Yamatabi-CLUB000
七種槍で爺ケ岳・鹿島槍ヶ岳・八峰キレット・唐松岳の縦走トレーニング
春3月に実施した雨の七種山登山の際、申込み定員オーバーで参加できなかった靖ちゃんとポチに声をかけ、鹿島槍トレーニングに出かけることにしました。七種槍は岩場が多くクライミング好きには、たまらなく魅力のある山です。17日からチャレンジする鹿島槍ケ岳、八峰キレットのトレーニングには最適のコースです。
勿論ジョンも体力回復トレーニングとして参加です。
7月17日。土曜日午前7時30分。JR海老江駅で靖ちゃんを乗せ、中国自動車道の福崎インターを出てしばらく走ると七種滝の看板がちらほらと見えてきました。しばらく走り田口の集落を過ぎると福崎青少年野外活動センターが見えてきます。池の畔にはアヒルや鴨がおり目を楽しませてくれます。
今回はここに車を停めて、3月のコースを逆に七種槍をめがけ、往復することにしました。鹿島槍に出かけるときと同じ荷物、同じ重量にして約12sにしました。
登ってみて不要なものと必要なものを再度チェックしたいと思っています。
朝9時を過ぎたばかりだと言うのに、気温はグングンと上がり、顔や手から汗が噴き出しています。
何か息苦しささえ感じました。今日は風もなく「これでもか!これでもか!」と自然から挑戦状を突きつけられた様な過酷な試練で、コースの半分も登っていないのに、4本のペットボトルは、ほぼ飲み干してしまいそうな勢いで水分補給ばかりしていました。途中の休憩後、さあ出発しようとしたら、立ちくらみを覚えました。
「あかん!このまま続けて水分不足になると熱中症になるなぁ」「ここらへんで折り返すとするか?」
本日のリーダーは姫につき、「判断は自分でしろ」と言われ、はたと困りましたが、私だけでなく他のメンバーも青息吐息で「ここで折り返したらラッキーよっ!。温泉に浸かって帰ろう」と目で合図を送ってきそうな雰囲気です。
さあこれから出発…林の中は蒸し暑いなあ
「少し早いけど長めの休憩を兼ねて弁当を食べよう。それからどうするか考えます」と言うことになり、ドカッっと地面に腰を下ろし、もう一歩も動けません状態になりました。弁当を出そうとリュックを開けると鹿島槍に持って行くための、お茶が3本とレモン水1本が入っていることに気が付きました。
「あった〜お茶あったわ〜!」と大喜びして分配し、気分的に楽になったのか不思議に元気が出て、目的地の七種槍まで行けそうです。無風状態はつらいですね。幸いに木立の中を歩いているため直射日光はある程度、さえぎる事ができています。
当初、高御位山にするか七種山にするか迷いましたが、「高御位山にしなくてよかったね」
高御位山は木陰がなく、今日のような暑さだと完全にぶっ倒れてしまいます。 ニュースによると6月26日高御位山で行方不明者がでたとか。
七種槍は標高700mもない低山ではありますがアルプスの過酷な気象条件を持ち合わせた山でトレーニングには最適なのですが暑すぎて参ってしまいました。水分補給、速度、休憩の取り方と、ただ登るだけではなく色々な方向からトレーニングすることができました。
七種槍頂上まであと20分というところで、とうとうポチがダウンしてしまいました。
同じ道を折り返してくるため、日陰を利用して横になって休んでおくように指示を出し、われわれは七種槍三角点を踏みました。
人数は少ないですが、
「デンの記撮影会」
きっちり済ませましたよ。
七種槍の山頂で
頂上で大きなスズメバチが旋回しており、刺されては大変と慌ててポチの待つ場所まで戻り、ポチの顔色を見ると赤みが戻っていましたので大丈夫と判断し、もと来た道を折り返すことにしました。2回ほど休憩を取り下るにつれ、七種池が大きくなってきます。登山口まで戻り付いたのです。姫と靖ちゃんは季節外れの「ワラビ」摘みに疲れもみせず這いずりまわっています。ジョンは遥か彼方に逃げてしまいました。「ワラビ」を摘んだことをとがめられたら「オイラは別行動!」というつもりなのでしょう(笑)「山菜取り禁止」の看板もなく、自然豊かな恵みを沢山頂いて帰りました。夏だというのにとてもやわらかくて美味しそうです。
天婦羅にしてクライミング講座の弁当に入れましょう!(オイラ採るときは逃げていたけど食べるときはイの一番、美味しかったよ)
 駐車場に戻りリュックの中身を全部出して、お披露目することにしました。軽アイゼン、着替え、合羽、行動食、救急セットなどいつもの荷物と大きく変わりませんが、ゴミを入れる袋の工夫を説明することにしました。これは大峯・奥駈道を歩いた時、ゴミをビニール袋をぶら下げて歩いている人もいましたが、見栄えが悪く、それに木の枝にひっかかったりする恐れがあるため、スノーシュー参加の時に配布した自転車かごの防犯用ゴミカバーをリュックに取り付けて、エコバックなどに入れると、後日写真で振り返っても、とてもスマートではないかと思うのです。
(うまく説明できませんが、現場では実技説明完了〜!なっとく〜!)
ポチさんバテバテ…もう少し頑張ろう 余裕の姫…よくがんばった やっちゃん…よくがんばった
アルプスの縦走ともなると里山歩きのようなわけにはいきません。累積高度は高くなり、歩行距離も長くなります。天候の変化や気圧の低下などあらゆる環境の変化に対応していかなければなりません。なによりも種池〜爺ケ岳〜鹿島槍〜八峰キレット〜五竜岳〜牛首〜唐松岳のルートは危険箇所も多く事前の備えも必要になってきます。
このような山行をするときには全員によるトレーニングが必要になってきます。今回はオリオンさんが大峯のトレーニングに行っていますので全員と言うわけにはいきませんでしたが、パーティとしてのトレーニングは無事できていたように思います。
共同装備および個人装備、携行品の総重量、各自の体調、歩行速度、山行に対する考え方など申し合わせておかなければ現場でトラブルのもとになってしまいます。体調を整えて頑張って山行をしてきてください。
ジョン…ふつう 病み上がりは辛いなあ
帰りの温泉は塩田温泉郷・ゆめさき川温泉、塩楽荘
帰りは勿論、塩田温泉で500円の温泉に入り、大汗を流し、熱中症にかからなかったことを喜び、本番の鹿島槍も頑張って行こうと心に気合いを入れました。
自宅に戻るとポチが血尿が出ていると大騒ぎしていましたが過労やろという診断を下し、翌日は静養して様子を見ることにしました。
(ほんま・・・鹿島槍・・・大丈夫かいなぁ?)
明日はA懸垂岩でクライミング講座です。…頑張るなあ

文:美智子姫000