●5月8日(木) |
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「滝の茶屋の親爺もびっくり史上最多…ケムシのオンパレード」 ゾォーーーーーー。 |
風薫る五月晴れの日、谷川岳の山行が間近に迫りトレーニングの地として芦屋・地獄谷コースを選びました。
山行前のトレーニングは体力的なトレーニングばかりではなく参加者同士のコミュニケーションを取るために大事なことだと思っています。
谷川岳参加者全員が集合し午前9時阪急芦屋川駅を出発しました。今回のメンバーは靖ちゃん、ウッチー会長、ジョン、姫の4人です。
ウッチー会長はジョンが所属していた山岳会の会長さんです。靖ちゃんとは初顔合わせのため紹介とあいさつを済ませました。
靖ちゃんの優しい笑顔とウッチー会長の大きな包容力で瞬時に意気投合!さぁ出発しましょうか。 |
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長話用電話ボックス |
毛虫の大群 |
地獄谷の入り口で |
いよいよスタート |
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いつものことながら滝の茶屋までの緩やかに見える坂道はつらくて長いです。平日とあって登山者は少なく連休明けの静けさを感じました。穏やかではありますがつらい登りを終えてアスファルトの道から地道に差し掛かったあたりから異変に気づきました。
地面に何か黒い虫がうごめいています。白いガードレールの上も真っ黒になるほど虫がうごめいています。木の枝からはタラ〜リと糸を下げて黒い虫が垂れ下がっています。「今までにない光景やな。いったいどうしたと言うんだろう」背筋がゾクゾクして気持ちが悪いため速足になり
滝の茶屋まで何とか無事に通り抜けました。地獄谷入口に降りても虫は相変わらず沢山うごめいていて「ウヨウヨ」の表現がピッタリの様子でした |
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取り付き点のところでハーネス、アイゼンなどの装備を整えているとリュックの中にも入ってきました。準備を終え、さぁ出発しようかと思っていたら若いアベック(ちょっと言い回しが古いかな?今風に言えばカップル)が私たちの様子を見ていて引き返して行かれました。多分初めて地獄谷に降りてきて、えらい重装備の登山者が4人もいるので「このコースは危険が多い」と判断したのでしょう。声を交わしていれば雪山トレーニングだと説明したのですが、どうも恐れをなして引き返したようです。最初は地獄谷経験者と歩いたほうが安全ではないでしょうか。中央稜を歩き安全にハイキングを楽しんだことと思います。
虫よけ対策に「ハッカ油」を振りかけて出発となりました。 |
今日の地獄谷は水量も少なく、登山者も少なく、うごめく虫も減り、アイゼントレーニングには最適でした。靖ちゃんと姫がアンザイレンを組みました。
アンザイレンは面倒でも傾斜のあるところでは、きちんとビレイをして安全確保をしました。アイゼンを履きピッケルを持っているため靖ちゃんは緊張の連続でしたがトレーニングなので、あせらず、慌てず、アイゼンの感触やピッケルの威力などを体感しながら進んでいきました。時間はかかりましたがそれがトレーニングと言うものだと思っています。アンザイレンは後ろの人の安全確保はもちろんのことですが前でロープを操作する人も訓練になるのです。あるときは木立であったりあるときは肩がらみであったり、腰がらみであったりと場面によって使い分けをします。ウッチー会長が先頭をフリーで歩いていると登山道のド真ん中で弁当を食べているおじさんがいてあきれました。と言っても地獄谷全体が登山道のようなものですから少し端に寄って食べていただけるとお互い快適です。いつものようにサメ岩で休憩を取りました。ウッチー会長が「ええ汗かいたなぁ」とタオルで汗をぬぐいます。全員が、たっぷりと汗をかいています。充分な水分補給と行動食を頬張り順調良く進みました。 |
