2020.01.21.2.06-7
「2020年」
湯快リゾートのバスや青春18切符での旅とは別の味わいをしてみたいと思っていたところ ふと電車の吊り広告に目が行きました。
「サンダーバードで金沢へ1泊2日で9,800円、どや?」「行く!行く!行くとも!」新年早々の、やまたび倶楽部の新年会を兼ねた旅行であります。

サンダーバードは、西日本旅客鉄道(JR西日本)およびIRいしかわ鉄道が大阪駅から 金沢駅・和倉温泉駅間を東海道本線・湖西線・北陸本線・IRいしかわ鉄道線・七尾線経由で運行する特別急行列車なのであります。前身にあたる特急列車「雷鳥」の一部列車に、当時新型車両であった681系電車を投入し、この列車を「スーパー雷鳥(サンダーバード)」としたのが「サンダーバード」の始まりです。1997年のダイヤ改正で「スーパー雷鳥」から「サンダーバード」に改称されました。

サンダ-バ-ド11号は大阪駅を9時12分に発車しました。
車窓から見る安曇川駅あたりは真っ白な雪景色です。 「おっ!おっ!これは兼六園の雪も期待できるぞっ!」 心は早くも金沢へ。
11時58分、金沢駅に降り立つと、東口(兼六園口)広場に「鼓門」「もてなしドーム」が設置されています。まずは中部の駅百選に選定された駅舎見学です。「鼓門」は、伝統工芸「加賀宝生」の鼓がイメージされ、アメリカの旅行雑誌で「世界で最も美しい駅」14駅の一つに選ばれてからいっそう知られるようになっています。つぎは「もてなしドーム」です。年間を通して雨の多い金沢。弁当忘れても傘忘れるなと言われるほど雨の多い地方です。「駅に降りたった人々に傘を差し出す、おもてなしの心」を表現しており、3,019枚ものガラスを使用。人々が突然の雨に困らないよう守っています。
まずは腹ごしらえしなければと近江市場に行きました。想像していた様子とは少し違っていて大阪で言うなら黒門市場、京都で言うなら錦市場のようで食材を売っている買い物用市場のイメージでランチを楽しむ店は見当たりませんでした。仕方がないので思い思いの食材を購入し温かい豚汁を買い店の隅にある休憩所で質素な昼ご飯となりました。(こんなはずではなかったなぁ・・・)
市内中心部を通称「百万石通り」という道路がグルッと一周する形で位置しており、その総周囲は約5km。歩くことは苦にならないメンバーなので周遊バスは使わないで全て徒歩で回ることにしました。
▼▼▼▼▼ 金沢城 ▼▼▼▼▼
近江市場を出てまずは金沢城に向かいます。その途中、ひがし茶屋街と主計町茶屋街も歩いたはずなんですが・・・いつの間にか通過していた気がします。それほどに現代の町並みに自然と調和していたのかもしれません。古い町並みの屋根からボタッと音を立てて雪の塊が落ちてきます。当たると冷たいですがなかなか風流です。

道標も整備されており迷うことなく金沢城に到着しました。
加賀藩主前田利家公の居城で、白漆喰の壁にせん瓦、海鼠(なまこ)壁、屋根の白の鉛瓦、何種類もの石垣など見どころは多いです。特に重要な役割の石川門、河北門、橋爪門の金沢城三御門は宝暦の大火に焼失しますが、天明8年に石川門が再建(国の重要文化財)され、その後河北門と橋爪門が復元されています。
玉泉院丸庭園は三代藩主により作庭が始まり、廃藩時まで城内にありました。2015年に復元されたそうです。
▼▼▼▼▼ 兼六園  ▼▼▼▼▼
金沢城に隣接する兼六園は国の特別名勝に指定されています。加賀藩によって金沢城の外郭に造営された藩庭を起源とする江戸時代を代表する池泉回遊式庭園。岡山市の後楽園と水戸市の偕楽園と並んで日本三名園のひとつ。65歳以上の人達は証明書提示すれば無料で入場できます。兼六園とは「宏大こうだい」、「幽邃ゆうすい」「人力(じんりょく)、「蒼古そうこ」、「水泉すいせん」、「眺望ちょうぼう」の六勝を備えていることから命名されたと言う庭園です。四季それぞれに趣が深く、季節ごとにさまざまな表情を見せてくれ、特に雪に備えて行われる雪吊りは冬の風物詩となっています。その風景を見に、はるばる大阪から訪れたのですが・・・雪は積もっていませんでした。
ザンネン、無念!。 
▼▼▼▼▼ 兼六園から香林坊を通って尾山神社へ ▼▼▼▼▼
宿泊先に行く途中に尾山神社があるので立ち寄ることにしました。加賀藩祖・前田利家公と正室お松の方を祀る由緒ある尾山神社です。全国的にも珍しい和漢洋の3つの建築様式が用いられた「神門」は金沢市の代表的な観光スポットとして有名です。国の重要文化財にも指定されており、特に、最上階にはめ込まれたギヤマンは美しく、訪れた人を魅了します。日本現存最古の避雷針が施されているらしいのですが現在は「立ち入り禁止」となっていました。

