2015
暖かーい、風はほんの少し、霧氷が少なー、でもめっちゃ楽しい…!
高見山樹氷見物の後は、和佐又山の樹氷を計画していたのですが駅から2時間という長時間のバスに乗り、帰りのバスが15時台の1本のバスしかなく、万が一、乗り遅れてしまったら大変だと検討した結果、三峰山に行先変更することにしました。それに樹氷は和佐又より山三峰山が人気で綺麗だと判断したのです。「え〜っ!行先が違うのでや〜めた!」と言う人はいないと思いますが、とりあえず事前に行先変更の連絡を入れました。
三峰山(1235.4m )は、奈良県宇陀郡(現在は宇陀市)の南東端に位置し、山頂に平坦で広大な高原を持つ山で、冬山登山のメッカのひとつで冬の青空をバックに真っ白に輝く霧氷のトンネルの下を行くと、その清々しさは登山者でないと判らないクリスタルな世界が広がります。野生の鹿と出合うことも珍しくないそうです。山頂から三重県側に少し下ったところにある、なだらかな鞍部を八丁平といいその名のとおり広々と開けて、彼方には大台の峰峰も天気が良ければ見られると数々の資料には書いてありました。

上本町駅7時15分の急行『五十鈴川』行きの先頭車両から2両目に乗り込みました。車両内で久しぶりの靖ちゃんと、鶴橋からはjunkoちゃんが乗り込んできました。ポッチーは今回も「寒い〜!」のひと吠えで留守番するととなりました。雪が降れば「♪♪犬は喜び庭駆け回る〜♪♪」と、寒さに強いはずのワン公なのですが・・・(まっ松山行が1週間先に控えているので無理に誘わんとこ〜)
 09:40  みつえ村青少年旅行村
 10:40  不動滝
 11:30  登尾ルート分岐
 11:45
 12:15  山頂 (昼食)
 12:50
12:55 八丁平
 14:06  林道沿いの避難小屋
14:40 みつえ村青少年旅行村
奈良交通・霧氷号 靖ちゃんとjunkoちゃんは2台遅れでみつえ青少年旅行村に到着です 村はハイカーでいっぱい
近鉄榛原駅に到着すると高見山の時と同じく登山者が走って、われ先にバス停に向かいました。右側に三峰山行き、左側が高見山行きのバス停があります。既に切符を買う人の列ができていますが「ICOKAカード」を持っている人は切符を買う列に並ばずに済むはずなのですが何かモタモタしています。機械のコンセントが抜けたと慌てています(笑)私達現金派は先に出発することになりました。靖ちゃんと、junkoちゃんのICOKA派は2台後のバスとなりました。

