Yamatabi-CLUB000
「氷ノ山は遠いよね〜! 10時にはつくよね〜!」
 
当初の予定では扇ノ山登山の予定でしたが、下記の事情により、鳥取・若桜・舂米の、以前スノーシューで行ったことのある「響の森」から氷ノ山を目指すことになりました。

@ 登山口まで入るのに車道がよくないので車を傷める恐れがある。
A あまりにも林道歩きが長い
B 頂上からの展望が良くない

参加者の皆様からの行先変更についての異論がなかったことから氷ノ山に登山することにしました。
阪急石橋駅でオリオン号組7時15分、福島出発の四万十号組は6時40分と別々に出発し、中国自動車道・加西サービスエリアで合流することにしました。四万十号到着後、まだエンジンを切らない間にオリオン号がピタリと横に到着しました。「やぁやぁごきげんさん!」目的地が遠いこともあって早々に出発し、中国自動車道山崎ICから戸倉峠を経て若桜、舂米、響の森で駐車をし登山開始をする予定です。雪の氷ノ山は度々訪れていますが、夏の氷ノ山は初めてで、同じ山でも季節を変えればまた新鮮です。
タイムスケジュール
登山口 10:30
氷ノ山越(避難小屋) 11:45
仙谷分岐 12:50
氷ノ山頂上(着) 13:15
氷ノ山頂上(発) 14:00
仙谷分岐 14:25
氷ノ山越(避難小屋) 15:05
登山口 16:10
まもなく「わかさ氷ノ山スキー場」の大きな看板が見えてきて右折をするはずなのですがオリオン号からの指令で、「道の駅・若桜」に立ち寄るとのことで四万十号もあとに続きました。道の駅にはぬいぐるみのユルキャラが2体、客へのサービスをしていてオリオンさん、早速カメラを手にパチリ!。(このマメさ加減が芸術作品を生み出すのですね)道の駅には「鬼だで金棒」太巻き寿司、「おやき」「あんこのよもぎ餅」「弁天まんじゅう」などの地元の農産物、野菜、加工品などがあるはずなんですが、まだ10時過ぎだというのに人気商品のためか、既に売り切れ状態で「弁天まんじゅう」だけが残っており、やむなくそれを買い氷ノ山へと向かいました。
「ととリン」と「しーたん」 弁天まんじゅう 氷ノ山登山口 入山前のミーティング
さあ今から登山開始です
登山開始 第一渡渉点を通過 さざれ石 杉やブナの木立を抜けて
響の森駐車場への最後の急な登り坂で、四万十号が悲鳴をあげはじめました。オリオン号はもう姿は見えません。山でも急登はつらいものです、車もつらいのでしょう。やっとの思いで到着し、時間も10時30分を過ぎていることから、登山口までの道を、歩きながらストレッチという事にして、登山口で簡単なミーティングをしました。林道の奥に「生命の水」と書いた小屋がありそこから、山の主のようなおじさんが近寄ってきて親しげに話かけてきました。ついでにシャッター押してよと、ちゃっかり登山口で記念撮影を済ませました。おじさんによると「鳥取一の湧水が出ているから帰りに寄ってよ」との事で「必ず寄るからね〜行ってきま〜す」

氷ノ山は豪雪地帯に位置するため、西麓および東麓とその北隣の鉢伏山にかけて多くのスキー場が建設されていますが、それ以外は原生林が保全されており、「21世紀に残したい日本の自然100選」「日本の秘境100選」等に選ばれています。名前の由来は天照大神が旭日に映える樹氷を見て、ヒエの山と称されたことが名前の由来です。山麓の舂米集落には天照大神の御製が伝わり、鳥取県側では、伊勢道として天照大神が実際に通られた道として、江戸時代には伊勢参りの際に利用されました。
伊勢道の途中に天照大神が腰掛けされたとされるさざれ石があるそうです。…あったよう
氷ノ山越の十字路と避難小屋
氷ノ山(1510m)は、兵庫県養父市と鳥取県八頭郡若桜町の県境にある山で「須賀ノ山」と言います。ふるさと兵庫50山のひとつに選ばれていて、兵庫県最高峰で、中国地方においても大山に次ぐ高峰。瀞川平や那岐山などとともに氷ノ山後山那岐山国定公園を形成しています。日本二百名山、兵庫50山の一つ。氷ノ山は300万年ほど前に活動した海底火山と考えられ、山頂近くにある古生沼(こせぬま)が火口跡と言われていますが定かではないそうです。西麓の若桜町舂米(つくよね)ではビカリアなどの新生代の海生生物の化石を発見したそうです。標高800m以上のエリアにはブナの自然林が残り、天然記念物のイヌワシやツキノワグマが生息しているそうです。(注意を促す立て看板多数あり。熊・・・こわいよ〜)

