磐船神社 ほしだ園地 くろんど園地 2019.07.09
行場めぐり 第4弾
 
箸休めのお花巡りを終えて、再び修験道の道を歩きます。遠くは三徳山・投げ入れ堂へ出かけましたが、今回は学研都市線の河内岩船から東へ進み山中にある洞窟巡りです。メンバーは全員揃いました。
▲行場巡りをする者にとって大峰山は聖地です 33回記念碑 4基ですから130年以上の歴史があるわけです
▲星の里・いわふね

河内岩船駅から京阪電車交野線・河内森駅から再び電車に乗り一駅目が終点「私市駅」で下車。ここからは星のブランコ・ほしだ園地に案内標識に従って進みます。車道を横切り天野川水辺プラザと言うバーベキュー施設横を歩きました。朝だと言うのに既に宴会をしているおじさん達がいて「おはようございます、朝から盛り上がってますね」と声を掛けると「帰りに寄りや~!待ってるさかい・・・」「ごめん、帰りはここを通りませ~ん」などと会話を交わしながら、川辺の道を2.5kmほど歩くとゲートがありました。

▲森林鉄道風歩道橋 
 森林鉄道風歩道橋と言う全長約200mの木製歩道橋を歩きました。最大地上高10mの河原を眼下に見ながら木々の説明文を読みながら「ふん、ふん、な~るほど・・」と感心しながら散策を楽しみました。 
▲クライミングウォール
結構なアップダウンを歩き「こりぁハイキングじゃなくて山登りだわ!」と言いながら歩いていると、いきなりひらけた場所に出てクライミングウォールの壁が目に入りました。垂直壁、正面壁、左右両側面壁の3面、地上高16.5mある本格施設。人工壁の経験はありませんが面白そうなので初心者用の壁に、みんな交互にへばりつきました。大きな壁はこの日は使用禁止なのか施錠していました。正ちゃんも、へばりつきましたがドッスーン・・・証拠写真ありです。怪我が無いから大笑だあ
すぐ傍にはピトンの小屋がありましたが休日の様です。ピトンとはフランス語で登山用具の「ハーケン」のことです。(ハーケンはドイツ語)
小屋の傍らに「星のブランコ通行止め」の看板がありました。火曜日はお休みで橋を渡ることはできません。せっかく来たのに残念です。
▲星のブランコ(吊り橋)
延長280m、最高地上高50mで、木床板人道吊り橋としては国内最大級です。利用時間は開園日の9時30分から16時30分までです。
 平成9年に大阪国体山岳競技の会場として、ほしだ園地にクライミングウォールが整備され、時期を同じくして吊り橋が作られました。 交野の地は、七夕伝説の里であり、星降る里のシンボルという意味合いで、この吊り橋に「星のブランコ」という愛称がつけられました。 星のブランコは、標高180m、全長280m、最大地上高50mの木床版吊り橋で、人道吊り橋としては全国的にも最大級の規模です。吊り橋からは、ほしだ園地の森が眼下に望め、四季折々に美しい姿を見ることができます。スリルを味わいながら空中散歩を楽しむことができます。
 休憩の後「仕方ないので下から見上げるとしようか!」と歩き始めましたが110mの高低差を登らなければなりません。「ヤッホーポイント」と書いた場所がありみんなで「ヤッホー!」と叫びました。年は取っていても青春しています。急な登坂を過ぎると展望スポットがお目見えです。晴天ではありませんが星のブランコが見えています。比叡山から北摂連山と京都市街地までも見渡す大パノラマが楽しめる気持ちのいい展望スポットです。「絶景を見ながらお昼にしよう!」と弁当を広げました。のんびり、ゆっくりしたウオークで「いつになったら岩船神社の洞窟にたどりつくやら・・」
▲展望スポットで昼食
星のブランコをはじめ、比叡山から北摂連山と京都市街地までも見渡す大パノラマが楽しめる気持ちのいい展望スポットです。
展望テラスでパラリと落ちた雨は合羽を着るほどではなく、すくに止みました。雨雲は垂れ下がって近づいており、いつ降り出しても可笑しくない空模様です。展望テラスから約40分ほどで本日の目的地の磐船神社に到着しました。
 『磐船神社は御祭神饒速日命が天照大御神の詔により天孫降臨された記念の地であり、古典によると「河内国河上哮ヶ峯」と呼ばれているところです。御神体は命の乗ってこられた「天の磐船」といわれる高さ12m、幅12mある船の形をした巨大な磐座(いわくら)で、初めて訪れた人々は皆一様にその威容に圧倒されるといいます。』

 磐船神社大阪府交野市私市にあり、奈良県生駒市に隣接する、生駒山系の北端、まさに河内と大和の境に位置します。境内を流れる天野川は、10キロほどくだって淀川に注ぎ込みます。この天野川にそって古代の道ができ、「磐船街道」とか「割石越え」と呼ばれ、現在の国道168号線は枚方と奈良の斑鳩地方をむすび、さらには熊野にまで続く道でした。(熊野・・・出ましたぁ!)

