「コバノミツバツツジは散っても藤の花は満開!新緑だってあるさっ!」

3月28日のポンポン山から、と〜んとご無沙汰です。(プライベートではメモリアルウオークもありましたね)去年の予想でしたらば、5月12日頃はコバノミツバツツジ満開となるはずでしたが、今年は天候不良で、海の中も、空の上も、山も、野原も異常気象の影響でちんぷんかんぷんと相成りました。 コバノミツバツツジは散ったとしても新緑が私達を迎えてくれるはずです。そんな期待を胸に阪急「山本駅」に集合となりました。春が過ぎて初夏の気分です。電車の中で本日のコースリーダーのくろねこさんと出会いました。「今日はよろしく!」
阪急・山本駅 駅前ロータリー 岩場直下の休憩場所
やあやあ!お久しぶり!と、しばらく会わない間に、じゅんこちゃんのママは天国へと旅立ち、人生いろいろ移り変わりました。今日は久しぶりに、じゅんこちゃん復活です。参加回数の表彰式を済ませ、ストレッチを終え、今日のリーダーは、くろねこさんにお願いすることにしました。ホームグランドでもあり「くろねこコース」と言っても過言ではありません。今日の地図は、いつもと違いルートが記入されてなく、自分たちで書き込むようになっています。
かろうじてつつじが… 中山を目指します 岩場を歩きます
今日のリーダー・くろねこさん しわとり姉妹 じゅんこちゃん
淳ちゃん ポッチー 登ったり下ったり
本来はコバノミツバツツジのトンネルをくぐるのですが残念なから花は散り急ぎ、今日は、さわやかな新緑を求めて、気分を模様替えして阪急電車山本駅を出発することとなりました。山本駅から最明寺川を通り、大好きな岩場をワイワイキャーキャーと言いながらも、昨晩の雨の影響で滑りやすいため慎重に登り、鉄塔を過ぎると180度の展望が開けてきました。六甲山系、明石大橋(見えましたよね?えっ?違う?)尾根道に入り、休憩を取りながら初夏の山歩きを楽しみました。吹く風はさわやかで、もっと沢山の仲間にも味わってもらいたい気分でした。中山最高峰近くで小学低学年の遠足なのか「エイエイオーッ!」のかわいい声が聞こえてきました。連休明けは、勉強に身がはいりにくいため、どこの学校も遠足を実施しているらしいです。なるほど教師も5月病かぁ〜?
ゴルフ場が見渡せる展望広場にて
頂上は他の人達が弁当を広げていたため、少し下って11時40分、昼食タイムとなりました。さっきまで心地よい風と思っていましたが、動きが止まり、汗をかいた身体には少し寒さを感じるほどになり、昼食が終わやいなや、大峰山に向けて出発することにしました。弁当を食べて充電できたのでしょうか、かなり早いペースで下っていきます。あとでわかったのですが、寒さを解消するために、少し急いだみたいです。大宝塚ゴルフ場でプレイをしているおじさんに挨拶を済ませ、やっとみんなに追いつきました。
中山最高峰から少し下ったところで昼食
サーキットの様に、暴走するバイクに、轢かれないように注意を促しながら、大峰山登山口へと車道を渡りました。一瞬の間ですが、きつい登りです。大峰山(552.3b)頂上へ13時35分到着しました。イチローちゃんに「随分体力がついてきましたね。今日はハアハアゼェゼェ聞こえませんね」と言うと、すかさずチエちゃんが「言うてる〜言うてる〜」と、みんなで大笑いになりました。でも随分体力がついてこられたのは本当です。
あと3、4回参加してトレーニングを重ねていけば夏山の仙丈ヶ岳は「オチャノコサイサイ」のはずです。ガンバレ!イチロー!
大峰山からは、ほとんどが下りで、桜の園まで降りてきました。長尾第一トンネルから第三トンネル付近の山の中腹にたくさんの桜が植わっています。これは桜守の故笹部新太郎氏が演習林として植えた桜で、水上勉の「櫻守」のモデルともなっています。今でも毎年の春には満開の山桜などを見ることができます。ちなみにここは演習林としての環境条件はよかったのですが、交通の便がなかったために笹部氏自身が貨物列車を貸し切り、演習林下あたりで停めて作業を行ったそうです。
桜の園を下る途中に大きなリスのオブジェが置いてありました。廃材を利用して作った最近の作品の様ですが、淳ちゃんが
「リスかうさぎか、わからへんなぁ」とつぶやき大爆笑をしました。なるほどリスにしてはちょっと太めで見る方向によってはうさぎか?芸術品は見る人次第だよね。
ゴールの武田尾駅に向けて、長いトンネルを通過することとなりました。トンネル出口がハッキリ見えているため、みんな懐中電灯も出さず、そのまま歩いて行こうとしましたが、くろねこリーダーが、すかさず懐中電灯を照らしてくれました。中は思いの外暗闇で、懐中電灯がなければ枕木につまづきそうです。トンネルを出て、全員が突然絶句しました。なんと美しい藤の花なんでしょう。武庫川の渓流のあちこちで藤の花が美しく垂れさがっています。京都の美しい舞妓さんのかんざしの様です。しばし足を止めてみとれてしまいました。ここは廃線ウオークで何度も通過していますが季節はいつも夏のために、この時期に咲く美しい藤の花に出会うことはありませんでした。くろねこリーダーが「姫さん!卯の花がさいてるよ!歌ってよ!」と言うことになり赤ペラで
♪♪「卯の花の匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)、早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ♪♪
と、みんなで歌いました。やっぱり歌はあった方がいいなぁ。くろねこさんの提案にジーンと心に染み入るものがありました。この藤の花、来年もう一度見に来るよ。きっと!
今日は通過しませんでしたが、長尾第一トンネルの武田尾側の出口付近の山側にコンクリートの壁があり、その中をくぐると広場のようなスペースがあります。ここで改修工事を行っていた朝鮮人労働者5名が昭和4年3月26日の朝、雨で濡れたダイナマイトが爆発しないので、たき火で暖めていたところ突然爆発し、2名が死亡、3名が重軽傷を負ったというものです。
この事件を知る人は少ないと思いますが、このような朝鮮人労働者の悲惨な事故と努力によって福知山線は発展していったのです。
武田尾駅で解散後「季節限定イタドリ姫」の血が騒ぎます。
きっとあるはず!温泉への赤い橋を渡り、イタドリを探すと
「あった!あった!」
今日の疲れもふっ飛びました土佐!

文:久田美智子 写真:ジョン

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