブルを一緒に囲み夕食を楽しみました。山小屋の食事と言った風ではなく一流レストランのディナーと言った方がお似合いです。テーブルの上にはランプが灯り管理人自らが採取してきたタラの芽、コシアブラ、ワラビの天婦羅が順番に出てきます。新鮮で温かくてワインも出て「美味しいですっ」のオンパレードです。ご自宅の庭で採取したアスパラの天婦羅も仲間入りです。鹿肉の煮込み、蕗、ぜんまい、ツクシの佃煮、管理人特性のベーコン燻製、マダム特性の蕗味噌、野菜てんこ盛りのもつ鍋など食べ切れないほどのご馳走が次から次へと出てご飯を頂くころにはウエストベルトのボタンは外れたままになっていました。仲間たちも「こんなご馳走!山小屋で食べたことない!」と感嘆の声を連発していました。

お腹もいっぱいになり早めに床につきました。午後8時30分の消灯前に、小屋の屋根を叩く雨音にびっくり。明日は大丈夫かなあ。明日の天気が気に掛かり大阪の山仲間の「ヒカルゲンジさん」に天気予報を調べてもらいました。
「午前中は何とか大丈夫そうですが午後は雷やヒョウ、雨、突風でゴールデンウイーク後半と同じような天気です」と予報してくれました。
う〜ん、思案のしどころではありますがオヤスミナサイ・・・
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    美智子姫:記0000