宿泊先の金沢ニューグランドホテルに到着です。安いツアーのため期待はしていなかったのですが立派なホテルで驚きました。外はボタン雪が舞い降りてきました。この様子だと積もりそうです。朝起きて雪が積もっていたらもう一度兼六園に行こうと計画をして尾山神社近くの居酒屋で夕食を頂きました。ブリ定食、鰆定食、牡蠣定食に雪見酒と洒落込みました。 
▼▼▼▼▼ 尾山神社 ▼▼▼▼▼
 ★★★★★★★★★ ★★★★★★★★★★★★ ★★★★★★ この夜は盛り上がりました ★★★★★★ ★★★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★★
 ▼▼▼▼▼ 次の日、長町武家屋敷跡は凍結していました… ▼▼▼▼▼
翌朝は期待した雪は積もっておらず、その代わり道路一面がスケート場と化していました。ホテルの人がツルリン、道行く人がツルリン、幼稚園に行く子供がツルリン、自転車ごとスッテンコロリン・・・おまけにジョンと靖ちゃんも仲良くツルリンしちやいました。ポッチーはおっかなびっくりスタイルでなかなか前に進みません。まるでスケートリンク上に初めて立った子供みたいでした(軽アイゼン持ってくれば良かったね) ポッチーの手を引いて まさに壺坂霊験記さながらに…

ホテルから歩いてすぐの所にある長町武家屋敷通りを歩きました。近代的なビルが建ち並ぶ香林坊を一歩裏通りに入ると江戸時代に迷い込んだような長町武家屋敷跡が続いていました。ここは、加賀藩士の中・下級武士が住居を構えた地域で、現在も各屋敷で生活が営まれているそうです。家を囲む土塀や用水のせせらぎ、風情あふれる石畳に、城下町の歴史を感じながら、転倒しないように気を付けて妙立寺(忍者寺)へと行くことにしました。 
▼▼▼▼▼ やっと忍者寺・妙立寺に到着です ▼▼▼▼▼
スケートリンクの様な道路で時間がかかり予約時間の10時には到着することが出来ず1時間待ってからの見学となりました。(待つ価値はありました)

忍者とは一切関係のない忍者寺、それが妙立寺(みょうりつじ)です。このお寺がなぜ忍者寺と呼ばれるのでしょうか。それは忍者がいてもおかしくないくらい敵を巻く多くの仕掛けがあるというところに由来するとのこと。なるほど流暢な説明に吸い込まれるように耳を傾け、その都度「なるほど、なるほど」と感心してばかりでした。忍者寺は金沢城を挟む犀川と浅野川を自然の濠に見立て、両河川の外側に寺院群を移築し、城の防備としたそうです。特に、犀川は川幅もあり、寺町台からは急な斜面となり、しかも現在の犀川大橋以外には橋を架けることなく渡し船を用いていました。これは、福井方面からの幕府軍勢の侵攻を想定したもので、金沢城が直接攻撃される以前に寺町台で迎え撃つとの計画に基づき、寺町寺院群に出城の役目を持たせたものといわれています。
忍者寺を出るころには凍結した道路も少し溶けて歩きやすくなっていました。町を走る周遊バスに乗ってみようと金沢駅までバスを利用しました。バスの中では停留所近くの観光案内もしてくれて観光客にとっては嬉しい心遣いでした。金沢駅到着13時30分、遅めのランチ場所としてGoogleで回転寿司屋を探しましたが行きあたりません。仕方がないので駅まで戻って探していると小さな店づくりではありましたが回転寿司屋を見つけました。
鮮度が自慢と書いてあるので美味しくいただけたと思います。
▼▼▼▼▼忍者寺を出て「にし茶屋街」にやってきました▼▼▼▼▼
▼▼▼▼▼ にし茶屋街から 「 LL 左回り 」 のバスに乗って金沢駅へ帰ってきました ▼▼▼▼▼
金沢駅発15時19分のサンダーバードに乗車、新年会を兼ねた金沢の旅は大変お得な800円の旅を楽しむことができました。
 ● ひめの感想
資料を取り寄せたり、旅のしおりを作成はしたものの、道標も完璧で迷うことなく、金沢の町で一度も見る事はありませんでした。スマホが発達した現代では資料そのものが不要なのかと思ったりもします。「天橋立と兼六園の雪景色は奇跡ぐらいのタイミンク」だと言う人がいます。私達に奇跡は起こりませんでした。雪の無い兼六園ではありましたが、それなりに楽しい時間を過ごすことができました。夜は山談義に話が弾み、解散後もYouTubeでベッドの上でカラオケタイムとなりました。「加賀の女」「ロマンティックなキューピット」「ひとりぼつち」「ひばりのマドロスさん」「湖愁」「風説流れ旅」「山の吊橋」「天満の子守歌」「吉永小百合の鹿のフン」などなど日付が変わるまで歌っていた様に思います。翌朝はスケートリンクの上を歩いているような凍結した道路はスリル満点で、忘れられない金沢の思い出となりました。
● 靖ちゃん
 雪の金沢最高楽しかったです!すってんころりも含めてね。お疲れ様でした。お先我が家に到着です。
● ポッチーさんの感想
 皆さんお疲れ様でした。今回も御迷惑をかけたことを反省しています。有難うございました。お疲れが出ませんように、願っています。凍結した道路を歩き、こんな怖い目は生まれて始めてかも!
● junkoちゃんの感想
この度もお世話になりました。ありがとうございました。私が一番田舎、7時を過ぎて帰宅致しました。ガスストーブの着火時の温度が9度、この冬一番の寒さです。
● JONの感想
皆さんお疲れ様でした。オイラは疲れました。凍った路面ですってんころりん…そんな生やさしいものじゃあなく 怪我が無いのが不思議なくらいの大転びでした。手で垣根を持っていたため足がすくわれ宙に浮いたような感じで路面に叩きつけられました。前から来たご婦人が「大丈夫ですか、お怪我は有りませんか」と声をかけてくださるほどのコケ方でした。「私もそこで転びました」と慰めのような言葉をおいて去っていかれました。
遠くで姫が肩を震わせて「イツヒツヒ」 「転んだところは見てないけど お尻を払っていたから転んだんやろうなあ」 「雪国育ちのジョンも転ぶかあ」 だって