Yamatabi-CLUB000
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ゴールまであとわずか!…歩け歩け休まないで歩け…!
●第8日目 9月11日(日曜日・晴れ))
黒部五郎小舎の朝食は午前5時と早く、おかげで出発時間を30分早めることができました。稜線コース方向に神戸から来たという老夫婦の後ろ姿が見え「確か夕食時に明日は双六小屋に泊まるっていうてたよな!道間違えてるよ!」あわてて後を追っかけて、道を間違えていることを教えてあげました。あのまま登って行くと大変なことになります。何度も何度も丁寧に礼を述べられて双六コースの道に軌道修正することができました。よかった、よかった。
谷底にある黒部五郎小舎から這い上がるようにしてきつい登りを終えると槍ヶ岳と笠ケ岳と薬師岳に見守られながら稜線歩きを楽しみました。今回で一番リラックスして歩けた瞬間ではないでしょうか。黒部乗越で外人さんと出会い思わず記念撮影をしてもらいました。「レーション食べる?」「何があるねん?」「リンゴ」そうです。小舎を出るとき入り口で売っていたリンゴを買っておいたのでここで食べることにしました。ガブリッとかじった時の美味しかったこと!たまりません!
タイムスケジュール
05:35 黒部五郎小舎
18:00 三俣蓮華岳
09:45 双六岳
10:50 双六小屋
13:15 鏡平小屋
16:00 ワサビ平小屋
黒部五郎小舎出発 小屋で買ったりんご 神戸のお二人さん双六コースへ軌道修正
三俣蓮華岳でヘルメットもおやすみ…ヘルメットは一般登山でも、安全山行のお守りです
三俣蓮華岳の頂上でーす。
北鎌尾根から穂高に延びる槍穂の縦走路が美しく
左奥は薬師岳、右は祖父岳、中央が雲ノ平です
中ほどの谷は黒部川の減流域、中央辺りの岩苔乗越が黒部川の最奥になります…稜線は左から水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳です
双六岳の山頂から見た笠ヶ岳…形の良い姿を現してくれます
双六岳の山頂で
双六岳から双六小屋へ向かいます。槍ヶ岳を見ながら歩くのは最高です
双六岳と樅沢岳への九十九折の道 槍ヶ岳の印象
三俣乗越から三俣蓮華岳(2841m)にむけて、せり立つ危険個所を登り返し、丸山を通り、双六岳(2860m)、に到着した頃には疲労もピークとなり、ツムラ、アミノバイタル、ロキソなどに助けられながらやっとのことで双六岳到着と言った感じがします。このあたりからは手軽に登山ができるということもあって山ガールらしきグループが多くなり違和感を感じるようになり、早々に頂上を後にして双六小屋に到着しました。
 小屋でラーメンを注文しアルファ米をぶち込み「ラーメンライス」にして食べましたがなかなか旨いメニューでした。「ここからは下りばかりやから楽やなぁ」その言葉を信じて双六小屋を出発しましたがいきなりの登り〜「下りばっかり言うたやんか〜」「山にはなあ、下りながらも登りもあんねん〜」そんな漫才のような会話をしながら宿泊予定の鏡平小屋まで一歩、一歩前進して行きます。山容は穂高連峰へと景色が一変しました。北鎌尾根、槍ケ岳の峰々を見ながら、木道が多くなり、高山植物時期にはお花見の登山者が多く行きかうのでしょうか、りっぱなベンチが至る所に用意されていました。鏡平小屋の屋根が見え隠れし、大きな池も見えてきました。この池には槍ヶ岳の姿を映し出すことで有名です。鏡平小屋到着が13時という事で「まだ歩けるよね」という事になり鏡平小屋をキャンセルしワサビ平小屋に無線で宿泊予約をしてもらうことにしました。グループ経営なので融通が効くみたいです。「氷」の看板を見つけました。勿論いただきますとも!。熱くほてった体には、甘くて冷たくて最高のごちそうとなりました。
双六小屋遠望…空と雲と尾根と小屋…アルプスっていいなあ
鏡平小屋が見えてから到着までが長いながい 鏡平小屋です、この池に映る槍ヶ岳は…今日は濃霧の中でした
笠ヶ岳方面分岐 イタドリ平です
鏡平からの下山道は大きな石コロの上を歩くため捻挫をしないように細心の注意をしながら下って行きました。このあたりから新穂高を朝出発した人たちと出くわす時間帯と重なり、思うように進めません。相当きついのでしょうか、汗ダラダラで登ってくる人が多いです。若者3人組が後ろから来たため道を譲りどこまで降りるのかと聞けば新穂高まで一気に下山するといいます。とにかく若者は元気いっぱいです。
ジョンが沢で服を着たまま行水です…それって沢に落ちたんと違うん チボ岩を通過です
登山道にリュックがポツンとおいてあるのですが誰もいません。用足しでもしているのかと思っていたら遥か下の方からおじさんが「休憩したところにカメラを忘れちゃってね」と苦笑しながら汗を拭きながらリュックのもとに登っていかれました。1時間以上はロスしたと思いますがカメラが手元に戻ってよかったですよね。大きな川を縦断する際に先ほどの若者3人が水浴びをしていました。お先にと声をかけてから私たちが前を歩きます。あの若者たちのリズムを取り入れると快適に下山できるに違いないと思い「若者ペース」で蒲田川までおりてきて林道歩きとなりました。
ここでしばしの休憩を取り若者たちに礼を述べると彼達もまた私たちに負けまいと良いペースメーカーでしたよと清々しく黒く日焼けした顔で話してくれました。あまりのさわやかさに思わず記念撮影!
チボ岩から秩父沢を越えればもうすぐ林道です 林道に到着です
3人の若者の優しい会話と軽やかな鈴の音に助けられました 蒲田川左俣林道
ワサビ平小屋に到着でーす ゴーーーーーーールです
林道歩きのアスファルト道は足に悪く何度も立ち止まりながらワサビ平小屋に到着することができました。ワサビ小屋は昭和32年に、双六小屋の経営者であった小池義清氏が、双六小屋への荷継ぎのために、ワサビ平にこの小屋を建設したそうです。現在の2代目経営者は山岳写真家としても著名な小池潜氏(ひそむ)。
標高1402mのところにあり、お風呂に入れるのが何よりのご馳走です。今夜はゆっくり眠れそう・・・・ ..時間は午後4時。あたりは少し薄暗くなっていました。この小屋は新穂高の街から1時間ほどで利用できることから、子供連れの家族も多く山小屋という雰囲気とは少し違っていましたが登山を終えた人たちやこれから登る人たちで、またまた山談義に花が咲きました。                
 (わさび平小屋泊)  


美智子姫:記    
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