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『寒風峠スノーシュートレッキングは参加者が無いため中止にします。 』3月17日に予定をしていたスノーシューはジョンと姫のたった2名の参加予定のためリーダーの中で「やる気が失せた」が、正直なところだと思います。それに加えて土曜日は「雨予報」中止するにはラッキーな条件が揃いました。
「中止でっか〜そうでっか〜」と言うほど甘くないのが私の性格です。「ほんならアイゼントレーニングに行こう!危ないことしていたら目まいのほうから逃げていくやろ」と言うことで15日・木曜日、晴天の中、芦屋地獄谷に向かうことにしました。 |
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自宅から阪神淀川駅に歩いていると、犬を散歩中の若い女性が走って追い付いてきて「どこにいかれるのですか?」と話しかけてきました。私の大きなリュックとピッケルとヘルメットに興味を示された様子でした。「山がお好きなのですか?」と尋ねるとグループで時々出かけているとのことでした。「今からアイゼントレーニングに芦屋川からロックガーデン方面にある地獄谷ってところに行くのです」と言うと、「今までにどんな山に登ったのですか」と聞いてこられました。
思い出せる範囲で印象に残っている山の名前をあげていると淀川駅に到着してしまいました。やまたび倶楽部が全盛期時代だと誘ってみるのですが・・・いまじゃ参加者2名じゃあねえ! |
晴天と思いきや阪神・芦屋駅に降りると雨がふっているではありませんか!しかし六甲の山頂あたりは太陽が輝いています。「行こう!ほんまもんの山歩きには雨もありゃあ雪もある!」蓬莱峡でトレーニングもせずにUターンしていることからストレスも溜まっていました。幸いなことに高座の滝あたりで雨は止んでくれました。 |
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地獄谷に降りて広場でハーネス、アイゼンを装着しガチャをぶら下げます。今日は全行程アンザイレンで歩行していきます。パートナーチェックを終え、用意播但整って、いざ出発です。今日の主たるトレーニングはアイゼン歩行とザイルの細かな操作訓練です。いきなり岩壁のトラバース、距離は短いのですが、朝一番ということもあって緊張が走ります。この緊張がほぐれた頃、ゲートロック分岐の下あたりで、何としたことかアイゼンをひっかけて左足を水の中にチャボ〜ンと浸けてしまいました。「さぶっ!」。あかん、言うたらJONに怒られる。ここは何事も無かったかのように「大丈夫、大丈夫」。
「踵から上げるから引っ掛かるんや、靴底を同時に上げるように」
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グチュ、グチュと靴が鳴ります。「ホワイトフェイスに行くぞ」 地獄谷から分かれて急な傾斜を上がっていきます。その途中、後からJONが引っ張ります。「実際に落ちたらこんなショックと違う、前も一緒に墜落や、一巻き持ってるザイルを離して前に倒れこんでピックを思い切り打ち込むんや。後がバランスを崩したぐらいで確実に止まる。初期動作を確実にこなすことが大事や」ザイルの後方から声が飛びます。
ホワイトフェイスをアイゼンとピッケルで、お互い2本登攀練習ののち、再び地獄谷に降りて前進します。小さな滝を私が先に登り近くの木立を利用してジョンのビレイをするのです。これをコマメに何度も繰り返します。時々落ちた真似をしてテンションをかけ私のビレイ技術を試します。
「よっしゃ〜!」
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サメ岩と言われるところに到着したのが12時を過ぎていました。いつもの休憩場所です。休憩中に、いや〜な予感が脳裏をよぎります。この先にアイゼントレーニングに最適な垂直の岩があるのです。何度練習しても上手くならない岩で、私は大の苦手の岩なのです。今日は登攀したくないなあと心の中で叫び続けその横を通過する際、またもや後ろから 「登るぞ!。ここはアイゼントレーニングの通過点や!」
あっちゃ〜登るんや〜
今日は何とか一度でクリアでき、A懸岩の上部に出ました。
今日はA懸垂岩の頭から支点箇所に下ります。最後のビレイ点には飛び降り状態で移るため、上部からビレイをしてもらい支点箇所に乗り移りました。 ザイルで確保してもらっているとは言え、気持ちの悪い一瞬です。正規の支点が取れたらば懸垂下降です。 |
少し日差しも出て暖かく岩肌の冷たさが気になりません。それもそのはず雪の中と想定しているため手袋をはめたままなのです。「手袋は最後まではずすな!はずすと凍傷にかかると思え」と言われているのです。 |
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アイゼン、ピッケルでジョンが登攀中、10人ほどの若者が降りてきて休憩を兼ねて見学体制にはいりました。どこかのスポーツ店主催のツアーの様です。ジョンの緊張の度合いがロープを介して私にまで伝わってきます。姿勢、アイゼンの足運び、などを主催者がツアー客に説明をしていました。
(ジョンさん注目の的やで〜落ちんといてや〜)
昼食を終え、お互い2本の登攀練習を繰り返し、ピラーロックまで行く予定でしたが時計を見ればすでに午後2時30分を過ぎています。 |
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先ほどのギャラリーもいたため、要らぬ神経を使ったのか、どちらからともなく「無理せんとこか?」と言うことになり「楽しかった」という時点で下山することにしました。 |
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第一鉄塔でハーネス、アイゼン等を外し、休憩をしたのちに中央稜を下るのですがアイゼントレーニングは、ことのほか体力の消耗が大きく「アイタタタッタ、アイタッタ」と呪文のように連呼しながら阪神芦屋駅に向かいました。
姫の背負っていたザックが13kg、JONのザックが15kg、ガチャを腰につけてザックを背負っての岩場の登攀はきついなあ。
阪急芦屋川駅前広場は工事を終え、花時計のあった場所はフリースペースとなり広くなっていました。有意義に一日でした。これで雨が降ったとしても嘆くことはありません。アイゼントレーニングを終えたという事は・・・どこか雪山に行かなくっちゃあね!
よ〜し天気と相談しながら来週あたり出かけるとしよう!JONの目まいの荒療治山行に。 |
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