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火曜日の5月26日A懸垂岩でクライミング講座を行いました。 阪急芦屋川駅9時集合で、ぞくぞくと参加者の皆様が集まってこられました。休日は待ち合わせの登山者でごったがえしている駅前広場も平日ということで静かな待ち合わせ風景です。某さんが真新しいリュックを背負って笑顔でやってこられました。みんながリュックに黒だかりとなり、蜂の巣を突っついた様です。背負ってみたり、中を開けてみせてもらったりしていました。荷造りもバッチリの様です。すごい進歩ですね。 |
2 | 今日はjunkちゃんが1時間遅れてくるためのんびりとしたスタートです。 駅から歩いて5分も歩かないうちに、若い男女3人組のうちの一人が靴擦れで立ち往生しています。おばさま族の我々は冷ややかな目で 「こんなところで、もう靴擦れかよ〜。」 「それにパンプスみたいな靴でロックガーデンに失礼とちゃうか〜?!」 音声では聞こえませんでしたが赤外線で見たとしたら異口同音に、そう思っていたと思います。(理工系は弱いけど赤外線で音声見えるのかよー) 私は 「山を舐めるなよ」 そう思っていました。しかしジョンは歩み寄り、うららちゃんの救急箱から絆創膏やバンドエイドをもらい手当をしてあげました。 「ありがとうございます」 「いいえ困っている時はお互い様」 とかなんとか言っちゃって〜! いやいや、月初めの燕岳でJONはボロ靴に足を噛まれ、やっちゃんは新品の靴に足を噛まれたばかり。 「ほうって行ける訳ないやろう」 「しかしあの若者達やまたび倶楽部に勧誘してきっちりと山を教えておくべきやったなあ」とJONの弁。 「JONもサスケちゃんも何を教えるか解かったもんや無い」 そう思ったのは私だけでは無いはずです。 |
地獄谷入り口ででハーネスを付け、登攀用具を腰に着けヘルメットを被ると、これで立派なクライマーです。ロープを出してA懸垂岩に向けて進んでいきます。危ない箇所はロープで確保し、時間はかかりますが安全第一で「小便滝」に出ました。今日はA懸尾根を通らずにそのままA懸垂岩まで沢筋をゆっくり登っていきました。到着した時は正午前になっていました。junnkoちゃんはまだ到着していません。 |
しかしこの場所は帰りのバスの時間を気にすることもいらず気の済むまでトレーニングに励むことができます。姫が支点を作るためにリードで岩にとりつきました。ロープが張られてないと言うことは緊張につぐ緊張です。初めてリーダーやサスケ先生のご苦労が理解できた気がします。その後、全員が上昇下降を繰り返し昼食と致しました。 |
午後からもロープ2本を効率よく使い懸垂下降、プルージックやオートブロック、フレンチノットを使い、バックアップの練習。何故このバックアップが必要なのかを現場で座学も取り入れながらシステムの理解をしていきます。2時間もすれば、ロープが空いていても、体力に限界が来たのか誰も登る気配がなくなりました。それもそのはず午前中に1回、午後から3回は上昇下降を繰り返しています。 最近懸垂下降中の事故が多いため各方面でバックアップの仕方や下降器のハイポジションシステムなど研究されています。 今回は下降器のハイポジションシステムを練習してみましたが、緩傾斜においてはロープの繰り出しが悪い、キンクしたロープがATC直上でロープがクロスする場合など問題点が見つかりました。セットの仕方が悪いと考えられますので、速やかなセットを練習する必要があるようです。 今回は教えるほうも教えられるほうも何となくサマになってきたようです。 |
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「今日はここまで」ということになり帰り支度をしていたら、イケメンの外人さんと女性がクライミングをするために、やってきました。
「クライミング イズ エンド」 通じたかどうかわかりませんがとりあえず中学生の頃に習った単語を並べます。 この外人さん日本語ペラペラでした。(笑) クライミングをするのに、どこがお勧め岩なのかをたずねておられてジョンが色々と興味の沸きそうな岩場を紹介していました。 「この近くではホワイトフェース、尾根に上がって谷を越えた向うに有るキャッスルウオール、その近くに有るブラックフェース、この近辺はそんなところです。」 帰り道は、第一鉄塔にあがり高座の滝にかえりました。茶店あたりで、トイレ休憩とミーティングをしていると某さんがみかんをみんなに配ってくれました。「このみかんはこの間の荷物チェックの時のみかんです。今日は皮を剥いて、ラップで小分けしてきたのでみなさんどうぞ」拍手喝采でした。荷作りも歩き方も、行動食も我々のアドバイスを素直に聞き入れてくれて、暑かったけどすがすがしい一日でした。
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「第二期の岩登り講座もあと2回です。今回は追加講座を4回もやるため大変ですが、サポーターがよくやってくれるので楽なもんや」 JONはそう言っています。 やまたび倶楽部の岩登り講座はフリークライミングを目的としているのではなくあくまで安全な登山を楽しめるために行っています。 昨年槍ヶ岳の山頂で中年のリーダーらしき女性が仲間に言っていました。 「子供達が『お母さん、危ないことはしないで』って言うもんで私は岩登りはしない…」 北鎌から上がった私達を見てそう言っていました。たぶん岩登りが出来ないことを仲間達に自己弁護をしていたのでしょう。 でも岩の経験もなしに槍ヶ岳の頂上に来るより、基本に忠実に岩登りをマスターして、ロープで確保しながら北鎌尾根を上がるほうが安全と言えるのではないでしょうか。 今まではこの岩場も通行路として使われていませんでしたが、今では難なく歩いています。こんなところが恐がらずに歩けるようになると国内におけるほとんどの登山道が安心して歩けます。頑張って安全登山に努めてください。 次はブラックフェースです。 |
写真はうららさんが頑張って撮りました。 | 文:美智子姫 |
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