わー 辺り一面 錦織! にはちょっぴり早かった
ポッチーが山を歩けなくなってから2年以上たちますが一度も自分から「歩きたい!」とは言いませんでした。いつも私達仲間が重い腰にタズナをつけて引っ張り、否応なしに参加(行ったら結構楽しそうなんだけど・・・笑)ある日、テレビで、六甲山までロープウエイで行く番組を見て「ロープウエイで登って、有馬まで歩いて下ってみたい」と、唐突に言い出したのです。珍しいこともあるものです。気が変わらぬうちにと私の仕事と仕事の合間を縫って六甲ローブウエイ駅から山頂駅目指すことにしました。
ロープウエイ駅から一軒茶屋まで3kmと、一軒茶屋から有馬まで、いくら下りとは言えポッチーの身体では、歩くことは不可能です。しかし最初から「そりゃ無理やっ!」と言うのも可哀想なので万が一の時にはと思い救助用の2mのシュリングを隠し持ち出発しました。
 10月15日(木)
午前8時阪神電車・淀川駅を出発し御影駅で下車。六甲ケーブル下駅まではバスで移動、そこから山上駅まではケーブルを利用しました。アッと言う間に到着です。そこからはバスに乗り換え六甲有馬ロープウエイ駅まで行き、ここから一軒茶屋まで3km歩けるか聞きました。「ロープウエイが快適でもう大満足!」と言うのです。
アリャリャ・・・どうも歩く気はなさそうです。少し肌寒い秋の空気を吸っただけで歩いた気分だと言います。
▲ 六甲ケーブル上駅です
 ▲六甲ケーブル上駅の駅舎の上にある天覧台から見た大阪湾と神戸の街
●六甲山の豆知識
①みんなが六甲山と言いますが六甲と呼ばれる山はありません。かつてこのあたりが大阪から見て「むこう」であったことから六甲山は「むこうやま」と呼ばれていたそうです  。「むこ」とも呼ばれており、その「むこ」に「六甲」という漢字があてられたという説があります。 
②六甲山にはクヌギ、サクラ、ヒノキ、モミジなど多種多様の木々があるのは何故なのでしょうか。それは全て人の手で植えたからだそうです。昔六甲山に多くの人が蒔な   どに利用するため伐採しハゲ山となっていたのだそうです。それではダメだと言うことで人々が思い思いの木を植えたのだそうです。六甲の山肌から吹く風を「六甲颪」と   言います。甲子園に吹く風は六甲颪ではなく浜風なんだそうです。しかしタイガースの歌には力強く六甲颪が出てきますね。
③明治36年外国人によってつくられた日本初の施設は「ゴルフ場」ゴルフの原点は六甲山にあったんです。そのゴルフ場、神戸ゴルフ俱楽部はこの天覧台の上にあります
    https://hime8kin.net/2018sankokiroku/0924aburakobushi.html
④石屋川から大蔵谷に通ずる徳川道は江戸末期に徳川幕府が、外国人との接触を避けるために作ったのだそうです。参勤交代がなくなりお侍さん達は徳川道を通ること   は無かったと言われています。
▲六甲山上循環バスに乗って六甲山頂駅を目指します
 ▲六甲ケーブル上駅からここまで見どころが無いまま 六甲有馬ロープウエイ 六甲山頂駅に到着です
▲六甲・有馬ロープウエイ六甲山頂駅 改札口です ▲令和2年3月20日にスイスのCWA社製の新ゴンドラがデビューです
▲有馬温泉駅と六甲山頂駅を約 12 分で結びます 通常は乗車定員が約 45 名で、20 分間隔で運行しています。混雑時は増発運転をいたします
 ▲六甲・有馬ロープウエイはモミジ谷を右手に見ながら番匠屋畑尾根を越えて有馬温泉を目指します
 ▲有馬三山の一つ 落葉山の頂きに妙見宮 その向こうに有馬温泉の街と三田方面が見える
▲ワーーーーーGo-to キャンペーンのお客様かなあ…定員45名だから一度では乗れないほどのお客様がお待ちです
▲山行の途中 此処のトイレ借りたこともあったッけぇ・・・
今迄は芦屋から有馬までひたすら歩いて、時には有馬から折り返して芦屋に戻っていたかつてのポッチーの面影はありませんが「そんな時もあったなぁ」と回顧する思い出があるだけでも幸せだと思っています。歩ける人は歩いて下さい、登れる人は山に登って下さい、歩けなくなったら交通機関を駆使して楽しめばいいと思っています。
▲帰り道に炭酸煎餅の製造元で割れたクズの炭酸煎餅を買って帰りました。自宅で食べるなら上等の味でした。
有馬温泉駅から少し歩いたところに小さな公園がありそこでお弁当を広げました。まるでお弁当を食べにケーブルやロープウエイに乗りに来たみたいなものでした。
(高くついたなぁ!)
▼有馬温泉街 
 ▲太閤橋バス停の前には 立派なトイレができていました。
「そんなこんな」と、いうことで六甲山頂駅から有馬温泉駅までロープウエイに乗りまるで空中散歩の様な歩かない六甲山に行ってきました。「たまにはいいかっ・・・」こう言うしかありません。
感   想
● ひめの感想 
ポッチーが自分から歩きたいと言ったことに驚きました。何としても叶えてあげよう・・・そう思いました。(これは優しいとかの甘い事ではなくて人生悔いなく過ごしてもらいたいと思っての事)しかし山歩きは金がかからないけど・・・乗り物を利用するとサイフからお金が飛んでいきますわぁ。六甲の紅葉は、まだまだ先の話。
● ポッチーさんの感想
いやぁ・・わがままを聞いて貰えて有難い。ケーブルの山上駅を上がる階段で早くもエンストを起こして苦しかった。医者からは人の30%しか心臓は稼働していないと言われましたが全くもって・・その通り。しかし有難いことに、こんな私をサポートしてくれるジョンさんがいてくれる。しかも万が一と言って救助のシュリングも携行してくれているのに感謝!「次は何処に行きたい?」と聞かれましたが、いまはまだ考えがまとまりません。思いついたらよろしくお願いします。
● JONの感想 
交通の手段を使って六甲山を越えても 芦屋川から歩いて重いものを担いで登っても 有馬に下りた時の疲れは一緒でした。人間気力が大事なようですね。
オイラは、写真が撮れれば何処でも行きます