『瀬戸内を通り大阪湾に到着した人々や大陸の先進文化は、大和朝廷以前にはそこから淀川、天野川を遡りこの道を通って大和に入るのが最も容易であったと思われます。またその一方で、古代からの日本人の巨石信仰にも思いを馳せると、天の磐船は古代の人々にとってまさに天から神様の降臨される乗り物であり、その磐船のある場所は神様の降臨される聖域でありました。そしてこの地に出現された饒速日命はまさに天から降臨された神様であり、長髓彦などの豪族たちをはじめ、大和の人々から天神(あまつかみ)として崇敬を集めたのであり、命のお伝えになられた文化が大和河内地方を発展させたものと思われます。そして当社は、天神として初めて大和河内地方に降臨された饒速日命の天降りの地として信仰されてきました。』
境内に一歩足を踏み入れると、修験道独特の雰囲気がします。森林に囲まれ、巨岩があちこちに見えて岩好きメンバーは興奮してきました。赤い小さな橋を渡って社務所へ行き、入山料500円を払い岩窟めぐりを申し込みました。10歳以下の子供と75歳以上の方は、入場できないそうです。(75歳ギリギリセーフやんかぁ・・)社務所で白いたすきを頂き、いよいよ洞窟内に入って行きます。リュックは社務所に預けて行くのですが「貴重品はお持ち下さい」と言われるはずが「カメラ、貴重品、スマホ等全て洞窟内に持ち込めません」と、かなり厳しいチェックが入りました。落し物を拾おうとして命を落とした事故があったため空身で中に入らなければなりません。「暗いからライト持って行っても良いですか?」と言うと「暗闇、それも修行の一つです」と一蹴されました。かなりチェックは厳しいです。
 洞窟の入口は鍵が開いておりジョンを先頭に中へ入っていきました。洞窟内はいくつもの大きな岩が折り重なっており薄暗くて滑りやすく、岩を登ったり降りたりしながら進んでいきます。冗談を言い交わす余裕などありません。とにかくみんなが撫でまわしているので岩はツルンツルンです。慎重にしないと滑落してしまいます。

 2014年9月20日、42歳の女性が岩場で倒れて頭を打っており死亡が確認されました。大阪府警・交野署によると高さ約2mの岩の間にかけられた丸太橋の下で見つかったそうです。しばらく閉鎖されていましたが現在は安全対策を取ったうえで再開されています。(単独入山は禁止)(10歳以下の子供と75歳以上の人入山禁止)(酒酔い入山禁止)(嘘つき入山禁止)と書いてありました。ん?嘘つきって・・・年齢詐称か?

 足元を気にしながら進んでいくと、人がひとり通過するのがやっとの場所や、道らしき道は無く、白いペンキの矢印方向へ進んでいきます。 岩の間から差し込む木漏れ日が洞窟内を少し照らしてくれています。肥満体は無理だろうと言う場面が何度もありました。年齢と言い、横幅と言いギリギリセーフばかりみたいです(笑)奥に入るたびに、だんだん難しくなっていきます。

 「足から」と岩にペンキで書かれた箇所でトツプをジョンから姫に代わりました。「えーっこんな所からトップを行くの?」と不安げにジョンの顔を見上げると無言で「行けっ!」そんな顔をしていました。もし足を滑らせたら骨折覚悟です。身体中を岩にこすりつけながら足場を探すのですが届きません。飛べば怪我をするし・・どのくらい地面まであるのか暗くて検討も付きません。ジョンが襟首をつかんでくれてやっと地面に足を付けることが出来ました。こんなに怖かったのは久々です。全身冷や汗でビッショリです。

 磐船神社岩窟について
磐船神社の岩窟は御神体天の磐船の磐座に連なる無数の巨石群が天野川の谷を覆い尽くし、その隙間を行場として人々が修行を修めてきた場所で、古くは平安時代以来、修験道生駒北嶺の霊場とされてきました。
岩窟拝観は、岩と水の形作った景観を楽しむだけではなく、このような宗教的な歴史を知っていただき、日本人の精神文化を体感していただく機会でもあります。この御札は皆様がここで修行を体験された証として、また、今後の人生の守り札としてお分かちするものです。

