2013
「久々のプライベートクライミング」毛虫よ!お前もクライミングか in 芦屋地獄谷
今年の3月にホワイトフェイスで「KAZUくんのクライミング講座最終回」を終了してから、ト〜ンとご無沙汰のクライミングに出かけることにしました。12日から横須賀のお祭り野郎達がロッククライミング発祥の地「芦屋」を訪れたいとのことですので「下見」と称して当日と同じルートの山行をすることにして芦屋高座の滝をめがけて車で午前7時30分に自宅を出ました。

いつも人、人、人であふれかえっている阪急・芦屋川駅前広場には2人しか登山者はいませんでした。「今日は平日やから空いてるなぁ」そう言いながら駅前を通過して高座の滝に向かう狭い道を走るとポツポツと登山者が歩いていました。
歩行者からはきっと 「こんなところまで車で来てからに〜」 と言われてるような空気を感じながら目的地に到着です。

滝の茶屋からポッチーは六甲山最高峰の直下にある一軒茶屋までの往復、私達は地獄谷からA懸岩、ピラーロックを予定しています。どちらのコースも下山時間は、ほぼ同時刻であると考えそれぞれのコースへと別れました。
まずはホワイトフェイスから登攀開始です。
見晴らしの良かった3月と違い立木に青々とした葉が生い茂りゲレンデにも草が生えていてあまり利用されていないことがわかります。
登山者が私達の声につられて登ってきましたがどうも道迷いだったらしく引き返して行かれました。
まずはJONとの間をロープでアンザイレン、今日は10.5mm30mロープを2本用意しています。この20mの壁を下るために2本つないで懸垂下降をします。
クライミングは久しぶりなので朝いちばんは体が重くて動きが悪いです。
やたらと毛虫が這っていました。ロープにまで毛虫が這っていてリード中のジョンが「ギャアーッ!」と思わず手を離す寸前です。支点地点では姫が「何かチクチクする」と腕を見たら毛虫が這っていてここでもまた「ギャーッ!」の連呼でした。
パートナーチェックをすませて… 登山靴で登攀です 体が重いなあ
ギャハハ…毛虫やー 多めにカムを入れて… 落ちるかも知れんなあ もう少し…ガンバロ
接続は8ベント+グレープバイン この懸垂下降…あまり人に見せられた格好じゃあないね・・・。
ホワイトフェイスを後にして地獄谷の通過は本番と同じメニューで進んでいく事にしました。立木を利用してのビレイ、肩がらみのビレイ、腰がらみのビレイをしながら順調に小滝を攀っていきます。今日は水量も少なくいつもの地獄谷の迫力を味わう事はできませんでした。
 ロープは濡らさないように 肩がらみでフォローをビレイ   
スラックは少なくして滑落の衝撃に備えます。
岩場の木は根が張っていないので注意が必要です。立ち木に支点をとるときは腕の太さぐらいあれば大丈夫ですが、それより細いときは揺らして強度を確認、危険を感じたら遠くからでもバックタイアンカーをとります。


局面によってビレイの方法を変えながら進んでいきます。
ロープは地面に擦って汚さないように。
腰がらみでも正しく構えて、足で岩を踏ん張っておけば 70kgの体重を充分支えられます 
 スリングにカラビナをかけて折り返してATCでビレイします  支点の取れない場所では リードは確実に上っていかなければ…
ジョンは何処で落ちるかも解らんから A懸垂岩に到着です
A懸岩到着後、昼食を取り、ここは姫がリードをさせて貰う事にしました。支点も完了しジジでジョンをビレイしA懸岩の頂上で懸垂下降の準備をしていると上空でヘリコプターが旋回しています。「事故かなぁ?」何機も何機も飛び交っています。「事故じゃなく訓練かも知れないなぁ」と上空に向けてカメラを用意しますが音はすれども機影は見えません。 やっとヘリコプターの姿を見つけましたが工事中の荷物の搬入の様子でした。
 
「またA懸岩かいなぁ!」と言う人もいるかも知れませんがルートは何通りもあります。右ルートや左ルート等3ルートの登攀を繰り返しヘロヘロ・・・「今日はこれくらいにしたろ!」出ました〜!ジョンがこの言葉を発するときは体力的に悲鳴を上げ始めた時なんです。帰り支度をしピラーロックに向かって登って行くことにしました。雨が降っていない為、ザレ場が更にザレていて歩きにくく荷物は13kg、15kgとお互いが背負っており結構きつかったです。
岩肌が粗くロアーダウンではロープを傷めますのでここでは毎回懸垂下降です。
風化した花崗岩に打ってあるボルトは毎回打音チェックを必要とします。あまりきつく叩いてボルの接着部にガタを発生させてはいけません。ほどほどに。
120mmスリングを使って流動分散して支点を取り、カラビナを使ってロープを折り返します。自己ビレイはボルトのリングを使ってプロハスカでセットそこにカラビナをかけます。
 僅かな幅をトラバース もう5cm横幅が増えたら通れません …今回はセーフ
ピラーロック跡、万物層とも呼ばれているところです 
ロックガーデンの中はいろいろな路面を楽しむことが出来ます
ピラーロックを通過後は中央稜を通り車を停めている滝の茶屋まで戻ってきました。もうポッチーは一軒茶屋コースから戻っているだろうと車まで戻ると私達の方が先に到着の様でした。リュックを置き、滝の茶屋に行きよく冷えたジュースを飲んでいると15分遅れでポツチーの姿が見えました。「有馬に抜ける方が楽やなぁ」と言いながらこちらもヘロヘロ状態です。。
帰り道の今津にある「やまとの湯」で汗を流して、自宅近くのレストラン(食堂)で夕食を食べ帰ってきました。家の中に入らないまま登山靴を洗い、クライミングシューズとロープの掃除をし、家の中に入ったらそのままバタンキュー・・・このわずか10分間ほどのバタンキューが疲労回復の秘訣です。
本番通りに予行演習をしましたのでこれでひと安心です。あと気になるのは天気だけです。
 朝登ったホワイトフェイス  今だ崩落中 使えないゲートロック
 高座ノ滝 藤木九三のレリーフ   通報プレート
みんなの感想
 ポッチーの感想
久しぶりの一軒茶屋の往復は風も適度に吹き気持ちよく歩けました。ただ長距離のため足が攣りかけ困りました。やっぱり暑くても堤防歩きよりも山は自然が多くていいですね。
 ひめの感想
毛虫の多いのには参りました。気味の悪い毛虫も成長すれば美しい蝶々になるのかと思うと退治することもできませんでした。クライミングがうまくなるには練習の積み重ねしかないという事を体感しました。
 ジョンの感想
朝一番のリードは怖いなあ  それも登山靴履いて。今回は毛虫に悩まされました。
    美智子姫:記0000