2015 「吉野千本桜バスツアー」
 4月12日現在、下千本は散ってます。中千本は散り始め。上千本は満開です。奥千本は「3本しか無い」
大阪集合午前8時20分、junkoちゃんとは集合場所で合流です。当初はjunkoちゃんとポッチーとジョンと姫の4人で申し込みしましたが
ポッチーだけキャンセルをしました。大雨を想定してジャンバーの変わりに合羽を着こみました。大阪からは2台のバスが出発し、ほぼ満席です。途中、道の駅「大淀」でトイレ休憩と弁当の積み込みです。私たちは弁当は申し込みしておらず、昼食のお目当ては現地で食べる「柿の葉寿司」です。
道の駅には採れたての地元野菜が並べられておりその中でイタドリの束を見つけて驚きました。太くて大きなイタドリが5〜6本に束ねていて280円で売っていました。季節限定イタドリ姫は、人が採ったイタドリには興味がありません。ましてや有料だなんて!自分で見つけて採る楽しみ80%なのに買っちゃいけないよ〜!
イタドリが5〜6本に束ねていて280円 下千本から望む一目千本…ほんまかいなぁ
添乗員がいくつかの注意事項とサクラの開花情報を説明してくれました。見頃は上千本あたりとの事。大雨情報は外れ時折雨が降ってはいるものの傘がなくても歩けるくらいの天候に変わってきました。阪神高速、阪奈道路を通り(ん?前日の三峰山とほぼ同じコースやなぁ)吉野川にかかる橋を渡ると吉野山への急な登り坂にさしかかりました。橋を渡ると吉野山へは「あと0.9キロメートル」と書いてありました。「吉野山観光駐車場」というバス専用の大きな駐車場で降りて添乗員の誘導のもと昭憲皇太后野立碑、黒門まで行き、あとは自由行動です。滞在時間5時間ありますのでのんびりと散策できると思います。
蔵王堂、吉水神社は帰り道に立ち寄ることにして、とにかく奥千本と言われる金峯神社に向かうことにしました。3人とも示し合わせたように登山靴を履いています。さすがです。雨の急な登り坂は登山靴が最適です。サクラの見頃は過ぎているというのに、この混雑ぶりは何なのでしょうか。時折タクシーや自家用車が通過し歩きにくくて危険です。下山する人とのすれ違いも、ままなりません。
「吉野山のサクラのピークは車で来ては大変だ」とは聞いていましたが、これほどにすごい人だとは思いませんでした。
夜目遠目傘のうち…ってか
ところどころに人だかりができていて近寄ってみると遠くを見下ろすした下千本あたりの山々がとても幻想的で美しく葉を出し始めたサクラもいいものだなぁと見とれてしまいました。
竹林院前から奥千本までのケーブルバスには長い行列ができており、しかも40分待ちだと言うので日頃鍛えた足で歩いて登ることにしました。観光駐車場から金峯神社まで片道5.2㎞の道のりです。「上千本、中千本って言うけど桜の木が千本あるんとちゃうねんなぁ。それくらい多くあるということやなぁ」そうなんです。九十九折、四十八滝と同じように多くあるという表現なんです。
 姫の大好きな「ミラー写真」です。なかなかいい感じでしょ?
