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エーデルワイス社 ロープ取扱説明書 | ||||
右画像は、2008.4.12に購入したエーデルワイス・オンサイト9.9mm×60m(シングル)に付属していた取扱説明書です。 文字が小さすぎて自分で読むのも大変なため打ち直して読んでみることにしました。せっかく作成しましたので皆さんにも一度よく読んでいただき、今後ロープの取り扱いの参考になればと思いましたのでWEB上に掲載することにしました。 1人でも多くのクライマーに読んでいただけると幸いです。 文章は原文のまま使っていますが、イラストは分割して配置しました。 |
使い方 |
● | 本製品をお使いになる前に、この取扱説明書をよくお読みになり、正しくお使いください。 |
● | 本製品はクライミングを目的としたダイナミックロープで、セーフティーチェーン (ハーネス、カラビナ、スリング、アンカー、確保器、下降器など、墜落を制動するためのシステムの総称) を接続するために使用します。 |
図1 | ロープのタイプ ・シングルロープ(左図) ・ハーフロープ(図中) ・ツインロープ(図右) |
:セーフティーチェーンを接続するために1本のみで使用します。 :垂直下降の可能性があるアドベンチャークライミング、登山、マルチピッチのクライミングに使用するも のです。 :登山とアイスクライミングに使用するロープで、2本同時にカラビナにクリップします。 |
● | 歩行の補助用として使う時を除いて、ハーフロープとツインロープは必ず2本1組で使用してださい。 |
● | クライミング中は墜落制動時にどのようになるかをイメージし、グランドフォールしないプロテクション取りを心がけてください。 |
図3 | 垂直下降やトップロープを行う時は、ロープの長さが1ピッチの最低2倍であることを確認してください。 安全性を高めるために末端に結び目を作ることをお勧めします。 |
● | ハーネス、カラビナ、アンカー、確保器、下降器など、セーフティーチェーンを構成するクライミングギアはUIAAもしくはEN規格に適合した製品を使用してください。細い径の口一プを使う時は、その径に対応した確保器を使用してください。 |
● | 機械的な作動機構をもつ確保、下降器を使う時は、ロープ径やその他の性能が器具に対応しているかを確認して下さい。 注意:新品のロープに対しては、確保器の制動力は著しく低下します。 |
図4 | ハーネスにロープを接続する時は、エイトノットを使って直接結びつけて下さい。 |
● | 少しでも撃落の可能性がある場合は、ハーネスにロープを接続するのにカラビナを使わないで下さい。 |
図5 | 垂直下降で2本のロープを使う時は、ダブルフイツシヤーマンノット、テープノット、もしくはエイトノットで結んでください。 |
使用上の注意 |
図2 | ロープを初めて使う時は、捻れやキンクを防ぐために図の手順でロープを解いて下さい。 |
図6 | 鋭い岩角、落石、アイスアツクス、クランポン、その他のロープの外皮と芯を傷つける鋭利な物質からロープを保護してください。 |
警告 | UIAAのエッジ耐性テストをクリアしているからと言って鋭利な岩角に当たってるロープが墜落を止めてくれる保証にはなりません。 |
図7 | 複数のロープを同じカラビナやシャツククに通すと、お互いが擦れて熱が発生し、破断する可能性があります。 |
図8 | 垂直下降や、トップロープでロープを二つ折りにして使う時は、必ずカラピナかシャックル通して下さい。スリングに通したり、木の枝に 引っ掛けたり、ピトンやボルトハンガーの穴に直接通したりしないで下さい。 |
図9 | 紫外線に長時間晒さないで下さい。 直射日光の当たらない涼しくて乾燥した場所に俣管し、ヒーター等の熱源を近づけないで下さい。 |
● | スピードが速すぎる垂直下降やロワーダウンは、ロープを痛め外皮の寿命を縮めます。場合によっては外皮の温度がポリアミド繊維の溶解温度である摂氏230度を超えてしまう事があります。 |
● | カラビナや確保器、下降器にバリやえぐれが無いことを点検しておいてください。 |
● | カラビナはアンカークリップ用とロープクリップ用に分け、その目的だけに使用して下さい痛みやすいアンカークリップ用のカラビナをロープクリップに使うと、ロープを傷つけ寿命を縮める原因になります。 |
● | ロープを濡らしたりして凍らせてしまうと、耐磨耗性と強度が低下します。使用中は濡らしたり凍らせないように注意を払ってください。 |
