2014
おかげ横丁は味見横丁
金剛山登山の帰りに、ウオーキング協会の仲間「忠太郎夫妻」と再会し親睦を深めました。その時、「まったりと旅行でもしたいなぁ」の一声で忠太郎企画の湯快リゾートツアーが実現しました。本来ならば八ヶ岳から戻って2日間置いてからの、かなり忙しいスケジュールだったんですが大雪で山行中止となったので、ゆったり気分の旅となりました。
了子ちゃんのサンドイッチサイコー
2月21日午前9時10分新大阪発の志摩・鳥羽方面行のバスに乗り車窓からの風景は路肩にはまだ除雪された雪が残っていて大雪で通行止めだったことを思い出させてくれました。バスの中は平日とあってほとんどが中高年の人達ばかりです。その中に若い女の子4人(大学生くらい)が乗っていて、やかましいの何のと、そりぁあ大変でした。声のトーンは高いし、遠くに座っている友達と会話するので想像を絶します。「乗り合いバスはこれも含めて旅なのだ」と自分に言い聞かせました。彼女たちが静かになった時は、口に物が入っている時か眠っている時だけの様でした。
3時間ほどで伊勢神宮に到着しました。昼食を兼ねて伊勢神宮や、おかげ横丁を自由散策となっていました。私達はブラリブラリとおかげ横丁を散策し軒を連ねて並ぶ土産物売り場の試食を楽しみました。試食で満腹状態となり伊勢うどんの店に入るのはカットしました。バスの中で了子ちゃん手作りの赤飯おにぎりを美味しくいただきました。
伊勢神宮とおかげ横丁 
1週間前の大雪が嘘の様でポカポカと小春日和、コートを着ていると汗ばむくらいです。時折吹く風が少し冷たいほかは春の装いです。梅の花が開花しているところもあり思わずよそ様の敷地ではありましたが門が大きく開いていましたので梅の写真を撮らせていただきました。どこからやってきているのかわかりませんが駐車場には数十台の観光バスが停まりおかげ横丁へと人が吐き出されている感じがしました。

おかげ横丁と言えば、赤福餅の本店があるところ、甘党の私達が見逃すはずがありません。店内で頂く抹茶コースは長蛇の列、土産物用のレジには顔が見えなくなるほど箱を積み上げて行列を作っていました。
出発の時間が来てまずは鳥羽湯快リゾートを利用する客の降車がはじまり更に1時間かけて志摩湯快リゾートに到着しました。私達が乗ってきたバスは車内の清掃が済み次第、大阪に向けてピストン運転をするらしくドライバーの激務に思わず「ご苦労様」と声をかけました。ロビーには帰り支度の整った大勢の人達で混雑していました。

ホテルのスタッフも心得たもので到着した客と帰る客をうまくさばいていました。これほどに賑わっているのも湯快リゾート方式の徹底したコストダウンだからなのでしょう。周囲を見渡しても釣り堀以外は観光スポットもなく安いから客が集まるのかも知れません。車で来る人達は自由に観光地を廻れますがバスの人達はホテル内でくつろぐしか方法は無いのです。
「鍵をお渡しして館内の説明をさせていただきま〜す」とスタッフが叫ぶ頃には忠太郎の姿は既にフロントに出かけていました。カラオケの予約に行ってくれた様子です。さすが湯快リゾート常連組!システムがよく理解できており、無料のカラオケボックスは夕方6時まででそれ以後は有料となるらしいです。しかも予約が取れない場合も多々あるようです。部屋に荷物を置くと即カラオケルームへ行きました。酒・ツマミは自由に持ち込めます。

