6月5日:甲山八十八ケ所札所巡り
阪神:西宮駅前~(阪神バス)~甲山森林公園~(甲山八十八ヶ所巡り)~甲山大師:神呪寺参拝~甲山登山~(阪神バス)~阪神:西宮駅前
6月5日 甲山八十八箇所巡り&甲山へ小銭88円ぶらさげて 6月の例会は甲山登山。リーダーはjunkoちゃんです。
六甲山登山の時、目の前に見えるまぁるく形の良い甲山を眺めて
「行きたいなぁ」
と思っていました。しかしなかなか行く機会に出合わず6月リーダーのjunkoちゃんの発案でやっとこさ、訪れることができました。甲山の標高は309.4m、すぐに頂上到着なので
「甲山八十八ケ所巡り」
をからめて企画することにしました。
『甲山(かぶとやま)は、兵庫県西宮市西北部に位置する、古い火山の痕跡の山です。長い時間をかけて地盤が隆起したり沈下し、約1200万年前マグマが六甲山の岩盤をつらぬいて山となり、その後、雨や風に削られて約300万年前、甲山一帯はゆっくりと沈みはじめ海の中にあったようです。約30万年ほど前に押し上げられて現在の高さになったそうです。隣接する六甲山は断層により隆起して形成された山地で、甲山は六甲山と共に過去に沈降、隆起を起こしたことが知られています』
八十八ケ所巡りは四国の空海(弘法大師)ゆかりの仏教寺院をめぐる巡礼だそうです。甲山の八十八ケ所はその昔、四国まで八十八ケ所巡りに行けない人のために作られたものだといいます。そのため、それぞれのポイントには四国八十八ケ所の寺院の名称がつけられて四国まで行った気分(ご利益の程はわかりません)去年京都・仁和寺の八十八ケ所巡りをした時に4円余ったので(どこか廻ってない所があったのだな)今回も88円握りしめてまいりましょうか。(但し信心深いのは靖ちゃんだけ)
阪神電車・西ノ宮駅の鷲林線東回りバス停で合流し午前9時10分発のバスに乗車。市内を抜けるとカーブの多い狭い道を対向車が来たら待機して、約30分間ほどで県立甲山森林公園前に到着です。
完全装備のクライマーたち
高知の県の木は「ヤマモモ」です
公園内をチラリと覗くと可愛い園児たちがフル装備で引率者の話に熱心に耳を傾けていました。大きな日差し帽をかぶり長靴を履き小さな身体に大きく膨らんだリュックを背負っています。とてもかわいくて引率者に許可を貰い後ろ姿を写真に撮らせて貰いました。
甲山森林公園を出て車道を歩いていると左側に甲山八十八カ所の番外札所がありました。さらに車道を進むと右手に2番、3番、左手に4番、5番と存在しており、かなりスピードでカーブを走ってくる車に引かれはしないかとドキドキしながら手を合せました。甲山大師下のバス停から石段を下りると12番と13番が出てきました。14番から26番と続きます。フェンスを出て車道を渡ると石段があり、27番を見つけました。まるで宝探しの様です。
第一番札所
霊山寺 (りょうぜんじ)
御本尊 釈迦如来
第二番札所
極楽寺 (ごくらくじ)
御本尊 阿弥陀如来
第三番札所
金泉寺 (こんせんじ)
御本尊 釈迦如来
第四番札所
大日寺 (だいにちじ)
御本尊 大日如来
第五番札所
地蔵寺 (じぞうじ)
御本尊 勝軍地蔵尊菩薩
第六番札所
安楽寺 (あんらくじ)
御本尊 薬師如来
第七番札所
十楽寺 (じゅうらくじ)
御本尊 阿弥陀如来
第八番札所
熊谷寺 (くまだにじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第九番札所
法輪寺 (ほうりんじ)
御本尊 涅槃釈迦如来
第十番札所
切幡寺 (きりはたじ)
御本尊 千手観世音菩薩
28番から44番へと続き、向かい側のフェンスから中に入ると45番と、靖ちゃんが一箇所ずつ丁寧にお賽銭を入れ「南無大師返上金剛~」と唱えていました。
靖ちゃんは四国八十八か所巡りを2度も済ませており信心深いです(他の人達は?) 知らない?
