2016
「みんな振り返るけど今日の服ちょっと地味?」
えべっさんも過ぎ、少々たるんだ体型の修正と相棒のおニューの登山靴の試し履きをしようと初詣を兼ねて中山最高峰を目指すことにしました。
例によって直前のお誘いなので体調不良や都合の悪い人もいましたが、junkoちゃんからは同行しますと返事を貰いました。

中山は、兵庫県宝塚市にある標高478mの山。付近に位置する愛宕山(335m)、長尾山(302m)と合わせて中山と称されています。
JR「中山寺駅」の前には馬上太子像が凛々しく立っていました。太子が黒駒に乗り、四天王寺と宝塚をしばしば行き来していたとされ
「紫雲たなびく山」を探し、この地に日本最初の観音霊場とされる中山寺を創建したと伝えられています。この伝承に因んだゆかりの地としては黒駒を休息された地が安倉(あぐら)黒駒の足を洗った川が足洗川(あしあらいがわ)と言い伝えられたそうです。
中山寺山門前は、午前9時と時間が早いのか参拝者はあまりいません。時々リュックを背負って山門に入る人がいましたが参拝後に中山最高峰を目指しているのでしょうか。境内の中は庭掃除をする係員や屋台の準備をしている人に混じり振り袖姿の人もチラホラいました。この日は成人式なんですね。成人おめでとうございます!ご両親にちゃんと感謝してくださいね。

午前9時前には山門前でjunkoちゃんと合流できました。まずは新年のあいさつを交わし初詣を済ませてから登り始めることにしました。
境内の中は静寂で巫女姿の女性が前を歩いていました。境内にエスカレーターが設置されている寺はあまり見たことも聞いたこともありませんが中山寺には立派なエスカレーターが上昇用、下降用とついております。
本殿の前で賽銭をたっぷり入れ家内安全、無病息災を願って厳かに手を合わせました。
中山寺は聖徳太子が建立したとされる日本最初の観音霊場です。また安産の寺として全国に知られています。
参拝を終えて境内を抜け、墓地のあちこちには梅の蕾が膨らんでいました。蕾どころかチラホラと花も開花していますぞっ!
春の兆しがすぐそこまでやってきている気がします。「 おくのいん坂」の道標に従って下りて行き東尾根へと入っていきました。
春にはコバノミツバツツジで有名でツツジのトンネルが出来て登山者も多くなりますが、この時期は東尾根コースへの登山者は少なそうです。
しばらく歩くと何とコバノミツバツツジが開花しています。驚きですっ!この暖かさに春と勘違いしたのでしょうか?梅林からは梅の花の
香りがしてきました。「異常気象やなぁ」今年は満開の時期が早まりそうです。
「ウーッ!ワンワンワンッ!」コース途中にある大きなお屋敷の白い犬が吠えはじめました。いつもここで吠えまくられますが、今年も期待通り勢いよく吠えられてしまいました。
敷地内なのでリール無しで解放されており、金網越しに登山者と同じ方向に走っては吠えるのです。「こっちや、こっちや」と誘導しつつ金網越しに写真をパチリ!
 毎回吠えられる…お出迎え犬  時々急な階段を踏んで  これがスターフルーツです
登山道のすぐ側の小学校を過ぎて沢を越えると再びきつい登り返しです。去年はポッチーも元気よく参加していたのですが今年はお留守番となりました。
「新しい靴の履き心地はどう?」「まぁまぁやな」相棒の靴もこれが人生最後の新調靴となりそうです。ハハハハ〜

junkoちゃんは箕面だけでなく中山コースもよく知っていて奥の院のスタンプカードまで持っていました。オドロキ、モモノキ、サンショノキです。
 中山最高峰 三角点
上の尾根を歩いているのか大勢の人の声がしますが私達の歩くコースは静かで時々木漏れ日がさして神秘的です。
尾根を見上げると建物が見え住民の声が聞こえてきます。土地不足なのか山の中腹まで民家が立ち並んでいるのを垣間見ることが出来ます。宅地開発もここまで来たのかと驚くばかりでした。

結構きつい登りなので、足元に目を落としながら、山歩きは競争ではありませんので、慌てずゆっくりと楽しく登っていきました。
汗ばむほどの暖かさで、脱いでも脱いでも暑くてたまりません。時折吹く風が気持ちよく1月の山だとは想像も出来ませんでした。

アップダウンを繰り返しながら縦走路に出ました。すでに下山してくる人も多くなりました。去年はたしか雪解け道をグチャグチャしながら
歩いた様な記憶がありますが今年は雪らしきものは見当たりません。午前11時、中山最高峰に到着です。三角点で「デンの記撮影」を済ませ、少し時間が早いですが昼食にしました。前日からジョンが「寿司が食べたい〜!」と言うので宝塚に出て本日の反省会は廻る寿司屋に行くことにしました。(寿司を食べるための腹の隙間をキープするために昼食は少し減らしました)

