2016
びっくりぽんや…地元民も驚きの好天気…サイコー!
大阪駅前07:00 ~ 08:58 マキノ高原登山口 出発09:27 ~ 12:00 寒風 ~ 
12:40 大谷山 山頂 (昼食時間も含む) 13:10 ~ 15:10 石庭登山口 ~ 16:00 マキノ高原駐車場 到着
「雪が無いっ!」そう呟きながらの3日前の赤坂山の山行は意外と楽しくてアイゼン履いてルンルン気分でした。前回参加できなかった岳友にも、ぜひ雪山の楽しさを味わって貰おうと再び企画しました。週末はまたまた雨予報・・・とけちゃわないうちに出掛けましょ!
3日前に湖西道路に雪がなかったので今回はノーマルタイヤ仕様の HONDA Fit で出かけることにしました。バス時間を気にしなくて済むので車は最適です。前回通過した同じルートで、茨木から名神高速に入り、名神・京都東ICから湖西道路に入りました。
奇跡の雪は前日に降り積もり、田圃の中がうっすらと白くなっています。見上げる山々も白さが濃くなっています。「かなり降ってるね」期待は膨らみました。メタセコイア並木は冬枯れ状態で雪景色は見ることができませんでした。いまから登ろうとしている大谷山の稜線がくっきりと見えています。今回も天気はよさそうです。今回のメンバーは、一服劔さん、ジョン、ひめの3人です。junkoちゃんは家を出発したものの途中で腹痛を起こし急きょ不参加、靖ちゃんは「残念~膝の調子があと一歩なの~!」と不参加。行きたいと言うその気持ちよく伝わりましたが無理は禁物です。
マキノ高原スキー場の駐車場到着は8時58分、前回に比べて、だいぶ駐車車両が多く、既にスタートした人もいましたが準備中の人も多く、やたらと賑わっていました。マキノスキー場もうっすらと雪が積もっています。「さらさ温泉」からツボ足でスタートしました。スノーシューをどうしようか、迷いましたが、アイゼンのみ携行してスノーシューは車に置いておくことにしました。 身支度が整えば「寒風」の標識に沿って登り始めます。一昨年の積雪は130㎝、去年は105㎝、そして今年は期待できない状態で環境の変化がすざましいことを強く感じます。右奥の山蔭に3日前に登った赤坂山があります。大谷山は左方向です。赤坂山・寒風・大谷山は、滋賀県と福井県の県境に位置し、野坂山地にあります。
赤坂山(824m)・寒風(853m)・大谷山(813.9m)と三山とも800m級で緩やかな尾根を形成し、草原のような表情で、登山道がシュプールを描くようになっています。この日の大谷山は登山者も多そうです。歩き始めの傾斜は緩やかでしたが中ほどから傾斜が急になりました。高度をあげて振り向くと薄化粧をしたスキー場が真下に小さく見えます。ゲレンデ歩きも終わり、ここで早くも衣類調整をしました。
今日の姫 一服剱くん
いよいよ樹林帯に突入です。ゆっくりゆっくりリズムよく登っていきます。やがて汗ばんできて、またまた着衣を1枚づつ脱ぎ半袖状態で寒風にむけて登っていきました。雪質は大変良く、雲の上を歩いているようなフカフカ雪が登山道に50センチほど積もっていました。しっかりとした踏み跡が畝を作りスノーシューだと少々歩きにくいほどのくぼみになっています。この日の寒風方面への入山者はあまりいない様です。樹林帯を抜けると、いきなりの強風にあおられました。このあたりの風は突然に吹くのがどうも名物の様です。だから山の名前に「寒風」って付いているのかも知れません。その風も一瞬の出来事でその後は無風で太陽の恵みを受けて、迫りくる急登を見上げてしばし立ったまま休憩をとりました。
左手に大谷山が見えてくると寒風もまもなくです。最後の急登です。きついなぁ!喘ぎながらやっと登り詰めました。ジョンは後ろから一服劔さんにキックステップを伝授しています。2番手を歩く姫はキックステップの恩恵を受け階段状にキックされた傾斜を楽々と登ることができました。やっと寒風到着です。
 半袖でも寒くない天気の良さです
これを登り切れば寒風です 寒風のピークです
三日前の2月8日の月曜日も白山は見えていましたが、今日の白山は特別綺麗です
寒風(853m)で マキノの町と琵琶湖をバックに
寒風から一旦コルに下ります
正面に見えるのが大谷山です…その奥は高島トレイルの峰々です
雪の山は何処でも道です…危険さえなければどこでも突き進みます
これを登れば大谷山だ~い 大谷山の山頂です
