2015 夏山トレーニング
「リベンジ「3」今日こそは!」
トレーニング場所を箕面に選んでから2度も雨で中止となりました。恵那山に行くまでには、もう無理かなと思っていたのですが
「2日に行こう!」と前日に決めました。メンバーに声をかけると「OK」「行きます」「前夜の飲み会を早く切り上げて行きまっせ~
とみんな快い返事を貰いました。
2日の朝、雨は止んでいます。ドンヨリとしていますが次第に太陽もお目見えし、夕方までは雨は大丈夫そうです。阪急電車・石橋駅で靖ちゃんを見かけました。同じ電車です。箕面駅に到着し、トイレの中でjunkoちゃんと出会いました。同じ電車だったようです。ウッチー会長は次の電車だとメールを貰いました。集合時間の午前9時30分には全員勢ぞろいしました。
「箕面コースは任せといて!」と力強い言葉を貰いましたのでコースリーダーをjunkoちゃんに託しました。
箕面と言えば秋の紅葉と思われがちですが四季折々に美しく、箕面の滝だけでなく無数のコースを楽しめます。今日はその中でもjunkoちゃんしか知らない「ミステリー」コースを選んで案内してもらえることになりました。
箕面の滝は大阪府北部の町にあり、滝の高さは約33メートル、幅約5メートルあり、四季折々に変化を見せるその美しさは古くから人々の心を捉え「日本の滝100選」にも選ばれています。紅葉の名所としても有名で、秋には多くの観光客が、その美しさに魅せられ訪れます。阪急電鉄・箕面駅から箕面の滝までは、滝道と呼ばれ多くの観光客は滝までの道(長さ約2、07km)を自然を満喫しながら楽しんで歩いています。
滝道と大滝は毎年夏にはライトアップされ、とても幻想的で美しいそうです。道中には、役行者が建てた修験道の根本道場である瀧安寺や大聖歓喜天霊場の根本道場である西江寺、生きた蝶を間近に見れる昆虫館等に立ち寄れます。また、箕面の特産品の「もみじの天ぷら」や「ゆず」の御菓子のお店も多く見られます。

コースとしても多くあり
1:箕面駅~教学の森~六個山~大けやき~三国峠~箕面駅コース  10.32km
2:箕面駅~落合橋~ようらく台~政の茶屋~こもれびの森~箕面駅コース 11.81km 
3:箕面駅~滝~ダム~記念の森~鉢伏山~明ヶ田尾山~北摂霊園~東海自然歩道~ビジターセンター~滝~箕面駅 19.89km 
4:箕面駅~滝~自然研究路2号線~自然研究路4号線~自然研究路5号線~上池~南山~才ヶ原池~箕面駅コース14.69km 
5:箕面駅~こもれびの森~箕面駅 こもれびの森歩き尽くしコース  11.3km  などがありますがはてさてどのコースなのでしょうか
午前9時30分にスタートをして開店準備をしつつある商店街の中を抜けるとすぐに一ノ橋があります。渡ってすぐ横の階段をいきなりの登り始めます。かなりの急登です。
看板には「桜広場」へと書いてあります。山の神の祠に挨拶をし1時間ほど歩いたところで水分補給の休憩を取りました。レーションのとうもろこしをみんなで頬張り、さらに登って行きました。桜広場は以前に歩いたことがあるので見覚えがあります。次の看板は「ハート広場」へと書いてありました。「junkoちゃん、ハート広場に行くの?」
「行かないよ~」(ほんならどこ?)付いて来ればわかるさ!と言わんばかりに木漏れ日の中をどんどんと進んでいきました。「箕面にこんな良いコースがあるんやね」新しい発見です。
箕面ゴルフクラブ
 大ケヤキの揚水の音を聞いてみました…聞こえませんでした
六甲山では味わえないコースにみんな驚きと感動で感嘆の声をしきりにあげていました。時間は午前11時40分、「ようらく園地」に到着です。
ミステリーコースではありましたがこの「ようらく園地」には何度も訪れています。「裏から来たらわからへんもんやね」東屋もありましたが太陽の燦々と降り注ぐ、それでいてテーブルの位置だけは桜の大木の日陰に見守られていて、時折そよ風の吹く中でランチタイムとしました。 
こんなにゆったりとテーブルと椅子に座ってランチを食べたのは久しぶりです。30分も、のんびり休憩したことになります。
午後のスタートは秘密の道で説明が出来ませんが静かで登山者にも出会わず、心地よい土の感触を味わいながら気持ちよく歩きました。 