第十一番札所
藤井寺 (ふじいでら)
御本尊 薬師如来
第十二番札所
焼山寺 (しょうさんじ)
御本尊 虚空蔵菩薩
第十三番札所
大日寺 (だいにちじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第十四番札所
常楽寺 (じょうらくじ)
御本尊 弥勒菩薩
第十五番札所
国分寺 (こくぶんじ)
御本尊 薬師如来
第十六番札所
観音寺 (かんおんじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第十七番札所
井戸寺 (いどじ)
御本尊 七仏薬師如来
第十八番札所
恩山寺 (おんざんじ)
御本尊 薬師如来
第十九番札所
立江寺 (たつえじ)
御本尊 延命地蔵大菩薩
第二十番札所
鶴林寺 (かくりんじ)
御本尊 地蔵菩薩
第二十一番札所
太龍寺 (たいりゅうじ)
御本尊 虚空蔵菩薩
第二十二番札所
平等寺 (びょうどうじ)
御本尊 薬師如来
第二十三番札所
薬王寺 (やくおうじ)
御本尊 薬師如来
第二十四番札所
最御崎寺 (ほつみさきじ)
御本尊 虚空蔵菩薩
第二十五番札所
津照寺 (しんしょうじ)
御本尊 延命地蔵菩薩
第二十六番札所
金剛頂寺 (こんごうちょうじ)
御本尊 薬師如来
第二十七番札所
神峯寺 (こうのみねじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第二十八番札所
大日寺 (だいにちじ)
御本尊 大日如来
第二十九番札所
国分寺 (こくぶんじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第三十番札所
善楽寺 (ぜんらくじ)
御本尊 阿弥陀如来
第三十一番札所
竹林寺 (ちくりんじ)
御本尊 文殊菩薩
第三十二番札所
禅師峰寺 (ぜんじぶじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第三十三番札所
雪蹊寺(せっけいじ)
御本尊 薬師如来
第三十四番札所
種間寺 (たねまじ)
御本尊 薬師如来
第三十五番札所
清滝寺 (きよたきじ)
御本尊 薬師如来
第三十六番札所
青龍寺 (しょうりゅうじ)
御本尊 波切不動明王
第三十七番札所
岩本寺 (いわもとじ)
御本尊 不動明王(一ノ宮)
第三十八番札所
金剛福寺 (こんごうふくじ)
御本尊 三面千手観世音菩薩
第三十九番札所
延光寺 (えんこうじ)
御本尊 薬師如来
第四十番札所
観自在寺 (かんじざいじ)
御本尊 薬師如来
第四十一番札所
龍光寺 (りゅうこうじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第四十二番札所
仏木寺 (ぶつもくじ)
御本尊 大日如来
第四十三番札所
明石寺 (めいせきじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第四十四番札所
大寶寺 (たいほうじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第四十五番札所
岩屋寺 (いわやじ)
御本尊 不動明王
第四十六番札所
浄瑠璃寺 (じょうるりじ)
御本尊 薬師如来
第四十七番札所
八坂寺 (やさかじ)
御本尊 阿弥陀如来
第四十八番札所
西林寺 (さいりんじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第四十九番札所
浄土寺 (じょうどじ)
御本尊 釈迦如来
第五十番札所
繁多寺 (はんたじ)
御本尊 薬師如来
第五十一番札所
石手寺 (いしてじ)
御本尊 薬師如来
第五十二番札所
太山寺 (たいさんじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第五十三番札所
円明寺 (えんみょうじ)
御本尊 阿弥陀如来
第五十四番札所
延命寺 (えんめいじ)
御本尊 不動明王
第五十五番札所
南光坊 (なんこうぼう)
御本尊 大通智勝如来
昼食タイムです
第五十六番札所
泰山寺 (たいさんじ)
御本尊 地蔵菩薩
第五十七番札所
栄福寺 (えいふくじ)
御本尊 阿弥陀如来
第五十八番札所
仙遊寺 (せんゆうじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第五十九番札所
国分寺 (こくぶんじ)
御本尊 薬師如来
第六十番札所
横峰寺 (よこみねじ)
御本尊 大日如来
第六十一番札所
香園寺 (こうおんじ)
御本尊 大日如来
第六十二番札所
宝寿寺(ほうじゅじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第六十三番札所
吉祥寺 (きちじょうじ)
御本尊 毘沙聞天
第六十四番札所
前神寺 (まえがみじ)
御本尊 阿弥陀如来
第六十五番札所
三角寺 (さんかくじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第六十六番札所
雲辺寺 (うんぺんじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第六十七番札所