頂上からは琵琶湖の湖面がキラキラと太陽に反射して美しく輝いています。琵琶湖をバックに記念撮影を済ませました。白山も綺麗に見えています。一服劔さんが「白山に登りた~い!」と雄叫びを上げていた様な・・・。2011年に来た時は寒風からの下りを尻シェードして降りた記憶がありますが今回は積雪量が少ないため、ところどころ木々が顔をだしており尻シェードは危険なためツボ足で下りました。寒風から約40分かけて大谷山到着です。頂上標識を目にした姫が「着いたど〜!」少し遅れ気味のジョンに到着を知らせ「早くおいでよ~」と檄を飛ばし頂上到着をみんな揃って喜びあいました。おだやかな琵琶湖の風景を堪能しました。ここからも白山が綺麗に見えていました。
大谷山
「何でしんどい思いをして山に登るの?」よく聞かれる質問です。「この景色を見るために苦労して登ってくるんやで~」360度の大パノラマにしばし酔いしれていました。しかし現実に戻ると「あれを登り返すのかぁ・・・つらいのぉ」大谷山の山頂からの下山は寒風へ戻り、もと来た道に帰る予定でしたが、思いの外、疲労感が大きく溜息をついたその時です。石庭コースから登って来た登山者が来て「ボクがしっかりトレース付けておきましたよ」と声を掛けてくれました。その途端「よっしゃ!下りは石庭コースへ降りよう!」
2011年に石庭コースに下山した時のつらさやしんどさは既に忘れており、安易にもたった一人しか踏んでいないと言う白銀の世界に心が迷い込んでしまいました。大谷山山頂から少し下り石庭道で風のない陽だまりを見つけて昼食をとりました。温かい飲み物と、思い思いのご馳走を頬張り、いよいよ下山準備です。
大谷山のピークから石庭方面に少し下って昼食にしました
今日の昼食はサンドイッチとバナナです
石庭道を下っていきます
 大谷山から尾根伝いに歩き、斜面をくだり、人のつけたトレースと赤いテープをしっかりと確認しながら2時間を費やしながらアイゼンを履くでなく、ツボ足歩行で雪道を楽しみました。しかしこのコースはやたらと長い道のりなんです。曲がりくねった九十九折れの道に嫌気を感じながらもやっと石庭の集落にでました。集落と言っても田圃の中です。送電線の柵を3回も開けたり閉めたりして「おいおい、アルファルト道に出てから道迷いか?」と言うぐらい右往左往しました。1時間かけて気の遠くなるようなアスファルト道を歩かなければなりません。喋る元気も失せてしまいました。山は快適に歩けてもどうもアスファルト道となると拒絶反応が著しいのです。遠くにはメタセコイア並木が「駐車場はもうすぐだよ」と語りかけてくれているようでしたが返事をする元気もありませんでした。やっとの事で駐車場に戻ったのが午後4時です。 
 着いたぞーついたぞー、疲れたぞー  石庭の森のおやじ
石庭に到着です…あとはマキノ高原の駐車場に戻っていきます
 メタセコイヤ並木で打ち上げ写真  伊吹山と琵琶湖に浮かぶ竹生島
饗庭駐屯地に帰る自衛隊のコマンドかな? 今日の白髭神社の湖水鳥居
赤坂山に比べ標高も高いし距離も長く体力的にハードなコースだと感じました。赤坂山の時よりも疲労感はあるものの怪我も無く無事ゴールできたことに喜びを分かち合いました。「ゴールの記念写真は声援を送ってくれたメタセコイアの前で撮ろう」と、並木通りで途中停車をし、走行車両の途切れた合間を縫って道路一杯に広がり記念写真をとりました。大谷山・・・まだまだフッカフカの雪が残っています。行くならまだ間に合います。但し雨が降らなければの話です。駐車場に戻り帰り支度を済ませたのちはお決まりの寄り道です。道の駅「藤樹の里」で温かい蕎麦やうどんを食べ買い物を済ませて帰路に向かいました。
祭日とあって湖西道路は長い渋滞でノロノロ運転が続き桂川SAに到着したのは何と19時30分になっていました。
 ひめの感想

同じ山であっても、季節やメンバーが変われば楽しさも違います。1週間に2回もマキノの地を踏みました。今回の大谷山は赤坂山に比べて距離が長いのですが穏やかな天気に恵まれて存分に雪山を楽しむことが出来ました。リュックの中の雨具や防寒着、非常食、ヘッドライト等は使いませんでしたが、いつ天気が変わるかも知れません。装備として持たなければなりませんがリュックの重さは堪えます。やっぱり加齢に伴う体力低下は認めざるを得ません。大谷山へはピストンをお勧めします。決して石庭コースを選択しないようにお勧めします(老婆の提言集より)。

文:美智子姫