分岐に差し掛かると唐突に「天上ケ岳へ行く?」とjunkoちゃんが声を掛けてきました。道しるべも何もありませんがコースを熟知しているからこそ案内の出来る場所の様です。
「行く、行く」と答えてついて行くと、かなり下ってさらに登ると突然に天上ケ岳の頂上に到着しました。
天上ケ岳は箕面山瀧安寺の奥の院にあたります。その瀧安寺により、天上ケ岳山頂には次の内容が記された案内表示が立てられていました。
『この山頂は役の行者 神変大菩薩が文武天皇の御代 大宝元年(西紀701年)6月7日に昇天せられた墓所であります。古来修験道の霊地 山伏の聖域につき、清浄を保つよう留意御協力下さい。箕面山瀧安寺』と書いてありました。信者様かお寺の関係者の方がお参りのついでに清掃もされているのでしょう掃除道具が整頓されていました。看板にある通り、山頂は清浄な場所でした。今回はここを訪れたことが意義深いと感じました。
おサルに遭遇
ヒノキ林の中を下っていきます
まだまだ案内したそうにしていたjunkoちゃんではありましたが参加者達は下山後のビールが目の前にチラつき始め箕面大滝へと向かうことにしました。
政の茶屋登山口に到着
箕面大滝に行く途中の駐車場には滝見物の人たちの車が多く停まっていました。前日の大雨で大滝の水量は半端ではなく多く滝の幅を超えて見えました。今まで見たこともない水量です。見物用のベンチ付近まで水しぶきをあげていました。
それでも近づいて行き、たっぷりのマイナスイオンを浴び、記念撮影をして大滝を後にしました。帰りは滝道をゆっくりと歩き水の流れの多さに目をやったり赤く色づいていない紅葉もいいものだと呟いてみたり、箕面名物のお猿と出合ったりと楽しみながら歩きました。
途中で「野口英世像」と書いてあり見上げると凛々しく立つ野口英世像が立っていました。何で箕面のこの地に野口博士がいるのだろうか?
野口英世は福島県生まれ。医学を志し、伝染病の研究に身命を捧げました。大正7年、南米エクアドルに行き黄熱病の研究を開始、研究中に自らも黄熱病に感染して殉職してしまいました。
米国に渡っている野口英世の所へ送られてくる母の手紙は、たどたどしい文字で早く帰って来て欲しいと、いつも訴えていました。英世は寸暇を割いて、大正4年、帰国し母を伴って関西方面を旅行したそうです。大正4年10月10日、野口英世一行は大阪城を見物し、途中茶屋で一服した後、箕面に向かいました。母親は、足が遅いし茶の湯の作法も知らないからと、一足先に箕面の滝道の「琴の家」に到着したそうです。「琴の家」の女中は、この田舎者らしい老婆を今夜主賓の博士の母とは気付かず、玄関脇の控部屋に通したそうです。
やがて、博士一行が到着し、それと知って女将は平身低頭して恐縮したと云います。やがて料理が運ばれると、博士は自ら箸をとって料理を母の口に運び、人目を憚ることもなく、懸命に母に給仕することに余念がなかったそうです。その姿に舞妓の八千代は、涙が溢れるのを抑えるることができず、そっと席を外して、ハンカチで眼を拭ったそうです。
その話を聞いて心を打たれた女将の妹は、自分が所有する土地を処分して50万円を作り、心ある人たちにも募金を募って、250万円で、「琴の家」に近い高台の上に博士の銅像を建てたそうです。(建立は昭和30年11月で、野口英世はすでに昭和3年にこの世を去っていました)
この銅像は横浜で造られ、川西まで汽車で、そこから牛車で箕面まで運ばれ、そして、箕面の駅前からは紅白の綱を子供たちが曳いたそうです。(ちなみに、2004年から使われている1000円札には野口英世の肖像が用いられている。)これで箕面になぜ野口英世像が立っていたのか理解できました。
ゴールは午後3時。解散の挨拶を済ませて梅田に向かい「朝から飲める店」で名高く、バッテラの旨い店に行き「今日のコースは良かったなぁ」と言う反省会をいたしました。
もう一度ぜひ同じコースを歩きたいと思う快適なコースでした。しばらくは箕面「パート2」、「パート3」が楽しめそうです。
前回行った箕面の記録です。  http://www.hime8kin.net/2011sankokiroku/111204okuminoo.html
文:美智子姫