まずは乾杯という事で金剛山登山帰りに再会でき、今回が実現したことに乾杯をしました。歌はアトランダムに誰が歌うでもなく世代に合った歌をドンドコドンドコ入力されて行きます。みんな同世代、歌えない歌はありません。2番まで歌うと「演奏終了」を押し、限りなく多くの歌を歌いました。
90分・・・あっという間に終了〜!
 夕食でーす
かに・カニ・蟹…他に食べるもんなかったの…カニを食べるのに忙しくて撮影中断…そのまま終わってしまいました。
夕食時間までは温泉にゆっくり浸かり、部屋でおかげ横丁で購入した「赤福」をみんなで頬張り夕食を待ちました。館内放送で夕食時間、バスの送迎などを案内してくれるサービスで、うっかり時間を忘れることもありません。忠太郎の粋な計らいで、別料金ではありましたが「蟹一杯」がドーンとテーブルの上に並んでいました。蟹以外はバイキング方式です。時々「ステーキが焼けました」「わらび餅はいかがですか」とタイムサービスの案内があり、その都度、姫がすかさず飛んで列に並びました。姫は既に満腹状態らしく「取りにいく楽しみ」にモードが切り替わった様です。
朝食でーす
朝食バイキング
全員が「ごちそうさん」をして卓球に行くことにしました。卓球台は2台あるのですが2台とも借りて5人が腕を競い合います。私達の時代の娯楽と言えば卓球が盛んに行われていた時代とあってみんなそれなりに上手いです。しかし年には勝てず疲れもピークになってきました。「試合をしよう」という事になりトーナメント形式で卓球を堪能しました。
2回とラリーの続かない卓球大会…回ってくるの早いなあ 
朝食前にホテル周辺を1時間ほど散歩をしほどよくお腹も空いて来たのでバイキングに行きました。隣の席のおばさんがタマゴを4人分バックに入れるのを見ました。あれは「なま卵」なのですが言ってあげるのが親切なのか、それとも生卵がバックに入った事を見て見ぬ振りをするのが親切なのか迷いましたが、割れれば気が付くだろう、まさか途中でヒヨコにはなるまいと黙っておくことにしました(笑)

朝食を済ませホテルの敷地にあるパターゴルフで遊ぶことになり生まれて初めての「ゴルフもどき」に挑戦です。少し風はあるものの動いていれば気になる寒さではありません。忠太郎がルールを説明してくれて5人で仲良く廻りました。忠太郎はかなりの腕らしいのですが素人4人連れてコースを回ると伝染したのかみんなチョボチョボの成績です。こんなに熱中できるとは想像もしていませんでした。熱狂的なゴルフ好きの人の気持ちが少し理解できました。パターゴルフでこんなに楽しいのですから本物のゴルフはさぞかし楽しいことでしょう!そして「ゴルフは上手い人と廻れば上達する」と言う意味も理解できました。(忠太郎さん・・・ごめんね)
パターゴルフと言うよりは…まあひどいもんやった 
(パターゴルフ成績表)
パー36のところ
       忠太郎……… 34
       ジョン…………48
       ポッチー………40
       ひ め…………42
       了子ちゃん……47
40年ぶりのハズスラーと初めてキューを握るハツスラー…コキン、コキン…当たらんわー
迎えのバスは午後3時、チェックアウトは正午となっており3時間の退屈な時間をもてあますことになってしまいました。「ビリヤードに行こう」まだ体力が余っている様子です。ビリヤードは忠太郎とジョンが楽しみました。姫も付き添いでいきましたがソファに横たわりイビキまでかいて寝ていたそうです。了子ちゃんとポッチーはロビーで談笑中。
迎えのバスが大阪からの客を連れて到着しました。昨日と同様車内清掃をした後に大阪へ帰る客を乗せて走るのです。ドライバーの交代はおらず大変な激務であることがわかりました。帰り道は途中で20キロの渋滞が予想されてドライバーの咄嗟の機転で高速道路を出て一般道路の鈴鹿峠を走り、再び高速に乗り直し新大阪駅には予定より10分早く到着しました。停車後すみやかにトランクを開けるドライバーに礼の言葉を告げ、忠太郎夫妻に楽しかった旅のお礼を述べ我が家にたどり着きました。

日本各地の経営不振のホテルを買収し、湯快リゾートとしての独自の営業方針で見事に利益を上げている陰には、庶民的であることが客に受け入れられているのかもしれません。客室係や部屋食など期待しなければ温泉は楽しんでもらえる、安ければ客は来る・・・

しかし豪華なホテルは外観だけではなくゆったりとお部屋で食事を楽しみ静かな旅の気分を味わいたいと思う人も大勢います。私達は「山小屋のことを思えば充分」と言う考えが根付いて、自分たちで楽しみを見つければ湯快リゾート利用も悪くはないなと感じています。やはり旅は仲間次第といった結論になりそうです。

帰りに立ち寄った海産物の店「王○・○将」で店内を廻っているとカワハギの試食があり手を伸ばすと店員が「カワハギは高いんや買わずに試食ばかりされると店は潰れる」とぼやいているのが聞き取れました。これはあるまじき言葉。そんなに嫌なら試食品をださなければいいだけの事。これは湯快リゾートのアンケート用紙に書き込まなくてはなりません。
写真・文:美智子姫