バスは48人を乗せると出発し増便に次ぐ増便でこの日は11台も出したそうです。奈良交通の「樹氷バス」はこの時期だけ運行していて1時間ほどで「みつえ村青少年旅行村」に到着です。スパッツをつけたり登山届を出したりして後のバスを待ちました。いよいよ登山開始です。この日はすこぶる良い天気でバスで500人以上と駐車場には乗用車でやって来た登山者もいて、ほぼ満杯でした。「みつえ青少年旅行村」では、この日午後1時からお餅つき大会もあるそうです。みつえ村の人口より登山者の方が多いのではないかと思うほどの賑わいでした。
 みつえ青少年旅行村を出発です
登山口へ向かう林道は雪が少なくそのうえ凍っているので歩きにくいです。不動滝分岐まで行かずにアイゼン装着
前日によく冷え込んでいれば美しい霧氷と出合えますが、さてさて今日はどうなんでしょう。期待に胸を膨らませてゆっくり登り始めました。去年とはコースを変え今回は不動滝コースから頂上を目指します。ゾロゾロとやってくる全ての登山者に列を譲りながら、雄大な不動滝を見学しました。
杉の美林の中を快適に登って行きます。アップダウンがあり、なかなか歩きごたえのあるコースの様です。歩きはじめるとすぐに温かくなり衣類調整の休憩を取りました。 
不動滝  
途中で頂上から下山してくる人と出会いました。「何時に登り始めたのですか?」「7時30分です」ああそうか〜自家用車組なんですね。「天気が良すぎて樹氷は期待ではませんよ」とのことでした。そう言えば木々からポタポタと雪が溶けて落ちていました。三畝峠を越えたあたりから霧氷が見えてきました。あたり一面の景色が変わり、杉の大木に雪化粧が美しい!高見山の様なエビのシッポは見ることは出来ませんでしたが、この地にしかない違った美しさがありました。 
登っても登っても終わらない九十九折の道、 はるか上にも登山者の影…長いなあ…やっと登尾コース分岐の避難小屋に到着
避難小屋の陰で風を避けてレーションに水分を補給…足のメンテナンスも済ませて…さあ出発です 
 三畝峠の直下に霧氷の樹林がありました…感激です あまりの綺麗さにカメラが傾いちゃったワ
やがてガヤガヤと人の声が聞こえてきました。頂上です。「着いたよっ!」山頂の看板を囲み記念写真を撮りました。勿論三角点を探しましたが残念ながら雪の中に埋もれていて「デンの記撮影会」は出来ませんでした。頂上へ向けて500人以上が登っているにも関わらず、ぜ〜んぜん下山されてなく不思議に思っていました。頂上に着いてその理由がわかりました。あまりのポカポカ陽気にみんなが雪のジュータンの上にお弁当を広げくつろいでいたのです。どこからかおでんの臭いもします。ラーメンの臭いもします。高見山では強風で避難小屋に駆け込み弁当を食べましたが今回は春の様な温かさで、私達も雪の上にドッカと座り30分以上は雪景色を堪能しながらお弁当を広げました。 
わー 頂上は人がいっぱいやー  びっくり 今日は暖かいから皆さんゆっくりしておられます
「こんな気分久しぶりやわぁ」junkoちゃんが嬉しそうに言いました。そう言えば私達もそうかも知れません。頂上では強風にあおられ滞在時間わずか5分が常だった気がします。和佐又山だったら慌てて食事を済ませ急ぎ足で下山していたことでしょう。いつもなら歩行中は感じない寒さも立ち止まると急速度で体温を奪っていきます。しかしこの日は一度も「寒い」と感じたことはありませんでした。稀にみる登山日和でした。 
八丁平は雪がありませんでした    この文字をクリックして昨年のレポートをご覧ください 再びここに戻る時は左上のを押してください
食事を終え下山開始です。コースは八丁平に下ることにしました。前回来たときにはこのあたりで樹氷を棒切れで叩き落としたと中学生の団体が先生に怒られていたなぁ・・・八丁平は雪が少なく緑の芝生が顔を出していました。ここでも多くの人達がお弁当を広げていました。 
下山には登尾ルートを使います。三畝峠から不動滝コースへの分岐を右に分けて 緩やかな林の中の道を下っていくと展望小屋が見えてきます
この下で不動滝から登ってきた林道を跨ぐとトイレつきの避難小屋があります。
多くの人がアイゼンを外していました。小屋の傍には洗面台が設けられていて谷川の水を引き並々と水が流れています。みんなそこでアイゼンを洗っていました。「我々も外そうか?」もう雪もなさそうなのでアイゼンを外して綺麗に洗いリュックに仕舞いました。トイレも済ませ休憩も済ませ大きな杉の木のある登山道を歩き始めたその時です。トップを歩いていたジョンがズルッと滑ったのを目の当たりにしました。
この山行ももうすぐ終わりです   展望小屋
 靖ちゃん  junkoちゃん  ひ め
「あかんっ!私はアイゼンを履くっ!」高見山の教訓で自分の技量に合わしてアイゼンの装着・脱着をすると誓ったはずでした。すぐまた全員がアイゼンを付け
「これもアイゼンを早く装着する訓練だと思えばいいねんなぁ」「そや、そや」あっという間にアイゼンを履き直したおかげで林道に出るまで安全に歩行することができました。

林道に出たところに川が流れておりアイゼンを綺麗に洗い、しばらく林道歩きをするとゴールの「みつえ青少年旅行村」に到着しました。

バスは午後3時発となっていましたが定員の48人の目途がつくと3時を待たず順次バスを発車させてくれました。粋な計らいです。
ジョンはバスの列に並びながらも売店が気になるようです。「行っておいで〜あとで後悔するで〜」そう促すと子供の様に嬉しそうにテントまで走って行きました。

夢にまで見たと言うヨモギ餅を6個買ってきました。
「10個下さいっていったけど6個しかなかった」そうです。(ほとんどの品が売り切れです。樹氷祭りは村の人達にも還元されている様で嬉しいですね)
バスの中で熱々のヨモギ餅を頬張りながら帰り支度もすっかり整った頃、榛原駅に到着しました。三峰山の春は白ツツジも美しいそうです。村の人達の作る特産物を多くの登山者達が購入しお互いが共存でき、自然破壊をしないように気を付けていつまでも美しい「みつえ村」であり続けてほしいと思っています。
榛原駅で電車に乗り「さてさて本日の反省会は」と言うことになり前回予約している「酒と揚げ天ぷら・てんてん」さんに行き、思い思いの品を注文し腹いっぱいになりました。(もう食べれません!)ごちそうさまでした!
今日の反省点は?。まったく有りませーん。でも行き交うハイカーさんの中には反省してもらわなければならない点を抱えた人も多くいましたねええ
「次はスノーシューだね」と話しつつ、ほろ酔い加減で帰路につきました。
やっぱり山は天気に限る〜!
 写真と文 美智子姫