中山最高峰頂上広場で昼食を取り始めた頃は登山者も少なかったのですが、ふと振り向くと隙間が無いほどに人が増えていました。
大きな鍋と家庭用コンロと食材を、それぞれが分担して担ぎ上げた4人のおばさんグループや、弁当自慢をしながらおかずの取り換えっこをする中高年グループなど、ジジ&ババの鈴なりコースみたいです(私達も含む)

昼食を終え数ある下山コースの中から本日は、奥の院を経て清荒神へ下ることにしました。下山途中に3台の自転車と出合いました。
去年も同じことがあった気がします。「写真撮らせてください」と言うと快く応じてくれました。ジジ&ババの鈴なりコースって言ったけどキャハハハハ若者もいましたわ〜!
自転車を見送り下って行くと前をお喋りしながら歩く女性2人がいてなかなか道を譲ろうとしません。
かと言って追い抜いて交わすほどの広さもありません。しばらくの間ストレスのある歩きを続けました。
やっと広い場所を見つけて「お先に!」と言って追い抜きましたが、後ろの気配がわからないほどお喋りに熱中しないでね。

「清荒神さんへはこの道で合ってるかな?」と高齢者のリーダーが尋ねたり、私の地味なTシャツをみて「はん○山・・何と読むの?」と聞かれたりしました。
「はん・ではなく飯豊山・いいでやま」なんですよ」などと行き交う人と色々コミュニケーションが取れて愉快ですね。
道中に危険個所もなく駅から2時間ほどで山頂に到着でき、山頂からの見晴らしも良く、ほどよい達成感もあり絶好のお散歩コースなので中高年に人気なのでしょう。
紫雲山 中山寺奥之院 
あっと言う間に奥の院に到着です。junkoちゃんがカードを出してスタンプを押し始めました。100回登るとご利益があるらしいです。
奥の院で突然「おい!オイ!」と声を掛けられました。振り向くと何と高校の同級生がベンチで休憩しているではありませんか!驚きました。
川西能勢口から縦走してきたらしく中山寺に向けて下山するそうです。彼もまた加藤文太郎に憧れるベテランの登山家なのです。
2月の再会を約束して別れましたが・・・こんな偶然ってあるんですね!

追い抜いたり、追い越されたりしながら清荒神まで戻ってきました。まだ2時前です。
 脱いだり着たり・・・忙しいわ〜  清荒神さん表参道は参詣者でいっぱい
ほどよいコースに満足しながら「junkoちゃん・・・14日もまた来ない?」と、恐る恐る打診しました。
じつはウッチー会長がこの日都合が悪くて不参加でしたが14日なら参加出来ると返事を貰いました。なので再び訪れることになっているのです。
打診の結果、快くjunkoちゃんから14日のOKを貰いました。次回はお昼には下山して清荒神で見つけた横丁の鮮魚食堂でランチを食べようと言うことに話がまとまりました。

同じコースを歩いてもメンバーが変わると新しい発見があります。同じコースと言えども、少し工夫をして別ルートを考えてくれるはずです。頼みまっせjunkoちゃん!
清荒神駅から宝塚まで歩き,廻る寿司屋を見つけました。満席で時間待ちがあります。いつもなら「またにしよう!」と言うジョンが待ってでも食べたいと駄々っ子みたいです。昼食を食べたばかりだといいながらよく食べました。満腹すぎてジョンのシャツのボタンがはち切れそうでした。
「ボタンがはち切れて飛ぶ前に、ボタンを外せ〜」と女性軍から檄が飛ぶほどでした。

新春第2弾の山登りはほどよい距離の程よい疲れで無事終了しました。若者には物足りないかも知れません。
 同級生から姫に一言
川西能勢口から雲雀丘、中山、奥の院と早足で縦走してきました。坊さんに尋ねたいことがあり手の空くのを待っていたところでした。
何とよく似てる人がいるなぁと、拝みを終えてこちらを向いて確認し間違いなかったので声を掛けました。あんなところで会うもんやねぇ?賽銭入れな神さんも言うこと聞いてくれへんで〜!2月のバッテラ会議楽しみにしています。
 姫から同級生に一言
賽銭は中山寺でたっぷり入れましたよ。ハイ!
 姫の感想
本格的な高い山に登るときは、その山に合った装備や心構えをします。里山歩きだとトレーニング気分で気楽に荷物も軽くして登山を楽しむことができます。
現在は腰痛をリュックに背負って歩いているみたいなものですが病名を知ったからこそ労われる動きがあります。知らずに「行け行けドンドン」で行動していたら歩けなくなっていたかも知れません。junkoちゃんもまた「すべり症の大先輩」の様で互いに身体をいたわりつつ楽しく山歩きできました。鍋釜さげて山中で温かい汁を食べているグループを目の当たりにして羨ましくも思いましたが、腰痛悪化を防ぐためには「下山後にご馳走を」。
余分な負荷はかけないように軽い行動食を携行しヒモジイ思いをしない様に工夫したいと思っています。
文:美智子姫