クライミング講座 第4弾
KAZUくんをクライマーに育てよう
昨年10月クライミングの体験講座を受講した「KAZUくん」が仕事が落ち着き本格的に受講したいということになり第1回・第2回を蓬莱峡、第3回を御着の佐土の岩場で、第4回最終をホワイトフェイスで実施することにしました。天候により日程も変更になりますが、ご希望の方はゲレンデでお会いしませんか!と先輩諸君にもお誘いを申し上げました。
土曜日・日曜日はクライマーが多いため、いつも利用しているバスよりも早い午前8時発のバスに乗ることにしました。バスには一人登山客が乗り込み荷物の大きさから見て、どうも行き先は同じみたいです・・・座頭谷バス停で下車すると、案の定もうひとりの登山者も蓬莱峡のゲレンデに向かって前を歩いていきました。私達は手前の川を横切るコースから入り初夏を思わせる様な水の流れる音も涼しげで心地よい気分です。入り口に軽自動車が1台停まっており既に準備を終えている様子です。挨拶を済ませ小屏風から取り付くことにきめました。人数はすくないものの何本もロープが垂れており、情報収集をすると午前9時発のバスで受講生が大勢やってくるための「場所取り」の様でした。小屏風には既に2本のロープが垂れていましたが左側の壁を確保することができ、支点の構築を済ませ、さあいよいよ講習開始です。
エイト結びを覚えてもらい、下ではビレイをしているので絶対に落下しないことを説明し、いざ岩場へ第一歩の足を乗せました。以前に体験クライミングをしていることからスムーズに登攀できロアダウンで下降を連続で2回繰り返しました。ビレイをしていると右後方で視線を感じるではありませんか?「みんなの広場」でおいでよ〜!と呼びかけていたため、ひょっとして・・・と振り向くと何と「みんなの広場」に書き込みをしていただいている「きたおかさん&伊東さん」のお二人でした。初対面ではありますがすぐにわかりました。小屏風の上にいるジョンのシルエットで私達だとわかったそうです。

3度目の登攀開始直後に「KAZUくん」の動きに変化が出ました。下から見ていてズボンがかすかに震えているのです。
「急に怖くなりました。降ろして下さい」と言いましたが師匠は上から「そのままでちょっと休憩したら頑張って登っておいで!」鬼のような声でしたが、ここでやさしい声をかけると次に繋がらないのです。自信を持ってもらうためには練習を重ねるのです。それは私も体験しています。
小屏風での練習を終え、休憩に入り、改めて「きたおかさん&伊東さん」に挨拶をし、ホームページに書き込みのお礼を述べました。ロープ操作にいくつかの疑問点があるらしく、その話を耳にした師匠が木立を利用して説明をしはじめました。
その間「KAZUくん」にはエイト結びの特訓をすることにしました。エイト結びが出来なければ次のステップに進むことができません。ロープの切れ端を渡しているので家でもテレビを見ながら毎日練習をしてもらうように話をしました 
ゲレンデの川を渡った一番緩やかな場所に移しましたが午前9時でやってきた受講生(某大学の渓流部の生徒)が沢靴をはいて登攀下降の練習をしていました。何とか端にロープを構築することができプルージックでの登攀練習をしました。下りが難しく姿勢も少し怖がっている様子でしたが「立って歩く!」との師匠からの声で勇気を奮い立たせ、練習の成果が出て来て、とても上手に登攀下降ができるようになりました。勿論懸垂下降もうまくできましたよ。
某大学渓流部の生徒が上からカラビナを落下させました。ロープフリーで拾いに降りてくるのですが危なかしくて見ていられません。ゴム製の沢靴を履いているのでなんとなくぎこちなさそうです。「そこで待ってて!持って上がってあげるから」とカラビナを拾い「下の人に当たったら怪我をするよ。落としたらラク〜って声を出してね」と言うと「石でなくてもラク〜って言うのですか?」話にならん!(ほんなら何て言うと教わったんじゃ!〜)
kitaokaさんitoさんチーム kazuくん姫チーム
私達は少し早い目の昼食をとったため他の人達が昼食をとる頃にはロープも休憩をしており岩場が自由に使えます。いきなり大屏風は無理なので大屏風の手前の壁のかなり高度のある場所を選び2回登攀下降の練習をしました。エイト結びも特訓の成果が出て一人で装着できるようになっています。怖さも消え充実した顔つきに変わってきています。「その調子!その調子!」
午前8時すぎから練習を重ねていたため「今日はこのくらいにしとこか」という事になり身支度を整えて午後2時台のバスに乗ることにしました。「きたおかさん&伊東さん」達はその夜から鈴鹿山脈系の登山に出かけるためのロープワークだそうで、あまりハードな練習は避けたいと同じバスで宝塚に出ることにしました。午後2時台ということもあってバスは空いていました。このまま別れるのも・・・ということになり例の中華屋に立ち寄り一献を傾けました。(この日は店員の愛想
がよかったよ!)山の話は限りなく続きましたが次回またどこかでという事でお別れしました。受講生「KAZUくん」は25日に再び蓬莱峡で本日の復讐と次回のステップへと進む予定です。お天気でありますように!
  第一日目の感想   JON
講座の進め方として、座学から入り進めていく方法と、とりあえず登ることから始め後に座学をする方法がありますが、今回はまず登ることから始めました。登っておいてからガイドブックを読むとよく理解できると思いますので、とにかく頭に叩き込んでください。新しい技術や難しい技術が耳に飛び込んでくると思いますが、しばらくは基本に忠実に練習してください。
登っているうちに突然恐怖に襲われるのは皆さん同じような道を辿っていきますので、怖がることなく 一つ一つ積み重ねていってください。
時に大きな声を出すこともあると思いますが命にかかわることですので、褒められて成長するタイプの方はメゲルかもしれませんが馴染んでいってください。
ロープの結び方は目を閉じていてもできるようにしておいてください。初回は まずは合格点です。
0 美智子姫:記0000