● | ロープは摂氏80度以上の環境下で使用、保管をしてください。 |
● | ロープを使用する前および使用中は、窮地に陥り救助を必要とする可能性を常に想定してください。 |
手入れとメンテナンス |
● | 化学薬品、特に酸性の強いものをロープに近づけないで下さい。たとえ症状が目に見えなくても繊維にダメージを与えてしまいます。 |
● | 汚れやねじれを防ぐために、持ち運びや地面に広げる時にはロ−プバックを使用して下さい。 |
図10 | 口一プがひどく汚れてしまったら清潔なな水で水洗いして下さい。汚れがひどい時はデリケートな衣服専用の洗剤を使い、シンセティック製ブラシで汚れを落として下さい。 |
● | ロープを濡らしたり水洗いした後は、ダメージを受けていないかを全体に渡って点検して下さい。目で見るだけでなく、手で触って確かめてください。 |
● | 定期的に入念な点検をしてください。 使用頻度が高い場合で3ケ月に1回、使用頻度が低い場合で1年に1回が目安です。 |
● | ロープは個人的な装備です。他人に貸したりしないで下さい。あなたの手を乱れたところで使われたロープは自に見える症状が無くともダメージを受けている可能性があります。 |
寿 命 |
● | 寿命=使い始めルまでの期間+使い始めてからの期間 |
● | ロープの寿命は使用頻度と使い方に左右されます。 |
● | 磨耗:紫外線、湿度はロープの性能を徐々に低下させます。 |
注意 | ロープは使用しているうちに繊維が密になり、それに伴って長さが10%以上短くなります。 |
● | 保管環境が良好だった鴇合、ロープを初めて使うまでに最大5年が経過していても、その後の性能には影響ありません。 |
● | 平均的なロープ寺命 ・ほぼ毎日使用した場合 ・毎週末使用した場合 ・使用頻度が低い場合 ・使用頻度が非常に低い場合 |
3〜6ケ月 2〜3年 4〜5年 最大10年 |
注意 | 上記の寺命は平均的なもので、最初の1回目で寿命を迎えることがあります。 また、長持ちさせるには適切に保管する事が大切です。 使い始めたロープを10年以上使う事はできません。 ロープの最大寿命(ロープを使い始める前の保管期間+使い始めてからの期間)は最大15年です。 |
図12:下図のような場合、直ちに使用を止めて破棄してくださしい。 ・落下係数2に近いい墜落を制動した場合 ・ロープの芯にダメージを受けた場合 ・シースが非常に虐耗している場合 ・ロープが危険な化学薬品に壬接触した場合 ・ロープの安全性に少しでも不安を感じた場合 |
警 告 |
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この取扱説明書で紹介した使用例は代表的なものであり、使用例の全てではありません。 下記の警告を守らなかった場合、死亡や重傷を負う可能性があります。本製品はロッククライミングおよび登山専用に設計されています。クライミングおよび登山は危険を伴う行為で、行為中の責任は本人の責任によるものです。本製品を使用するために十分な知識と技術を習得し、自らの判断と責任の下に製品を使用して下さい。 中古品を譲り受けて任用する事は絶対に止めて下さい。どのような使われ方をしたのか履歴のわからないロ一プは信頼性に欠けます。 |
マーキングの意味 |
CE 0120 シリアナンバ− @ ○ EN892 CE製品試験の認証機関 |
製品がヨーロッパの製品企画に適合していることを表しています。 認証機関の番号 (SGS217-221 London Road Camberley.Surry GU15 3EY.UK) 下桁の数字が製造年を表します。 シングルロープ ハーフロープ ツインロープ 適当してしいる規格 CETE SUDEUROP−BP 193ー13322 MARSEILLE Cedex−France.n0082 |
保 証 |
本製品は素材および製造上のいかなる欠陥に関しても3年間保証いたします。 下記の場合は保証の対象外となります。 使用に伴う磨耗や引き裂け、改造、不適切な保管、手入れ不足、事故/本人の不注意/不適切な使い方に起因するダメージ。 |
免 責 |
直接的、間接的、偶発的を問わず、本製品を使用したことにより生じたいかなる損害に対してもエーデルワイス社は責任を負いません |
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