斜面を見つけたら尻シェード!これがあるからスノーシューは、やめられない
前日の雨と実施日の悪天候で延期しようかどうかと悩み抜きましたが「雨が降るまでには下山できるだろう。決行!」と、予定通り、赤坂山スノーシュートレッキングに出かけることにしまた。朝すでに小雨がパラついていましたが、めげることなくリュックにスノーシューとソリをくくりつけ集合場所の梅田に向かいました。
阪神電車の中で、5歳くらいの女の子に「おばちやんソリ遊びに行くん?」と声をかけられました。リュックにくくりつけた尻ソリが目に入ったみたいです。この家族もどこかに雪遊びに出かける様子です。梅田に到着するまで好奇心旺盛に私のソリを眺めていました。

JR湖西レジャー号に尼崎から乗り込む人、大阪駅から乗り込む人、高槻駅では、乗ってくるはずのない淳ちゃんの姿を探しました。京都駅から乗り込む人と、乗り込む時こそバラバラではありますが上手に車内で合流できました。私達の隣の車両にはジョンが所属していた山岳会の人達が40名、武奈ヶ岳で雪山教室をするとかで満員御礼で、通路をさえぎるリュックでトイレに行くのも大変だったみたいです。

マキノ駅で下車し巡回バスに乗り「さらさの湯」で乗客全員が下車しました。スキー場付近の駐車場は既に満車です。ゲレンデでは子供たちのスキー教室や、そり遊びをする親子連れが楽しげに駆け回っていました。
タイムスケジュール
10:30  さらさ温泉
11:36  東屋
11:51
13:45  赤坂山
14:00 鉄塔の近くの
風の無い場所で昼食
14:10
14:44  東屋
15:40  さらさ温泉
16:20  さらさ温泉バス停発
16:50  JRマキノ駅発
準備ができ、ミーティング、淳ちゃんに哀悼の意を表して1分間の黙祷を捧げました。
雪山大好きな淳ちゃんが今年からは参加することができず、皆さん寂しい思いをしています。今日は淳ちゃんと一緒に赤坂山を目指します。
スノーシューでは、吹雪の時を想定してコースにマーキングをしていく赤いリボンも忘れずに荷物にいれました。今日は不要とも思われる作業ですが、手間でもきちんとつけて行き、ガースヒッチ(ひばり結び)の練習も兼ねています。使わないと忘れるからトレーニングをかねて丁度良い機会です。
私達も赤坂山登山口でスノーシューを装着するのですが1年ぶりのため、なかなか手際よく装着することができず足が前すぎたり、後ろのバックルを先に止めたりと、大騒ぎする羽目になりました。
・スノーシュー本体と靴先が当たらないように靴の位置を決める。
・スノーシューのバックルは前部3本を先に止めて靴の位置を固定してか ら後部のバックルを締めること
(後ろのバックルを先に止めないこと、靴が前すぎないことが大切です。)
自分でつけたリボンは帰り道、全部撤収していきます。
汚れて朽ち果てた古いリボンを見る度に「誰がつけたんや?」と思ってしまいます。用が済めば外しておきたいものです。
ブナの木平の東屋を最初の休憩地目標と決め、午前10時30分スタートです。合羽や防寒着を着て歩き始めると20分もすれば暑くて湯気が出て来そうでした。少し寒いくらいのウエアリングでスタートすれば丁度よいはずです。
雪山のウエアリングの基本は、汗をかかないことが一番大切です。「寒いと思ったら早めに着る、暑いと思ったら早めに脱ぐ」…だよ
後続の3人組がピタッと後ろに付き歩くにくくてたまりません。登山道と違い、雪の上はどこを歩いてもコースで左右に寄れば難なく追い越していけるはずです「どうぞ追い越して行って下さいね」と言いながらあまりにせっついてくるので「せまい日本そんなに急いでどこに行く!」と嫌味に似た声を出す始末です。

