2009.11.29
清滝〜嵐山〜苔寺 

「昼までは雨は降らんで〜」 京都・嵐山へ向かう途中の電車の中でそんな会話もむなしく高槻を過ぎたあたりからポツリポツリと雨が降って来た様子です。
「雨もまたいいっか〜」 うそうそ、絶対天気がいいに決まっていますが、負け惜しみで雨を受け入れることにしました。今日の私は三角巾が取れてから初めての参加です。背中には1ケ月ぶりのリュックが鎮座していました。もっとも中味は「弁当、お茶、行動食」だけで、か〜るいけどね。おっとー。合羽も入ってましたよ。
今日は京都トレイル最終日で完歩の方達への記念品贈呈式もしたいと考えています。本来はゴールですべきところ、雨のためスタートの嵐山駅で急遽することにしました。勿論、該当者全員出席です。
(該当者氏名は「姫のおうち」の山登りをクリックしてもらうと京都トレイル参加リストを見て頂けます)
阪急嵐山駅を出発 渡月橋に向かって歩きます 渡月橋を渡って 清滝行きのバスを待ちます
京都トレイルのスタートは3月から始まり、4月、5月、夏の暑さの6,7、8月を避けて10月、11月、そして12月 と6回に分割して実施しました。阪急嵐山駅は小雨が降り「あ〜あ、愛宕山登山の時もここで合羽着たよなぁ」と苦笑いしながら、雨にもかかわらず本年度最多人数の参加者の皆様に感謝の言葉を述べ、6回全部参加された方に記念品の贈呈をしました。何と11人もの方が完歩です!記念品は胸に京都トレイルのマークとそれぞれの名前が刻まれていて、とてもお洒落な黒色のTシャツです。
清滝でバスを降りて午前9時10分にはスタートすることができました。バスの係員さんが「どこまで歩くのですか」と聞かれたので「苔寺までです」と言うと「雨で滑りやすくなっているのでコケないようにね」「ありがとう。ザブトン1ま〜い」と快調なスベリだしの様です(アホなこと言うてて滑べりなや〜)
今日は新しい試みとして、参加者のみなさんに色々と役割分担をしていただいて「やまたび倶楽部」を飛躍させて行こうと言うことになり、午前中のトップを淳ちゃんにお願いして、午後は実ちゃんにお願いすることにして、リズミカルに清滝川そして桂川に沿って里山歩きを楽しみました。さすがに今日は紅葉は色あせていましたが地面に舞い落ちた紅葉のじゅうたんは「ここ!ここを!写真撮って〜!」と地面を指さし叫ぶほど素敵でした。トンネルをくぐり、六丁峠の手前の岩場が展望台になっており、天気ならここから保津川下りの船が見えるはずなんですが今日は一隻も川面に浮かんでいませんでした。記念撮影をしオリオンさんが2人目のジイジになったことのお祝いとして「こんにちは赤ちゃん」をみんなで歌いました。
嵯峨野町並み保存館横を通り『落柿舎』の看板を横目で見ながら乙女だった頃、(?)落柿舎に(庭に柿の木40本あり、その柿の実が一夜のうちに殆ど落ちつくした。都からきた商人が一貫文を出して、柿の実を買う約束をして帰る。)好奇心を抱いていたことを思い出しました。落柿舎の入口には常に蓑(みの)と笠(かさ)がかけてあり、これは本来庵主の在庵と不在を示すもので、ここに蓑笠がかけてあったら在庵、なければ外出中というしるしですが、今は落柿舎の象徴として常にかけてあるそうです。嵯峨野へ行かれることがありましたらお立ち寄り下さい。
清滝へ行く朝に渡った渡月橋を再び渡り、嵐山に戻ってきました。時間は11時30分と早いのですが無料の料亭「東屋」を借り切り昼食タイムとなりました。この料亭は時々ハトの群れが舞い込み「焼いて喰うぞぉ」のジョンの声に恐れてハトが退散して行く一幕もありました。
 いい写真ですいい写真ですね
午後からのコースは松尾山(276.1メートル)へ向けての急な上り坂となりました。午後のトップは実ちゃんです。速度や危険箇所の伝達などのサポートを姫が請け負い二人三脚。この頃には雨も止み、時折、薄日も差して松尾山頂上では汗ばむほどでした。三角点にみんなで「デン」をし、展望台では京都の町並み、山の上から見る渡月橋も、なかなかおつな味がしました。京都の町並みを見下ろしなが、姫がリュックから何やら取り出してお昼の歌の準備がはじまりました。「右手が自由に動く様になった記念にタクトを作ってきました」だって!曲目は「野菊」と「雪の降る町を」でしたが雪が降るどころか汗がポタポタですわ。選曲ミスですみません。
松尾山からは下りが多く、落ち葉が濡れて滑りやすく、(誰か滑ってたよね)慎重に声をかけ合いながら苔寺まで降りてきました。苔寺は、奈良時代の行基が開祖と伝えられてる古刹で、天下一の名庭と言われ銀閣寺など作庭の手本とされた、苔が素晴らしい庭園ですが参拝は事前に往復葉書で申し込みが必要です。(ちなみに参拝志納は一人3000円)です。
   
雨上がりの嵯峨野の町並みがとても美しく、このあたりからは観光モードになったり、山に入れば登山モードになつたり、山有り、川有り、竹林沿いありの変化に富んだ今日のコースにみんな「よかったねぇ。雨もまたいいねぇ」と大満足でした。ゴール後、駅に向かう途中のコンビニでそれぞれビールやジュースやお茶などで「京都トレイル完結」の乾杯をして納山祭に参加される方は「じやあまたね」と、今日が今年最後の参加の方には「ちょっと早いけど来年もよろしく」と挨拶を交わし、年間予定表もお渡しして、名残惜しい別れとなりました。

今回の完歩記念品はTシャツでした。
来年は「高島トレイル」です。
ロングコースですが、ぜひご参加ください。


文:美智子姫 写真提供:鹿島秀元

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