大興寺 (だいこうじ)
御本尊 薬師如来
第六十八番札所
神恵院 (じんねいん)
御本尊 阿弥陀如来
第六十九番札所
観音寺 (かんのんじ)
御本尊 聖観世音菩薩
第七十番札所
本山寺 (もとやまじ)
御本尊 馬頭観世音菩薩
七十一番札所
弥谷寺 (いやだにじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第七十二番札所
曼荼羅寺 (まんだらじ)
御本尊 大日如来
第七十三番札所
出釈迦寺 (しゅっしゃかじ)
御本尊 釈迦如来
第七十四番札所
甲山寺 (こうやまじ)
御本尊 薬師如来
第七十五番札所
善通寺 (ぜんつうじ)
御本尊 薬師如来
第七十六番札所
金倉寺 (こんぞうじ)
御本尊 薬師如来
第七十七番札所
道隆寺 (どうりゅうjじ)
御本尊 薬師如来
第七十八番札所
郷照寺 (ごうしょうじ)
御本尊 阿弥陀如来
第七十九番札所
天皇寺 (てんのうじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第八十番札所
国分寺 (こくぶんじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第八十一番札所
白峯寺 (しろみねじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第八十二番札所
根香寺 (ねごろじ)
御本尊 千手観世音菩薩
第八十三番札所
一宮寺 (いちのみやじ)
御本尊 聖観世音菩薩
第八十四番札所
屋島寺 (やしまじ)
御本尊 十一面千手観世音菩薩
第八十五番札所
八栗寺 (やくりじ)
御本尊 聖観世音菩薩
第八十六番札所
志度寺 (しどじ)
御本尊 十一面観世音菩薩
第八十七番札所
長尾寺 (ながおじ)
御本尊 聖観世音菩薩
第八十八番札所
大窪寺 (おおくぼじ)
御本尊 薬師如来
最後の八十八か所目は神呪寺の境内の中にある「88番・大窪寺」で 結願となりました。
番外第一番
番外第二番
番外第三番
番外第五番
番外第六番
甲山と神呪寺全景
神呪寺(かんのうじ)の山号は武庫山。本尊は如意輪観音。甲山の山麓にあり、通称甲山大師(かぶとやまだいし)と呼ばれています。寺号の「神呪寺」は、「神を呪う」という意味ではなく、甲山を神の山とする信仰があり、この寺を神の寺(かんのじ)としたことによるといいます。なお、「神呪」(じんしゅ)とは、呪文、マントラ、真言とほぼ同義で、「仏の真の言葉」という意味がある。開山当時の名称は「摩尼山・神呪寺(しんじゅじ)」であり、「感応寺」という別称もあったようです。
境内の奥に甲山登山口があり次なる目的の山頂を目指しました。満腹なのか疲れて来たのか、昼からの階段の登りは辛く堪えました。手摺に掴まろうものなら毛虫が鎮座しておりドキッとする瞬間もありキャッと叫んだり「待ってくれ~」コールも聞こえてきたりと賑やかでした。ウグイスやホトトギスの鳴き声もしていたのですが姿を見ることは出来ませんでした(ジョン撃沈~)
わずかな時間で甲山山頂に到着です。まずは二等三角点に挨拶を済ませ、レーションを頬張り、憩いの時間を過ごしました。山頂には大きなヤマモモの木が茂っており実を、たわわに実を付けておりましたがまだ小さくて青く、熟したころにはどこからともなく小鳥たちがやってきてついばむのでしょうね。
高知の県の木は「ヤマモモ」
であちこちに自生しており、子供の頃にはよく木に登り食べたものです。
「さぁ下山しようか」
と再び神呪寺にむけて下りました。途中でスカートにパンプスの女性と出会い
「頂上までどのくらいですか?」
と聞かれました。
「その恰好で?」
とまず優しく注意喚起しておいて難易度の低い別ルートから登るようにアドバイスしました。スカートにパンプスでの登山は甲山に失礼だし(笑)、
朝スタート時、森林公園で出会った園児たちのフル装備を見習ってほしいものです。
神呪寺に到着してバスの時間を見ると出発したばかりみたいで1時間待つことを覚悟しました。ところが、ところがバスが遅れていたのか目の前をバスが通過し降車する人がいたため間に合いそうです。
「待って~!お願い乗せて~!」
まだ神呪寺の階段を下りかけている靖ちゃんとjunkoちゃんには
「早く、早く!」
と、せかしラッキーにもバスを待たずして乗車することができました。八十八か所巡りのご褒美でしょうか。きっとそうだわ。
阪神・西宮駅に到着し今回のリーダーに礼の挨拶を済ませ7月の再会を約束して解散となりました。今回の歩行数は12,062歩、歩行距離は7.2kmでした。
終わりに
去年も仁和寺の八十八か所巡りを歩きましたが今回も趣が違っていて心が癒されました。西国まで、お詣りに出掛けることの出来ない人のためにと弘法大師様が考えたとの説ですが有難いことだったのでしょうね。私達の山歩きは今までとは趣向が変わりましたが、有難い場所や美しい場所を求めて、体力低下とともに変化し、たとえ山がらみでなくても楽しければ良しと考え方が変わってきました。少しぐらい辛くても、苦労をしても土の道や程よい岩場歩きを経て山頂を踏む楽しさは老いに拍車をかけずに生きていけるような気がします。