奥千本・金峰神社
吉野水分神社は水を司る天之水分(あめのみくまり)大神を主神とし、"みくまりが"御子守"(みこもり)となまって、俗に子守さんと呼ばれ子宝の神として信仰されています。社殿は豊富(臣)秀頼が再建したもので、本殿、拝殿、弊殿、楼門、回廊からなる桃山時代の大変美しい建築です。
金峯神社まで2時間あまり、きつい登り坂をよく登ってきたものです。金峯神社は、大峰・奥駈けに出発したスタート地点で、あの時のあの頃を懐かしく思い出しました。「今ならとても行けないなぁ」と加齢による体力低下を嘆きました。

雨があがったかと思うといきなり降ってきたり、突風が吹いたりと山の天気は変わりやすく、強風で傘を壊してしまった人も何人もいました。帰り道は下りのみとなりますがこれもまた膝に負担がかかりつらく、傘をストック代わりに、スネークターンを繰り返しながら膝をかばってお店の立ち並ぶあたりまで降りてきました。「とにかく柿の葉寿司を食べよう」時間は午後1時を過ぎてしまいました。
しかしどの店も靴を抜いて座敷に上がる店が多く登山靴を脱ぐ手間が邪魔くさくてテーブル席の店を見つけ飛び込みました。
 (これが失敗の始まり〜)
金峯山寺は吉野山のシンボルであり、修験道の総本山。 蔵王堂は東大寺大仏殿に次ぐ木造大建築で蔵王権現像(重文)3体がまつられ、本尊は高さ7mにもおよびます。 
蔵王堂、水分神社に立ち寄りましたがどちらも大がかりな修復工事が行われておりました。土産物の立ち並ぶ通りを歩いていると、呼び込みの店の人達が手の平に山椒ちりめんを乗せてくれて「味見して〜買うて〜」と、酒屋では「試飲して〜やたがらすの酒買うて〜」とにぎやかな声が響きました。ジョンは吊るし柿と草餅を買い夜食のおやつが出来たと大喜びしていました。

「素うどんと柿の葉寿司セット」を注文したのですが3人とも一口うどんをすすった途端に、顔を見合わせました。どの顔にも「まずっ!」って書いてあります。「うどん」に舌の肥えた大阪人に、こんなまずい味は失礼です。店選びに失敗したうえにまずいうどん代金1080円の大金を支払い、隣の店を見たら天婦羅うどんと柿の葉寿司(海老が2匹も乗ってたで〜)で1050円・・・ああ失敗したなぁ・・・
入口にある「さこや旅館」周辺では吉野山刷新委員会の人たちによる「さこや旅館」がいかに環境破壊をしているのかを観光客に訴えていました。この旅館の事はテレビ報道で知っていましたので「オーナーが町議会議員だと大変ですね」と声を掛けると「ご存じですか?」と、そのニュースを知っていたことにとても嬉しそうに反応されていました。チラシによると長年にわたり宿泊者や従業員の糞尿等を裏山に垂れ流しているとのこと、それが事実ならば、私たち観光客に協力出来ることと言えば「利用しない」ということしかありません。皮肉な事に4月は満員御礼だそうです。では5月は?6月は?風評被害が町全体に影響しないことを祈っています。
駐車場に戻りついたのが午後2時30分、出発時間までまだ1時間もあります。そして目の前の駐車場を見ておったまげました!
何とっ!観光バスが百台ほど駐車しているではありませんか!
高速道路で駐車しているバスの多さにびっくりしたことはありますが、こんなにも多く駐車していたのを見たのは初めてです。自分たちの乗ったバスを探し当てられるのでしょうか?バス会社の名前と車番は覚えていますが、とても探せそうにもありません。
幸いにも駐車場入り口で添乗員が立っていてバスの位置を教えてくれたのでスムーズに(それでもバスとバスの間を縫って10分はかかってる)何とかたどり着きました。(ヤレ・・ヤレ・・・)
観光バスのドライバー達は出発時間に合わせて上手く前後左右を調整しており見事な捌き具合でした。添乗員が「土曜日と日曜日は大変な渋滞なんです」と言うのも頷けます。
私たちの参加は月曜日の平日とあって、(しかも花の旬をはずしている)スムーズに渋滞に巻き込まれることなく予定通り大阪にもどることができました。
大阪に帰ってから打ち上げです
「反省会行く?」「行く行く」と、阪急食堂街にある、お気に入りの居酒屋で吉野山のサクラに乾杯をしました。junkoちゃんの言うには「奥千本って言うけど奥三本しかなかったね!」・・・(おあとがよろしいようで。)
奥千本の桜はまだ木が幼くて見頃を迎えるにはあと10年はかかりそうです。それにしても日本一の吉野山のサクラといわれるだけのことはあるなと人の多さで感じ取ることのできたバスツアーでした。
 「ジョンの感想」
鮎の塩焼き、吊るし柿、草餅などの誘惑が多く、なかなか愉快な旅でした。花見客を乗せた観光バスの多さには目を見張るものがありました。老若男女みんな元気です。山登りからしばらく遠ざかっていますが、そろそろ再起動しなくては体力が鈍ってきそうです(既に鈍ってる)大峰・奥駆けを実行したころは元気だったんですが・・寄る年波には勝てません。今回はバスの中の騒音も気にならず快適な旅だったと思います。
文:美智子姫
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