高島トレイル

JON
高島トレイル第2回目。今回も天候は優れず。雨具の下だけ着ける者、上下がっちりと身を固める者、そのままの姿で歩く者、様々な雨対策で黒河峠を出発。10分も経たないうちに暑さで汗がぽとぽとと落ちてくる。蒸し暑い感じ。樹林の間から琵琶湖方面を望めるが全て濃霧の中でその影を目にすることはできない。
三国山も明王の禿も赤坂山も濃霧の中。しかし時折浮かぶ景色は神秘的なものだった。
愛発越、黒河峠ともに集落に近い接続ポイントだったが、今回の抜土はこのコースの中で一番奥深い接続ポイントになっている。車両を回送して迎えてもらうことにより、無駄な動きをしないでトレイルルートを繋ぐことができる。
久田氏の好意に感謝をしながらメンバー各自このコースを楽しんだ。
大谷山を過ぎて間もなく淳子ちゃんが樹木に寄りかかる。「どないしたんや、大丈夫か」思わず声を掛ける。
10:00 黒河峠出発
11:05 三国山
11:50 明王の禿
12:15 赤坂山
12:30 粟柄越着(昼食)
13:00 粟柄越発
14:00 寒風
14:35 大谷山
15:40 抜土到着
本人の返事は「ブナの木が水を吸い上げる音を聞いている」との返事。全員木に耳をつけて観察する。ドクドクと聞こえているようにも感じるが、メンバーの耳にはどう届いたのだろうか。全員元気に歩いて無事にゴール。ゴール地点の抜土はゲートで遮断されていて近江〜若狭間のアクセスは出来ないが、近くには粟柄関所跡の碑もあり往時は賑わっていたのではないかと感じさせられる。

くろねこさん ササユリ、ヤマボウシ、コアジサイ、ブナの実などたくさん見ることが出来感動しました。霧の中のブナ林も素敵でした。歩けるかどうか心配しながらの参加でしたが、十分に楽しめる山歩きでした。次回はロングルートで不安はありますが頑張って参加します。高島トレイルがこんなに素敵に感じられたのは雨のせいだったのでしょうか。晴れた日にもう一度歩いてみたいです。

じゅんこちゃん ダイヤモンドトレイルとは違う、京都トレイルとも違う、六甲山全山縦走ルートとはまったく違う高島トレイル。
ブナ林の中の従走路と思いきや草稜あり、笹の道あり、禿げ山ありと次々にめまぐるしく変わる景色の移ろい。風雪の野坂山地と聞いたことがあるが、木々は風に倒され雪に曲げられている様子。分水嶺を形成する尾根の道は油断すると足を掬われかねないほどの恐怖心を煽るところあり。いいコースでした。

オリオンさん 前回の愛発越〜黒河峠に続いて今回の黒河峠〜抜土も最高にいいコースです。次々に現われてくる景観に感動しながら写真を撮り捲り。雨模様のため遠望が利かないが、霞む景色がまた良い。
前回は風の音に恐怖を感じたが、今回は風がないので楽々気分。携行した高島トレイル資料の写真を見ながら霞む景色の中に照らし合わせてみる。天気がよければ蒼い琵琶湖がこのように浮かんでいるんだな。

みまっち 前回は少々疲れ気味だったけど今回はマイペースに近い状態で歩けて本当に最高でした。雲の中の従走路は最高に満足させてくれました。時々草原から飛び立つ名を知らない野鳥達、霞の中から聞こえてくるウグイスの鳴き声。このコースは四季折々に楽しめそうです。一、二度陽が射してきたがとたんに暑く感じます。雨の日のほうが暑さも少なくかえって快適かも知れなかったです。二回も尻餅ついちゃったヨー。

ふかっち 高島トレイルのコースは変化にとんだ良いコースでした。雨だったけど普通ではいけない所に行けたのが何より良かったです。こうなったら何としてでも全回参加したいです。高島トレイル80km踏破に意欲を燃やします。秋ごろには芦生原生林を通るとか、今からとっても楽しみです。山を歩く怖さもなくなり、大きなザックを背負って霞む従走路に立っている自分に、何か不思議な気がします。

うーん。山行スタイルがちょっと甘くなっていたかな。30分、50分、50分の山行リズムが最近崩れていて、ポイントを見つけて休憩を摂るようにしていましたが、体に良いのは30分、50分、50分の山行リズムでいくのが良いように感じています。今回はポッチーが車両回送の大役、旨く行けばいいとヒヤヒヤしながらの山行でした。途中繋がりそうで繋がらなかった携帯電話にやきもきしながら歩いていましたが、抜土近くで肉声が聞こえてきたときにはホッとしました。

ポッチー 今回は車両回送の大役。滋賀県側からぐるっと回って福井側に回送します。ルート上にメンバーを送り、11kmほど離れたルート上で再びメンバーを迎えます。林道に落石があって車両が通行できなくなっていないか、工事をやっていないか、心配の種はつきません。途中、集合点の抜土の近くで工事のでくわしたものの昼過ぎには到着。なんとか大役は果たせましたが、下山時間の3時40分まで退屈な時間をすごしました。


赤坂山の山頂で蜂に刺されました。
赤坂山の山頂で蜂に刺されました。
「やられた。痺れてきた」右手親指を押さえて必至の止血。姫がポイズンリムバーエクストラクターセットをザックから取り出して手当てにかかります。場所が右手の親指の腹のため硬くて真空状態が保てません。何とか吸引状態ができても血がでてくる様子も伺えません。「切開しよう」ジョンの一言にオリオンさんがザックの中からナイフを取り出します。淳子ちゃんが「ここの上でやったら」場所を作ってくれます。切開後再び器具を使うと器具の中に血がたまっていきます。「抜けた。痺れがとれた」患部を氷水で洗って、軟膏を塗って、傷テープを巻いて無事治療完了。「刺されたところより姫に切られたところが痛い」「憎まれ口叩けるようならもう大丈夫や」「前回はスズメバチやったし今回は少し小さい蜂やった」「ジョンで良かったなあ。ジョンばっかしやられるということはメンバーは安全と言うことやなあ」「るせー」

文:JON 記 写真・GPSデータ提供 鹿島秀元

右上の×印でお戻りください。