5月1日 個人山行  室生寺&奥之院&東海自然歩道
近鉄:大阪上本町駅~室生口大野駅~(奈良交通室生寺線バス)~室生龍穴神社~室生寺~門森峠~大野寺~近鉄:室生口大野駅
今回は色々あって、やまたび倶楽部の例会ではなく自由参加と言う形式での山行となりました。リーダー不在で、偶然同じ日に、同じコースを歩く仲間が、室生口大野駅で偶然出会って一緒に歩いたと言う世にも滑稽な物語の上にスタートです(そんな偶然あるかいっ!)
談山神社・イタドリコースと同じ路線の近鉄大阪線に乗り室生口大野駅で下車しました。小さな駅ですが室生寺参拝客のために観光案内所まで設置されていました。室生寺は石楠花寺として有名です。奈良交通バス 室生口大野駅前発 9 時 19分に乗り(ほぼ満席)終点の室生龍穴神社までいきます。車窓からは室生川に添って藤の花が見事に咲き乱れています。少し時期が遅いかなと思いつつ目に写る新緑の美しさに見惚れていました。
 ▲室生口大野駅  奈良交通・室生龍穴神社行
   縁結びのパワースポット「連理の杉(夫婦杉)」  
 室生龍穴神社
 多くの観光客は室生寺バス停で下車し散策を楽しまれる様子です。マニアックな我々は終点の室生龍穴神社まで行き、まずはお参りを済ませました。杉の大木に感嘆の声をあげ、神聖な気持ちになりました。私達の目の前に1台の軽トラが車両の祈祷場所へと入って行ったと思うとすぐにバックしてきました。どうも駐車場と間違えた様子です。「あかん!アカン!落ちるよーっ!」私の大きな叫び声も空しく軽トラは脱輪してしまいました。ああああああ!

見て見ぬ振りも出来ずジョンが軽トラを押すのですがヒクともしません。そこへヤンキーもどきの青年がやってきて「おっさん!前進じゃなくてバックやっ!」と声をかけました。すると、どうでしょう!あっさりと脱輪解消です。神のご加護があった様です。
 軽トラおじさんから丁寧にお礼を述べられ、更に室生川沿いの車道歩き2km先にある室生龍穴神社奥宮の龍穴を見に歩くことにしました。
電車の中で「今日はイタドリを見つけても(あっ)とか(「えーっ)とか決して言いませんから」と宣言したのですが靖ちゃんが今年は一度もイタドリ採りを体験しておらず協力することにしました。「あっ!あるよ、あるよ。ソコ・ソコ」落ちないように腰ベルトを掴んだり。首の当たりを掴んだりと安全対策を取りながら大騒ぎして立派なイタドリをゲットできました。(良かったね)
「吉祥龍穴800m」の大きな看板が目に入り、緩やかな登りを汗をかきながら進んでいくと室生龍穴神社がありました。小さな駐車場があり5台ほど車が停まっていました。室生龍穴神社は龍神を祭り、雨乞いの神として知られています。平安時代には朝廷から雨乞いの使者が遣わされたという話もあります。社殿は更に、700mほど山中に分け入った所に龍神が住むという穴が口を開ける場所にありました。滑床の滝も周辺の新緑とマッチしていて綺麗でした。大台ケ原の桃ノ木小屋の途中にある七ツ釜の東屋の景色とよく似ています。狭い階段では車で来られた人達と交差する場面もありました。
▲天の岩戸
▲龍穴前の、1枚岩の巨岩を伝う清らかな流れ ▲吉祥龍穴
▲室生龍穴神社 奥 宮
▲吉祥龍穴パワースポットから降りてきました ▲田圃の外れで昼食です
参詣後はもと来た車道をテクテク歩き途中でランチにふさわしい土手を見つけて早目の昼食としました。山椒の木もあり少々頂いて帰りました。(タケノコの酢味噌合えに使えるね) 
▲この辺りは藤の花の綺麗なところでした
▲山門 ▲金堂
室生龍穴神社まで戻り室生寺までテクテク歩いて境内散策と決めていましたが目の前に発車寸前の長谷寺行きのバスが目に入りました。ジョンが運転手さんとアイコンタクトを取ってくれて何とか間に合い乗車しました(陰の声・・・アルフアルト歩きはやめて~!)。室生寺までバス移動することにしました。(バス代190円)車道歩きは道が狭くて危険なため歩かずバスに乗って良かったと思っています。バスを降りるとジョンさんがよもぎ餅を買ってくれました。(いつも皆さんにレーションをご馳走になっているお礼の気持ちだそうです)どこか格好の休憩場所を見つけて頂くことにしましょう。
まずは室生寺の拝観です。拝観料600円を支払って入山しました。
〚太古の外輪山に囲まれ、精進峰を主峰とする山並みからは渓流が室生川へとそそぎ、古来、水の神がおわします祈雨の聖地として崇められてきました。その地に建つ室生寺は、四季に彩られ今も昔も人々を魅了してやみません。〛とパンフレツトに書かれていました。

