「天気予報は雨.。雨なら中止にすれば良いのに何と参加者22名。まあ高山にて雨に遭うことはあります。
「今日は雨のトレーニングやぁ〜」そう自分に言い聞かせ雨具の用意をリュックの一番上に入れて用意万端OK。豆ご飯おにぎりを3個づつ作り、行動食はウエストポーチに入れました。雨対策バッチリです。
京阪本線:出町柳駅集合ということで、集合時間の9時前にはぞくぞくと参加者の皆様がやってこられました。オリオンさんの時刻表情報が徹底していたのでしょう。皆さん同じ列車から出て参りました。
午前9時を合図に叡山電鉄でロープウエイ乗り場に移動しました。全員座席に座ることができましたが、私は携帯電話がかかり車外で話しを済ませ、戻ってきたら座る場所がありません。「ここへおいで」とみんなお尻を少しづつ寄せてくれて無事、私も座ることができました。狭い空間をみんなが協力したら一人分の空間が出来たのには驚きました。ありがとうね。
 
 
比叡山ケーブル駅からのスタートで今日は「北山コース」「1」から「24」の戸寺までを歩く予定です。曇り空ではありますが暑くもなく、雨も降らずで快適なスタートを切りました。もう何年も使っていないスキー場のリフトの側を通り、急な上り坂にさしかかりました。ゆっくり、確実な足運びをと気にかけながら進んでいくと「つつじ丘」と言う地名のところにさしかかりました。「なんや、たったこんだけかいなぁ?葛城山とえらい違いやなぁ」と言うや否や、山一面に赤、白、ピンクのつつじが満開となって私達を迎えてくれました。「みんなで写真撮ろう!」美しいつつじをバックに記念撮影です。
雲行きが怪しくなり、スタートして1時間が過ぎた頃ポツポツと雨が落ちてきました。トイレ休憩をかねて合羽の準備にとりかかりました。みなさん素早い行動で普段のトレーニングの成果が出ているようです。山の中で雨に遭遇した場合は、いかに早く合羽を身につけ、疲労から身を守れるかにかかってきます。全員合格ですね。水分補給も行動食も万事済ませました。横高山(標高767メートル)へは急な登りとなり一歩づつ木の根っこにつまづかないように気をつけて頂上を踏みます。「第一関門突破ですよ〜」先頭が叫びます。雨でもやっていて何となく美しい景色です。続いて水井山(標高794.1メートル)に到着しました。「第二関門突破〜」ここからは下りになりますが雨で濡れていて、おまけに木の根が道を阻みます。
「滑らないように気をつけてくださいね」後ろに伝達をしてもらいながら危険回避をして仰木峠(標高573メートル)まで降りてきました。この峠は滋賀県や京都にお嫁に行くときに通った峠であると説明看板がかかっていました。「みなさんもお嫁に行く時の気持ちになって」と言うと「お〜そ〜手遅れや」雨の中、立ったままで休憩を取り、あと30分ほど(本当は50分くらいでした)でゴールですよと案内して下りの道をゆっくり歩んでいきました。突然、保護色の蛙が飛び出してきて、山々に悲鳴が轟きました。蛙の出現に動転したのかトップを歩く姫が「三千院」方向にどんどこどんどこ進んでいきます。無理ありません。大きな道をそのまま進んで行きたくなる道だったんです。
間違いを指摘され軌道修正し、細くて、悪路の急な下り道を30分以上かけて降りていきました。ここも「第四関門」だったのかも知れません。車道と民家が見え始めて本日のゴール「戸寺」に到着です。雨の中。みなさんよく頑張りました。今日のコースは千日回峰行の、大阿闍梨様がお通りになるコースが含まれており、土深い、足にやさしいコースでした。バス停で合羽を脱ぎ、出町柳経由JR京都駅に向かうバスに揺られ、明日もまた雨の中の登山に備えるため足早に帰宅となりました。お昼の歌は雨のため中止。
この後、私は番犬を連れて、以前クライミングで訪れたことのある金毘羅山の麓まで歩き、季節限定「番外編」のイタドリを見つけて、ほくほく顔で家にたどりつきました。 
文:久田美智子

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