2012.11.03
第15日目  ベースキャンプ〜チュクン〜ディンボチェ
アイランドピークBC5100m〜チュクン4730m〜ディンボチェ4343m

アイランドピーク制覇の目的を達した私たちは、ディンボチェ、タンボチェ、ナムチェバザール、パクディン、ルクラと宿泊を繰り返しながら同じ道を下ります。高度順応日が必要ないため往路より少ない日数で下っていけます。
登頂成功ということでポーターさんたちも喜びを表してくれます。
午前7時。朝食の支度をしているパレシャヤギャブの轟音が響きました。氷河の崩れる音とともに砂塵が舞いあがったのです。ポーターさん全員が大きな声をあげました。テントで化粧中の姫はその声に驚きハナの頭に口紅を塗りそうになったほどです。
10月30日、ベースキャンプに入った日、イムジャ湖とパレシャヤギャブを分ける丘に写真を撮りに上がった、マッチンドラーさん、島田氏、ジャムジャムクラブ社長とJONの4人は、その場所付近に亀裂が入っていたのを見たそうです。マッチンドラーさんはその亀裂から先に行かないよう注意してくれたそうです。

イムジャ湖は近年温暖化とともに崩落が進み、せき止めている氷河部分もやがては崩れてくるだろうと地元ではささやかれていました。おそらくその亀裂部分から先が崩落したのではないかと話をしていました。
朝食後、すべてのテントを撤収し下山の途につきます。 
 ヌプチェリッジ、ローチェに別れを告げてパレシャヤギャブをあとにします。 
タウェツェとチョラツェを目指して下っていきます。
これからアイランドピークを目指す団体さんと擦れ違うとき「旗を見せて」と言われ、ちょっと嬉しくなりました。
姫のリュックには姫旗が風に揺らぎ、今からアイランドピークに向かうクライマーたちに勇気を与えました。立ち止まって写真を撮る人もいました。 
 ローチェ氷河の向こうにチュクンの集落が見えてきました。アイランドピークの案内板を過ぎるともうすぐチュクンです。 
お昼の食事 
チュクンのロッジで昼食にボイルドポテトをたのむと、ロッジのおばちゃんは床下収納庫を開けジャガイモを取り出しゆがいてくれました。JONと2人で分けて食べましたが、とても食べ切れませんでした。
 
昼食後ディンボチェに向けて下っていきます。途中インドからのトレッカーと出会いマッチンドラーを通訳に少し話しましたが、アイランドピークの帰りだというとすごく驚いておられました。「記念に旗を撮影させてください」とのこと、喜んで撮影してもらいました。
ディンボチェのロッジに到着です。往路2日で歩いた道を一日で歩くのは少々しんどかったです。
クライミング・ガイド ニマ・シェルパさんとの別れ
アイランドピークの登攀に際し大変お世話になったニマさんとお別れするときが来ました。当初ここで一緒に泊まる予定でしたが、次にアイランドピークを案内するクライアントをルクラまで迎えにいくため、今日はタンボチェまで行きたいとのことです。外はもう真っ暗です。もう少し早く知ったら対処の仕方も変わっていましたのに。急遽簡単ながらお別れのセレモニーをして、全員の心付けをお渡しました。「長老のJONから渡すように」とのみんなの意見に反してJONが言うんです。
「一番世話をかけたんは姫やから姫からお渡しして」そのひとことにナットク。
心を込めてお渡ししましたところ…期待に沿って熱い抱擁を返してくれました。もう涙涙です。
ありがとう、ニマ・シェルパさん。

彼はこのあとタンボチェで宿泊するため、夜道を駆けていくそうです。明日私たちは一日かけてタンボチェまで歩きますが、彼は1時間半ほどで駆け抜けるそうです。
 「ディンボチェのロッジ泊」
 この日のコンディション
この日は姫旗を背負っていることもあり、変な歩き方は出来ないと心に誓いがんばって歩きました。
ほとんど下りのため、JONもなんとか歩いています。