日本百名山探訪 水晶岳・笠ヶ岳・焼岳
●第5日目(8月7日・金曜日・晴れ) 笠ヶ岳 2,897.48 m  笠ケ岳山頂~笠新道~新穂高駐車場~中の湯温泉旅館
ガサゴソとテントの中で音がし始めました。まだ薄暗いのですが山頂までゆっくり歩いても30分はかかりそうです。寒さ対策のため合羽を着こみ笠ケ岳山荘を過ぎて頂上に向かいました。頂上では山荘泊の人たちがすでにご来光待ちをしていました。山の間からまぶしく輝く太陽が出た時は「うおっー!」と感嘆の声があちこちから上がっていました。記念写真を撮りつらくて長い山行をふりかえり「よくぞここまで来たもんだね」と互いに自分を褒め合い小屋に降りて朝ごはんの伴にしようとおでんを注文したらお皿にいれて出してくれました。
「え~っ食べ終わったらまたここまで皿を返しに来るの?もっと気の利いた器はないのか~」仕方がないのでテラスでおでんだけ食べてテントに帰り朝食を済ませました。「今日は新穂高の駐車場に下るだけだからゆっくり出発しよう」
日の出は5時5分でした 
タイムスケジュール 
笠ケ岳テン場 07:15
笠新道分岐  08:30
08:40
杓子平 10:13
笠新道登山口 14:50
新穂高駐車場 16:20
中の湯温泉旅館 17:00
デンの記も忘れず 朝暘を浴びて 安全山行を祈って
朝暘を浴びて 頂上から見た笠ヶ岳山荘
笠ヶ岳山荘 テント2張り ザックが大きいなあ
さあ帰るぞ テント場から見た笠ヶ岳本峰
笠新道へ向かう道すがら振り返った笠ヶ岳
抜戸岩まで戻ってきました
あれが御嶽山です 白く噴いています この日5名の遭難者を残して捜索が打ち切られたようです
笠新道を下っていきます
笠新道は石がゴロゴロ 
杓子平
テント場の人たちが全員出発するのを待って後午前7時15分に笠ケ岳を後にしました。どうせ先に出発したとしても後ろからすぐ追いついてくるのだからゆっくりと景色を楽しみながら下山しようと決めました。笠新道分岐までの道を昨日と逆コースで歩くことになります。カールが美しく槍ケ岳がすぐそばで大きく見えています。「♪狭い日本そんなに急いでどこへ行く~♪」笠新道分岐から急な登りとなり杓子平までは快適に歩けたのですがここからはかなりきつい下りで、しかも岩の中をすり抜けるような登山道を延々と4時間以上も下ります。登ってくる人たちも青息吐息です。私達を見て「頑張ってください」と励まされる始末です。かなりの人が笠ケ岳目指して登ってきます。杓子平で出会った女性が降りてきました。「えっ?もう笠ケ岳に登って折り返してきたのですが?」「いいえ頂上までは無理と判断して途中であきらめて帰るところです」足早に私達の前を下っていかれました。 
 笠新道は長くて歩きにくい道でした  笠新道登山口に到着です
ある人はテント泊の重装備であったり、またある人は小屋泊まりなのでしょう小さなリュックで軽々と登っていきました。「聞きしに勝る道やなぁ」岩場ばかりの笠新道を何度か休憩をしながらやっと、突然に笠新道登山口に到着です。登山口に流れるお助け水で顔を洗い、ながい休憩の後に砂利道を1時間ほど下りやっと駐車場に到着しました。駐車場は満車です。ラインをはみ出して停めていたり、車道に縦列駐車したりと大変な車の数でした。私達が出ると「待ってました」と言わんばかりに私達の出た後に駐車される人もいました。今からだとわさび平泊りなのでしょうか。この日は安房トンネルをくぐり1時間ほどのところにある登山者専用とも言える「中の湯温泉旅館」に泊まります。「中の湯温泉旅館」は一軒宿で、上高地観光の拠点になるほか、焼岳登山の中の湯コースの登山基地としても利用価値が高く大勢の宿泊者で賑わっていました。

フロントに着くと「お待ちしていました」と愛想の良いスタッフが出際よく部屋まで案内むしてくれました。「とにかく風呂に行こう」荷物を放置したまま一目散に風呂場に駆け込みました。さっぱりと汗を流し缶ビールで無事山行終了を祝して乾杯をしました。

午後6時30分待ちに待った夕食の時間です。1週間ぶりのまともな食事らしい食事だと思います。次から次に運ばれてくるご馳走に舌鼓を打ち部屋に帰ると布団が敷いてありました。「くっさい荷物を隅に寄せるのに大変だっただろうなぁ」と申し訳なく思いました。
それぞれが荷物整理する気力もなく撃沈し午後10時ごろ、上の階の子供の走る足音がやかましすぎてフロントへ苦情の電話をしました。そういえば十津川温泉・昴で私も苦情聞かされたっけ。嬉しいのはわかるけど明日の朝が早いのでごめんね・・・。
文:美智子姫