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ところどころの立木に自転車のリング状の鍵や針金が巻きつけてあり、想像ではありますが危険を回避するために縄のような物を掛けて通過したのではないかと思います。ロープの勉強したものにとっては恐ろしい話です。切断しておいた方が利用者の事故防止になるとは思いましたが針金を切断する道具がなく警告用の写真だけ取り前に進みましたるあらゆるところに同じ処置がしてありました。ひとつ間違えば命にもかかわることです。正しい確保の仕方を学んでほしいと思わずにはおられませんでした。小便小僧のあたりを通過中にウッチー会長が「ジョンさんはヘリを歩くのかな?」と質問したところ「ヘビ」と聞き間違えて血相を変えてその場を去りました。
後ろを歩く私たちは何をそんなに慌てているのかすぐにはわかりませんでしたが、どうも「ヘリとヘビ」を聞き間違えたようでした。
ジヨンをやっつけるときには武器はいらず「ヘビ」と叫べはいいと言うことをみんなが確認しました。 |
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通称カニ岩 |
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午前11時過ぎにA懸岩に到着しました。周囲には誰もいなくて鳥のさえずりだけが美しく聞こえていました。
「連休中はすごい人だったんだろうなぁ」
少し休憩してからロープを張り、アイゼンを履いたまま、ピッケルを持ったまま登攀下降を繰り返し練習しました。本番の谷川岳はこんな険しくてきつい箇所はないと思いますがトレーニングで体験しておけば本番でスムーズに対処できると思います。昼食をはさんで何回か登攀下降を繰り返し、気が付くと午後2時を過ぎていました。「おっそろそろ泡の恋しい時間やなぁ」と言うことで意見がまとまり身に着けていたハーネスやアイゼンを外し第一鉄塔に向けて帰ることにしました。
リュックの中には毛虫も入っている様子なので自宅に帰ったら玄関の外で点検が必要だとみんなで話し合うほどムシのオンパレードでした。 |
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滝の茶屋でトイレ休憩をしていると一人だけ茶店に入り泡の缶を下げている人を発見しました。ウッチー会長は今から行く反省会会場まで待てないと見えます。
茶店のおじさんが「毛虫が多かったでしょう?」と聞いたらしくこんな光景は今までなかったそうです。下山中も糸をひく毛虫の集団にノレンをくぐる要領で手で払いのけながら歩かねばなりません。朝よりも数が増えている気がします。大柄なウッチー会長を隠れ蓑にしてみんな後ろに続きます。それにしてもものすごい数のムケシ達の成長した姿を見たいものです。
阪急・芦屋川駅を通過しJR芦屋駅周辺にウッチー会長お奨めの店がありノレンをくぐり、やれやれと腰を下ろしました。最初は登山靴を脱いで座敷に入るのを面倒臭いと感じましたが足を休めるためには登山靴から少しの時間でも解放される方がいいのですね。私も靖ちゃんも靴下まで脱いで足をリラックスさせてやりました。「えっ!これ何?キャー動いてる〜ケムシやっ!ジョンさんの服にも付いてる〜」靖ちゃんが1匹、2匹とケムシ退治をする始末です。
そうこうしているうちに泡のジョッキーが来ました。来ました。(みんなのうれしそうな顔・・・写真撮るの忘れた〜)意義のある乾杯をすませ、しばし山談義に花を咲かせ谷川岳山行が天候に恵まれることを祈念し家路につくことにしました。改札口でウッチー会長が「アデュオス〜」と別れの言葉を。
私たちは「アロハ〜」と互いに酔いの助けをかりて意味不明の別れの挨拶を交わしました。
自宅に帰るや否や「ただいま〜バケツに熱いお湯と雑巾持ってきて〜それから風呂沸かして〜」とケムシがついているかも知れないことを説明し玄関に入らず外にシートを敷きロープの手入れ、リュツクの中の毛虫の点検、衣類についていないか念入りに点検して無事有意義な1日を終えることができました。 |
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