今日の天気は前日心配したほどの悪天候でなく、鉛色の空ではありますが、風も無く穏やかで雨の心配はなさそうです。
赤坂山コースにはツボ足では難儀をするほど積雪があります。やはり今日もツボ足の登山者が多くいるみたいで後ろから見ていると体が左右に揺れて滑稽です。ワカンの人もいますが、ワカンごと、深みに体を持っていかれていました。やはりスノーシューに勝る道具はないようです。
最初の休憩を東屋と決め途中で衣類調整をし、速度が少し早いのが気にかかりましたが1時間ほどで東屋に到着です。
雪の多いときは東屋の入り口に雪が覆いかぶり入ることができませんが、今年は積雪量が少ないため中で休憩をすることができました。先客もいないし15分間の休憩をとりました。
多くの登山者が入山しているのか、トレースもしっかりと付いていて、水分を多く含んだ雪の上にザクッ、ザクッと音をたてながら足跡をつけていきます。人の歩いた後ろより自分だけの道を作って登るのも気持ちのいいものです。「鉄塔までこんなに遠かったかなぁ」そう言いながら年を重ねるごとに体力が落ちてきていることを痛感しました。鉄塔が動くはずはありません。私達の体力が落ちてきているのです。スタートしてから2時間20分かけて、やっと鉄塔に到着です。此の頃になると下山される方も多くなってきました「もう少しですよ頑張って」下山者の人が親切に声をかけて下っていかれました。山での「もう少し」はあまり当てになりません。頂上まではまだ1時間近くかかるはずです。鉄塔あたりから急に風が強くなりあたりの視界も悪くなってきました。前を歩く人影もボンヤリとしか見えません。「コースはずさないで行こう!」そう声をかけながら見覚えのある頂上の碑がみえました。後続に向かって「頂上です!」と叫びましたが風に流され聞こえなかったのか応答がありませんでした。去年も同じコースを同じ時間にスタートしたのですが頂上に到着の時間が1時間も遅いです。やはり身体機能の低下を認めざるを得ません。
稜線に上がるまでは穏やかでした、ここから天候が急変です
←こんなに気象条件が悪くても 「デンの記」 撮影会は忘れないよ
頂上で記念撮影を済ませ、風もあり凍てつくような冷たさのため少し下山し、風のない樹林帯の中で昼食となりました。午後2時です。
雪などの寒い日の昼食メニューは、温かいお湯を持参し、カップみそ汁やスープなど身体を温めることも疲労回復となります。
雪山では吹雪いた時にでもたべられる工夫もいります。寒いので長時間休憩することはできませんので10分ほどの休憩で下山することになりました。
帰り道は同じ道を通りますが、急な上り坂でも、下り道には楽しい尻シェードとなります。ワァワァキャーキャーと、おおはしゃぎ。もう合羽のズボンはボトボトに濡れています。斜面を見つけたら尻シェードで滑るというよりは落ちるという感じで滑り落ちていきます。ほかの登山者の羨望の眼差しが心地よいです。「上手ですねぇ」と褒められちゃいましたよ(ベテランなんだよ〜)限りなく長く華麗に滑りました。何度も、何度もソリから起き上がる度に、足が攣るのではないかと思うほどがんばりました(笑)季節限定雪遊び・・・背中にも、リュックにも手首にも雪が入っているのに、寒さも忘れてみんな大はしゃぎしました。
1か所だけ危険個所があり通過時には残地のロープを利用して下らなければなりません。リーダーのリュックの中にはいつでも出せるようにロープが入っていますが受け身の私達はスワミベルト、カラビナ、シュリンゲを用意できていたのでしょうか(確認できていません)

危険個所通過の際、ほかのグループと一緒になり先を譲りましたが、後でいいとのことでしたので、われわれが先に降りることになりました。
その時、「誰か忘れ物してるで〜」オリオンさんの声に振り向くとスノーシューが片方雪の上に残っていました。
「あっ私のんです」とほかのグループのおじさんがあわてて装着していましたが似たような話、わが倶楽部でもあったよなぁ〜!私達が無事、危険個所を通過した後に、ほかのグループ2名が降り始めたのですが足を滑らせ、あわや谷底に落ちる寸前で止りました。見ていてゾっとしました。
下山時も東屋で休憩し斜面を見つけては尻シェードを楽しみ最後の急斜面を勢いよく滑りマキノスキー場に帰りついたのが午後3時40分。此の頃になって雨が降ってきました「良い間にゴールできてよかったね」とさら温泉の軒下を借りて合羽を脱ぎ着替えを済ませ「寒いけれどビールは別」と缶ビールを買い込む姿もありました。
バスは午後4時20分のため残念ながら温泉入浴はせずに帰ることになりました。この時間だと最終の新快速に乗車できるため帰宅時間がクグーンと縮まるのだそうです。マキノ駅から全員が座り楽しかったスノーシューの話に花が咲き怪我もなく無事下山できたことに喜びを感じじずにはいられませんでした。
みんなの感想
●靖ちゃん
季節限定のスノーシュー、去年は参加できなかったので今年は参加できてうれしいです。朝雨が降っていて大丈夫かなと心配しました。下りの尻ソリはめっちゃ楽しかったです
●junkoちゃん
今日は最後まで歩けてよかった〜!
●オリオンさん
今日一番最初のトラブルは「昼得切符」を忘れたことです。ちょっと損をした気分になりました。赤坂山はなかなかおもしろかったです。登りは結構きつく、下りは尻ソリで滑って、とてもおもしろかったです。
●ポチさん
今日は途中の東屋でギブアップし、引き返しました。自分自身、朝に飛ばし過ぎた気がします。自分の実力をきちんと把握し、無理をすることなく登れたらうれしいです。3時間の待ち時間を利用して、ひとりだけ温泉入浴しました。スンマセン。
●ミマッチさん
今日は高槻の駅で淳ちゃんが乗ってくるのではと、ふと思い出しました。淳ちゃんとスノーシューが一緒に行けないので寂しい気がしました。今日はスノーシューが足から何度も抜けて、大変な目に遭いました。下りは尻シェードで楽しかったです。
「達人」になれたと思います。また行きたいと思います。
●ひ め
「スノーシューと言えばソリ遊び」がセットです。往路の電車の中でリュックに取り付けたソリを見た5歳の子供に「おばちゃんするん?」と言われましたが何歳になっても楽しいです。スノーシューの場所は毎年同じところでOK!赤坂山は途中ギブアップしても温泉で待機できるというメリットがありコースとしては最高だと思っています。
●ジョン
雪の赤坂山例年どおり来ることができました。年とともに尾根に上がるのがしんどくなりました。今後の雪山登山に大谷山、根石岳など計画しています。
でも年々しんどくなりますなぁ。
0GPS記録&写真提供 鹿島秀元    美智子姫:記0000