●5月24日(土)
神戸新聞NEXT 5月23日(金)17時31分配の記事を引用させていただきました。
 斜面には階段状に掘削されたとみられる跡が残る  2014.12.06に撮影した左と同じ場所
 8月11日を「山の日」と定める改正祝日法が成立するなど、山登りブームが続く中、六甲山で人が手を加えた登山道が増え、ハイカーのマナーを問う声が高まっている。プロの登山家らは「環境破壊につながりかねない」と注意を呼び掛けている。

 日本のロッククライミング発祥の地とされる芦屋ロックガーデン(兵庫県芦屋市)では5年以上前から、登山の記念や道しるべとして、木の幹などが塗料やテープでマーキングされる行為が頻発。地元のハイカーらが一斉に清掃するなどして、ようやく沈静化した。

 さらに近年は、既存の登山道に加え、人工で造られた“新道”が増えつつある。

 山上に近い風吹岩(かざふきいわ)へと通じる「地獄谷コース」には、5メートルほどの脚立がワイヤで固定されている。「初心者でも登りやすいように置かれたのだろうが、ここは中級コース。脚立があることで初心者が安易に来てしまうとかえって危険」とロックガーデンを約40年歩き続けている古閑(こが)洋一郎さん(68)=大阪府高槻市。

 また、付近の岩群では階段状に掘削された新道も少なくない。古閑さんによると、「ここ10年ほどでひどくなった」。ロックガーデンは、昔から冬場の登山訓練「アイゼンワーク」をする場として利用されてきたが、国際山岳プロガイドの舟橋健さん(59)=西宮市=は「通常の登山用具でここまで斜面が掘られるとは考えにくい」と指摘。「人工的に手を加えると、花こう岩の浸食を早める。登山は遊びやスポーツなどとらえ方がさまざまだが、まず現場を大事にするという気持ちが大切ではないか」と話す。

 六甲山は瀬戸内海国立公園の一角にあり、管轄する神戸自然保護官事務所(神戸市中央区)は、「歩道が著しく変化しているならば、自然公園法違反の可能性もある。ただ、善意でやっている登山者もおり、一概には判断できない」としている。

(風斗雅博) 
地獄谷・中級コースの登山道に設置されている脚立。 この滝を回避するために左の梯子がつけられています。
魅力ある渓なので入るなとは言いませんが、それなりの装備と技術をもって入渓していただきたいと思います。
ロープ、ヘルメットは必携だと考え私達はその装備で入っています。
全くの初心者を多く連れて入渓されているリーダーさんを見かけますが、安易に入るとご自身の人生もさることながらメンバーの人生も大きく狂わせてしまいます。パーティを組む時、そのことを肝に銘じておいてください。

←斜めの梯子はあんがい登りにくいものです。
反安全ロープ 誰が撤去? 六甲山・七曲滝への登山道
岩壁を伝うように通る狭い足場。 2014.2.19撮影の左の写真と同じ場所。撮影方向は逆からです。
岩壁を伝うように通る狭い足場。
舟橋健さん(手前)らがロープを設置しているが、ときどき撤去されてしまうという。
 神戸・六甲山の中腹にあり厳冬期に氷結する「七曲滝」へのルートで、安全確保のために設置されたロープや金属製の支点が何者かによってたびたび撤去されている。事故もある危険な箇所で、設置者は取り付けてはまたなくなるいたちごっこに頭を悩ませている。
 七曲滝への経路には、岩壁を伝うようにして幅30センチほどの狭い足場を通る箇所がある。冬場は凍結して危険なため、複数の登山者が初心者でも手繰り歩けるようにとロープを設置してきた。
 「誰が、何のために取っていくのか」。国際山岳プロガイドの舟橋健さん(59)=西宮市=はため息をつく。約20年前からロープを設置してきた一人。冬の間に何度か取り外されてしまうという。

 ロープを固定する金属製の支点は、ステンレス製の物なら一つ数千円するため「物品欲しさに取っていく可能性もある」と舟橋さん。一方で、自然の中への人工物の設置に反感を持つ登山者が取り外していることも考えられるという。
 国立公園である六甲山では本来、人工物を設置するときには許可申請が必要。しかし、所管する環境省神戸自然保護官事務所は「そこまで厳密に規制はしていない。一般に利用されているところに安全対策をしてもらう分には構わない」という。

 ロープ設置者の一人で世界の高峰に挑戦している有馬温泉観光協会の磯部道生副会長(69)=神戸市北区=は「エベレストでもマッターホルンでも必要な箇所にはザイルがある。七曲滝へ向かう人は年々増えており、ロープは必要だ」と話している。(吉田敦史) 
 有馬四十八滝の一つ、厳冬期に氷結する「七曲滝」
登山用具は数多くのものが販売されています。正しい知識を習得し、確実な装備を持って安全に通過できるように努めてください。
山岳事故はほとんどの場合死亡以外は報道されません。新聞、テレビによって報道されない、数多くの怪我人が発生しています。また脊髄損傷、頚椎損傷、脳挫傷などで社会復帰できない方も数多くいらっしゃるという事をお知りおきください。
また設置されているロープですが、黒と黄色の模様から通称トラロープと呼ばれている工事用標識ロープには、張った時期も年数もわからず、登山者の安全を約束できる強度や保障は無いことを知っておいてください。
危険箇所の全容。この場所から転落すると怪我では済まない事もあると考えられる。安全に通過していただきたい。
 ロープや鎖を張るより、一日も早く観光歩道としての整備をしていただけるようのぞみます。
登山道に使われているトラロープについて…トラロープは標識ロープです。
トラロープは登山道などにフィックスロープとして設置に適しているものではありません。
製造メーカーは標識ロープとして製造販売しています。
●特長: 境界線や立ち入り禁止等に使用。
●用途: 工場や駐車場の区画分けや、立ち入り禁止の場所などに。
●材質: ポリエチレン ●長さ(m): 100(±1)
●内容量:  1巻

販売価格 (税別)
9mm×100m   ¥884
12mm×100m ¥1,390
上記価格で販売されているようです。
●登山用ロープや高所作業用ロープなら、安いものでも10.5mm×50m巻きで20000円ぐらいはし  ます。トラロープに命を預けるのはいかがでしょうか。

私達は何処に入るなとか、こんな登山をしてくださいとか言うことはできません。ただお願いしたいのはロープ、梯子、針金、など残置しないでください。設置していただけるのなら責任ある備品を確実な技術で取り付けてください。そして後で使わせていただく人に被害が及ぶことに無いようにしてください。
写真と文:美智子姫  
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