7月10日 やまたび例会「龍王山・586m」
 コース:JR柳本駅(桜井線)~龍王山~天理ダム~天理駅
  『龍王山は、奈良県天理市にある山で、山頂には南城と北城で1つの城とする、別城一郭という珍しい城塁跡を残す。山頂の竜王城は、戦国大名の十市遠忠の築城で、十市氏は松永久秀との戦で破れて松永氏の居城となった。その後に、松永氏は織田信長に敗れて廃城となっている。その数々の戦の歴史には悲話も多い。山名は山頂西側にある雨乞いの祭神・田竜王神社から由来している。山頂からは、大和三山や金剛・生駒山脈など、展望は思いのままである』

古都・奈良盆地を取り囲む青垣の山並み。古代の道・山の辺の道を歩くと、何と巨大古墳群。実は龍王山は古代より「魂が帰る山」と呼ばれた聖なる山だそうです。周辺には600基もの小さな古墳群が見つかっているそうです。一体、誰を葬っているのでしょうか? 
7月10日の例会実施日は降水確率50%の予報に振り回されて「決行」か「延期」かと随分悩みました。予備日があるのだから疑わしき日は延期すべきなのですが、その予備日の降水確率も50%のため「朝6時に降っていなければ行こう!」
そんな滑り出しの7月担当者は正ちゃんです。集合場所のJR柳本駅は未知の駅でしたので交通機関を調べて近鉄電車とJRを乗り換えての合流となりました。柳本駅はローカル駅でしたが立派な駅舎でした。午前9時30分、全員集合です。天候に悩んだのがうそのようにカンカン照りで暑いです。水分を多めにリュックに詰めて、雨具を一番上に乗せて、いざ龍王山にむけてスタートしました。
JR柳本駅ホーム JR柳本駅舎 鬼瓦
8月の徳島行の予約に勤しむ姫 首無地蔵尊 崇神天皇陵への案内碑 旧柳本商店街
黒塚古墳 黒塚古墳案内板
 ミソハギ 武家屋敷跡&野仏
 アスファルト歩きは暑くてたまりません。「早く山道に入りたいよ~!」アスファルトの照り付ける太陽を嫌って早足で木立の登山道に辿り着きました。「やれやれ~」なかなか良き道です。九十九折れに続く木の階段やゴツゴツした岩場の道をまたぎながら進み、まずは休憩して水分補給です。1回目のレーションは「とうもろこし」重たいから早くみんなに食べて貰いたかった様です(笑)

振り向くと軽装の若い男女が登ってきたので道を譲りました。「若いっていいですね」そんな言葉を交わしながら私達を追い抜いて行く後ろ姿を見送りました。
しばらく歩くと木立の陰から雲行きが怪しくなっていくのがわかります。鳥の声に混じってゴロゴロ・・・と不気味な音がしてきました。カミナリ様の出迎えです。「出迎えはいらんっ!」と、カミナリの嫌いな姫は空に向かって叫んでいました。パラパラと雨が落ちてきました。やがてパラパラがザァザァと、大粒に変わり急いで雨具の装着です。
思いの外、大粒の雨で、またたく間に登山道が急流となりました。枯葉たちが物凄い勢いで流されていきます。
 先ほど私達を追い越した2人の若者がうずくまっています。雨具の準備がなく困り果てていました。「登ろうか、戻ろうか」迷っているみたいです。川と化した登山道を下るのは危険のため天理ダムへのコースを勧めましたが駐車場に車を停めているとかでUーターンされたと思います。合羽姿の私達を見て「すご~い!」と言ってましたが何もすごくはありませんよ、これが当たり前なんですよ!(山の天気は変わりやすいので雨具、水分、レーションは持ってね) 
登山道が川と化し何とも歩きにくく最初は濡れないように避けていましたが途中からジャボジャボと登山靴のまま歩くことにしました。もちろん靴の中はボトボトです。
でもこれぐらいの雨は熊野古道歩きで何度も遭遇しており平気です。「暑いより良いわ~」負け惜しみともつかない言葉が飛び出ていました。
あまりの大雨に前進するのを止めて、ベンチを見つけたので土砂降りの雨の中、しばし腰を下ろして休憩です。休憩したことで気分的に疲労感も脱し、心が落ち着きました。30分ぐらい雨の中を歩きましたが空は明るくなり太陽がさしてきました。「暑い・・・雨の方がいいね」

頂上には12時過ぎに到着し日陰を探してランチタイムです。三角点にも挨拶を済ませました。午後からはくだるのみで天理ダムめがけてひたすら下っていきました。傾斜がきついと足にブレーキを掛けねばならず膝が笑い始めました。集落が見えてきたのでちょっと休憩です。 
龍王山の山頂です
龍王山からは藤井集落へ下り天理ダムを目指します
天理ダム
車道歩きに変わった途端、足や腰が痛くなりました。土砂崩れの工事現場を通過する時ガードマンに「ダムまでまた遠いですか?」と聞くと「まだまだ」と・・・。
ヘェ~まだまだなんや。1時間以上車道歩きをしたでしょうか、やっとダム湖らしい景色が見えてきました。「着いた?」ダムの周囲は広いぞ・・まだまだ。
ダム湖の周囲は広くて管理事務所まではとても遠く感じました。リーダーの正ちゃんがバス停に到着したと合図をくれましたがグルリと回って管理事務所にダムカードを貰いに行かねばなりません。帰りのバスの時刻は午後3時16分、大丈夫、間に合います。管理事務所のインターホンを押しダムカードが5人分欲しいと申し込みました。中から担当者が出てきてダムカードを渡してくれました。(人数を確認してるぅぅぅ)
バス停に戻り着替えをしていると、また雨がポツポツと降ってきました「セーフ~!」雨に遭うことなくバス停にゴールできたのです。(バス停は屋根あり)
 天理ダムバス停でバスを待つ間に8月の阿波踊り旅程の最終説明をしました。出発の高速バス乗り場の再確認、到着してからの流れ、宿、翌日の予定などなど簡単に説明しました。徳島の旅を楽しんでもらうために観光協会から取り寄せた地図とスケジュール表を渡しました。メンバー全員が楽しく参加してもらえるよう企画者として願っています。

定刻の3時16分にバスが来ました。10人乗りの小さなコミュニティバスで私達以外の乗降客はひとりもいません。天理駅まで貸し切り状態でした。近鉄天理駅ゴールです。リーダーの正ちゃんにお礼の挨拶を済ませ帰路につきました。雨も出発時に降られるのは嫌ですが山行中に降られるのは慣れています。「雨もまた自然」と言った言葉が納得できました。しかし不安定な天候の中、雨具も持たずに登山をする若者には無茶だと自覚してほしいと思いつつ無事に帰りついたのかと心配しました。(まぁ富士山にスカートをはいて登る人もいるぐらいだからね・・・😿)
天理ダム停留所発15;13分の奈良交通 天理駅行のバス(運賃190円) に乗って 帰ってきました……疲れました。でもバス代安!
【終わりに】
ダムカートを趣味としている故郷の幼友達から「天理ダムに行くならダムカードを貰って来てくれや」と頼まれていました。やっとバス停に到着したのに、みんなを管理事務所までの長い道のりを往復させてしまい申し訳なく思っています。おかげさまで天理ダムのダムカードをゲットしました。ありがとう。
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