いつもはロープで安全確保されていて平気なんですがロープ無しで「滑るかも知れない」の恐怖は半端じゃありませんでした。洞窟内には天野川からの水が流れ込んでいて、要所要所で岩肌を濡らしています。出口が恋しいのですが洞窟はまだまだ続きます。暗闇から抜けると木漏れ日が差していて「生きている!」と嬉しくなりました。

 ハシゴの階段を登ると出口に辿り着きました。洞窟に入ってから出てくるまで30分ほどですが、とても長く感じました。出口から少し登ると「天の岩戸」 がありお参りを済ませました。岩戸の前に立つと伊勢神宮方向に向いていて熊野古道にも関係があるのかと不思議でした。

 社務所に白たすきを返却に行くと受付時に怖い顔をしていた係の人が「お帰りなさい」と言ってくれた笑顔が素敵で、同じ人なのかと疑うほどでした。私達に真剣に取り組ませるためだったみたいです。大雨の後などは洞窟内には入れないそうですので行くときは問い合わせてから行くといいですね。

磐船神社から歩いて行くと天野川トンネルから覆面パトカーに誘導されたワゴン車がやってきました。「あああ・・スピード違反したな・・可哀そうに」我々は免許返納者ばかりで極楽とんぼで見守っていました。 
▲きさいちカントリークラブ ▲私市に向けて
くろんど池に睡蓮が咲いているはずだからとコースをくろんど池方向に取りました。しかし荒れ果てた睡蓮池には睡蓮は無く、たった一輪だけ咲いていました。しかもあっちを向いて・・・ホイで綺麗な姿を見ることは出来ませんでした。
▲月輪ノ滝 上部の木橋
▲月輪ノ滝
「きさいちゴルフ場」に沿って歩き続け、最終の見学地「月輪の滝」にでました。月輪の滝は獅子窟寺の修験者たちが修行の場として使っていた滝だそうです。崖のような道を(藪漕ぎか?)フィックスロープを掴みながらよじ登り、そして崩落跡を越して再び下り、やっと民家の見える場所に出ました。「吉向窯」と書いた家がありこんなところに窯元があるんやなぁ・・・「吉向窯」は、19世紀のはじめに、愛媛の吉向治兵衛と言う人が大阪の十三で窯を開いたのが始まりだそうです。
▲月輪ノ滝 高巻き ▲何て名前のキノコ
▲私市駅近くで打ち上げのティータイム
   
 ●留守番隊 ポチさん
皆さんお疲れ様です。無事に済んだのですね。何よりです。道中の写真をありがとうございました。皆さんいい顔されてますね。
 ●姫の感想
怖かった~!。洞窟巡りタップリと冷や汗かきました。飯田寺より緊張しました。「足から」と書いてあった所、めっちゃ怖かったです。洞窟は未知の世界で修行したのだと言う満足感でいっぱいです。星のブランコは、この日は見るだけで、ちょっと残念でした。昔、渡り終えた時、橋の下のスズメバチが騒ぎ出し足を刺され同行していた保健婦さんに抜いて貰った覚えがあります。蜂に刺された痛みより保健婦さんの処置の方が痛かった・・・交野市の救急車を何台も呼び病院に搬送されたことがありました。
 ●Junkoちゃん
今日はありがとうございました🙇ほしだ園地・くろんど園地っていうから、近くの公園と一緒だろうとピクニック気分で行きましたが なんのなんの 45度もあるような階段を20分ほど登らされるし 下りでは滝を高巻くのにフックスロープを張ったところを登らされるし もう大変。 磐船神社の行場は短い時間でしたが暗がりだけに怖さも濃密でした。もう一度修業に行けって言われたら 『もう嫌や』 足は届かないし手も届かない あそこはチビの行くところやないって言うのが実感です。
 ●靖っちゃん

昨日はありがとうございました。
星のブランコ通れ無くて残念でしたが、磐船神社なかなかの体験でした。

 ●正ちゃん
今日も皆さんと、楽しい山歩きでした。クライミングのところで、尻餅ついたのをバッチリ撮られてしまいましたな~。次の機会もよろしく
 ●JON
なかなか楽しかったです。降雨率40%なのに傘は持っていたけど合羽を忘れているし 一か月ほど坂を歩いていないのでヒーヒーゼイゼイどうにか歩いて帰ってきました。
週一ぐらいでは歩かなくては。
 そんな、こんなで歩いた歩数25,000歩、ゴールは午後330分、私市駅の近くで喫茶店に入り雨に遭わなかったことを喜び合いました。次回は何処へ?