室生寺は石楠花で有名なお寺なんですが残念なことに「事すでに遅し」でした。しかし咲いていたらと想像すると大きな木に見事に花をつけ、さぞかし圧巻であっただろうと推測することが出来ました。今年はサクラも石楠花も早く咲きすぎです。階段苦手の我々は目の前の階段の多さに怯みます。「まずは五重塔まで行こう」室生寺の金堂から奥の院へと登る道の途中に建つ五重塔は、平安時代初期頃に建てられたもので、屋外に建立された五重塔としては、法隆寺の次に古いそうです。 高さは16mほどで、屋外に建つ古い時代の塔としては最も小さいのだそうです。
 ここでジョンさんが「奥の院まではいかないよ」と駄々をこね出しました。「何で?」「行こうよ!」「600円も支払ったのに~!」その言葉に心が動き長い長い階段を登ることになりました。奥の院まで登るとご利益がもらえるそんな気分にさせてくれる神々しい場所でした。「よもぎ餅食べようか」境内は飲食禁止のムードなので我慢する事にしました。下りの階段もきつくて手摺りがないと真っ逆さまに落ちて行きそうです。奥之院への道はきつかった 駄々をこね出したジョンさんも無事に参拝しました。
▲奥之院
だいぶ疲れも出てきましたので最初の予定の東海道自然歩道歩きを変更してバスに乗ろうと話はまとまりました。みんな疲れてるのね。しかしバスは発車したばかりで1時間も待たねばなりません。足の達者な我々は「予定通り歩こう!」と言うことになりました。バス停休憩場所でよもぎ餅を頬張り東海道自然歩道を歩き始めました。
此処から門森峠まで180m登っていきます 門森峠から大野寺までは310m下っていきます
らくちん らくちん らくちんではありませんでした。丸石の石畳は歩きづらかったです。
矢張り歩カナックっちゃア 中々良い道でした 重い鳥撮用カメラを持参しましたがイソヒヨドリ1羽に出会いました
奥之院への道ではキツツキのドラミングの音が聞こえましたが姿を目にすることは出来ませんでした
「あっ・・靖ちゃん、あそこにイタドリあるよ、こっちにもあるよ」と靖ちゃんの思い出作りをみんなで協力しました。(満足の行く量とれたかな?)民家の中を抜けていくと東海道自然歩道の看板があり道標に従って歩き始めました。なかなか良いコースです。バスに乗っていたら室生寺観光客だけで終わっていたかも知れません。東海道自然歩道を歩いてこそ私達の目的だと思っています。
▲ あっ。峠が見えた  ▲門森峠で一休み
登山道には石が敷き詰められており、昔の生活道路であったことが伺えます。綺麗に整備されているのでとても歩きやすかったです。熊野古道を感じさせてくれる杉並木と石畳にバスに乗らなくて良かったと一同大満足でした。峠でレーションを頬張り長めの休憩をして都会では味わえない新鮮な空気を身体一杯に吸い込みました。できるならお土産に持ち帰りたいほど素敵な時間でした。峠からは下り道です。石畳には苔が付いており山から流れる水も登山道を濡らしており一歩づつ滑らぬ様に慎重に下って行きました。

やがて県道が見えてきました。朝バスで通過した28号線です。出口には大きな看板がありました。「抜けたよ~!」ホッとする一瞬です。車道には室生もみじ公園の標識がありました。宇陀川にかかる赤い橋「室生路大橋」を渡り、しばらく歩くと大野寺が見えてきました。河原の向こう岸には大きな摩崖仏が見えます。大野寺の中から拝むらしいです。そんな場所も設けられていたみたいです。
▲弥勒菩薩摩崖仏 
▲大野寺
 大野寺を過ぎたらまもなく朝バスに乗った駅前広場までもどってきました。階段を登り切ると室口大野駅に午後4時ゴールです。自宅に帰り歩数計を見て見たら30,138歩、キロ数にして18.0km歩いたことを表示していました。(今夜はしっかりと入浴時にケアしておかないと朝歩けないよね)
 終わりに
日程変更問題で色々ありましたが、終わってしまえば命を取られるほどの問題でもなく、大人対応をすれば何てことはないと寛大になりたいと思っています。雨に遭うこともなく、まばゆいぐらいの新緑と山藤の美しさに、今しか見られない光景を堪能しました。山中では誰にも合わず熊野古道を思い出させてくれるほどの立派な登山道でした。共通の思い出があるので話は早いね。あの時、あの頃の宝物の様な思い出も、だんだん地名が出てこなくなり、それでも「ホラあそこ」「ホラ・・あそこやないのぉ」と地名が出てこず忘れかけているのが悔しいけど、それでも話が通じるのは嬉しい(大笑い)