登山口を入るとすぐに杉の木立のふっかふかの土のジュータンを歩き、水の流れを渡り、時折冷たい風がよぎり「きっもちいい〜!」と叫ばすにはいられません。大阪は36度を越しているというのに、ここは28度の世界です。「やっぱり遠くまで来ただけの値打ちはあるよね」と話をしながら氷ノ山越え(避難小屋)に到着です。景色も良いことから長め休憩をとり、避難小屋の見学もしました。
ジョンが「あの上の小さな窓は何のためにあるか知ってるかい?」「はぁい先生。あれは冬に積雪のために下のドアが開かなくなったとき、上の小窓から出入りするのです」「正解〜入ってのぞいてこい!」ということになり、小屋の中に入り急な梯子をよじ登り小窓から顔を出しました。
「よぉ遊ぶのぉ!」とあきれられてしまいました。トホホ・・・
氷ノ山越から仙谷分岐までの従走路にはブナの木が目立ちます
ここら辺までくると下山してくる人たちと出会います。木の根が敷き詰められており湿っていて、滑りやすく、木の根は踏まないように後ろに声をかけて仙谷分岐手前の交差する人に迷惑をかけない広い道で給水休憩をし、一気に氷ノ山頂上を目指します。頂上へは長い木の階段があり、その先には、とんがり屋根の山頂避難小屋が見えています。「あと少し頑張れ!」
駐車場から頂上までの距離は4.4q、時間にして3時間ほどで登ってこれることから子供たちも多く、頂上は銀座並みの混雑です。
(銀座の人混み知っとるんか?…知らん)
鉢伏山と鉢伏スキー場を望む
デンの記撮影会 山頂標識で
頂上で昼食を終え、「デンの記撮影会」をしようとしたら三角点で昼食をとっている親子が座っていて撮影ができません。仕方がないので昼食を終えるのを待って撮影会を済ませました。(標識近くでの休憩は訪れる登山者の記念撮影などに邪魔ですよ〜)人のふり見てわがふり直す・・・を学びました。(我が倶楽部は、道標にストックや帽子などかけて休憩は致しません!三角点に腰掛けるなんてもってのほか!)

頂上には赤とんぼが乱舞しており、コオロギの声もしていて、ここはもう秋の気配かと思いきや、うぐいすの声、蝉の声など入り乱っていました。(一体季節はいつなんや〜)頂上で地図を広げて遠くにかすむ山々の名前を確認していると、トラ吉衛門さんがコンパスを購入したらしく興味深げに地図の周りを取り囲みました。「あっ?いいコンパス買うたんやね」と言うことになり地図の勉強をしながら下山することにしました。仙谷分岐では道が三叉路になっています。「さて、道標がなかったとしたら、どっちに帰ればいいのかしら?」とコンパスを出して熱心に学習していました。(この努力の積み重ねが読図の理解に繋がるのです。ガンバレ!)氷ノ山越えでも同じように読図勉強をしたり、休憩を利用してワンポイントレッスン「リュックの洗い方」などを簡単に講習しました。
わが倶楽部にしては珍しく、登って来た道を折り返し、登山口に出て朝のおじさんの勧める鳥取一美味しい水を貰いに「生命の水」の看板のある方に行ってみたところ「1リットル30円」と書いてありました。飲むだけならタダみたいなので腹いっぱい飲みましたが、まさか有料の水とは…
(大阪人はタダなら飲みますが買いませんヨ!)
仙谷分岐で休憩中 「生命の水」 下山後のミーティング
駐車場に着いたのが、午後4時10分と予定通りだったため、帰り道にある温泉に立寄ることにしました。「若桜ゆはら温泉ふれあいの湯」は400円の低料金で、効能は筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、疲労回復、健康増進などなんでも効きそうです。風呂を出て、2台の車はここで解散することにしました。帰り道、中国自動車道の渋滞のすごかったこと・・・追い越し車線で事故車両が右往左往しておりパトカーの誘導で路肩へ移動するために車の流れを止めていたのが原因の様でした。
渋滞のために、帰宅時間が遅くなりましたね。でも、またひとつ楽しい思い出が増えました。元気でいれば、また新しい出合があります。新たな山を目指してレッツゴー!
本日のワンポイントは地図の読み方、ザックの洗い方、靴の手入れ方法でした
 
 
みんなの感想文

ポチさん トラ吉衛門さん ベガさん 実ちゃん
曇っていたため暑さに負けずに、楽に頂上まで行けました。頂上ではトンボや蝶が飛んでいて、びっくりしました。景色もすばらしかったです。 車で行く登山は、初めてでした。みなさん、お世話になりました。勿論、氷ノ山は、初めての山で六甲に比べると、きつかったですが、景色も素晴らしかったです。 氷ノ山は兵庫県で一番高い山だそうです。少しブランクがあり、すごくきつく最後まで行けるかどうか心配でした。う〜ん、変化のない山で・・・まあまあでした。 今日もまた知らない山に来れて嬉しいです。
次回の横山岳も頑張りますのでよろしくお願いします。

オリオンさん ミマッチ ジョン ひ め
氷ノ山越まで、川のせせらぎを聞きながらの登山道は川を渡る時は滑らない様に注意が必要でしたが、なかなかの良い林間コースでした。その後の氷ノ山までは、岩の出っ張った所や、根っこの張った道など、気を使う所もあり、左手には広がる鉢伏高原を見ながらの展望コースでした。また、路傍にはヤマジノホトトギス、ニガナ系かな、フウロ草系かなといろんな花を見つける楽しみもありました。 今日はみなさんの足どころか体まで引っ張ってしまいました。
それでも、何度も休憩をしながら頂上まで頑張ることができました。
氷ノ山はこんもりとした穏やかな山です。山頂は日陰が無いため真夏の登山者は少ないかと思いきや、頂上は満員状態。やっぱええ山なんや。雪の氷ノ山はもっと良く、冬は冬なりに登山者が多いのですが山岳事故も多い山なのです。 車での移動は距離も遠くて、到着時間も遅く、登山開始時間や、下山時間が気になりますが、それだけの値打ちはあると思っています。訪れるどの山も味があり、さえずりで迎えてくれる鳥であったり、息づいている木立であったり、可憐な花であったり、自然との出合がうれしいです。


美智子姫:記    写真:鹿島秀元