Yamatabi-CLUB000
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黒部五郎さあーーーん…はるばる逢いにきましたよーーー
●第7日目 9月10日(土曜日・晴れ)
早朝、三俣山荘の窓から鷲羽岳を見ると頂上に雲がかかっているのが見られるものの空は晴れているようです。
「鷲羽山に登るか」
「いくいく、天気は大丈夫そうやし」
「水とレーションとウインドウブレーカーだけ持っていこう」
「カメラも忘れんといてね」
「了解」
そんな言葉を交わしながら準備を進めていきます。そのうち東の空が赤く染まってきました。朝焼けは雨の兆候などと言いますが、今日一日は大丈夫そうです。
荷物をまとめてテラスにデポし、飲料水とレーションの入ったウエストポーチを持ち鷲羽岳を目指しました。
タイムスケジュール
06:00 三俣山荘
07:00 鷲羽岳
08:05 三俣山荘
09:50 巻道分岐
11:10 黒部五郎小舎
13:25 黒部五郎肩
13:40 黒部五郎山頂
16:00 黒部五郎小舎
さあ、あきらめていた鷲羽岳への登山です。
ハイマツの中の道を通り過ぎ鷲羽山の基部に着いたときに2人の登山者を追い越しました。私達が追い越しをするなんてまず無いことです。
空身だからこそできるわざです。そこから道は急な傾斜に変わり空身といえども息がきれそうです。時間に制約があることからゆっくり歩いてはいられません。背後には三俣蓮華が、その右手奥には黒部五郎岳が顔を出しています。
三分の二ほど登ったとき2人の若者がザックを背負って「おはようございます」挨拶をして、軽やかに登っていきます。若いっていいなあ。

荷物も軽いこともあってわずか1時間足らずで頂上に到着することができました。
わー360度のパノラマでーす。槍ヶ岳が見えます。笠ヶ岳も見えます。通ってきた薬師岳の山塊もくっきりと見えています。
鷲羽岳山頂でーす いつもながらのデンの記撮影会
後方は今から行く黒部五郎岳です
素晴らしい眺めです。
もっともっとゆっくりしたいにですが、黒部五郎岳に向けての距離が長いため、頂上滞在時間は短かったのですが脳裏にしっかりと焼きつかせました

三俣山荘に下りてくると、双六小屋や黒部五郎小舎から早立ちされた登山客が数名訪れていて、今から登るであろう鷲羽岳を見上げていました。

私達もこれから黒部五郎小舎まで行って荷物をデポし、黒部五郎岳を往復しなければなりません。

小屋に置いていた荷物を背負い、三俣蓮華岳の巻道を利用して黒部乗越から黒部五郎岳を目指します。。
遠くには富士山も見えています。
北鎌尾根から槍穂従走路
中央は黒部五郎岳、左は三俣蓮華岳、右下は雲ノ平方面
中央奥は笠ヶ岳その左肩が双六岳、右手に丸山さらに右手が三俣蓮華岳
三俣山荘 鷲羽岳を振り返る 巻き道を行きます
雪渓を通過しました 黒部五郎岳
またまた雷鳥さんとであいました
野いちご1パックほど食べました 黒部乗越でひとやすみ 雲ノ平方面
黒部乗越から見た薬師岳方面…左裾には太郎平小屋が見えました
尾根道づたいの道は、あの苦しかった雲ノ平からの悪路と違い、快適でおもわず鼻歌が出るほどでした。しかし鼻歌もつかの間の出来事で黒部五郎小舎までの道のりは遠くて長くて連続7日目ともなると足と言わず、膝と言わず麻痺してきた感じさえします。ストックがなければ到底小舎にはたどり着くことのできないであろう石コロだらけの道でした。「小舎の屋根が見えた〜!」「う〜ん、あと40分はかかるなぁ」早朝に鷲羽岳も登っていましたので疲れもピークにきているみたいです。

今から登る黒部五郎岳です…左の尾根が稜線コース、中ほどがカールコースです。私達は稜線コースを登ってカールコースを下りたかったのですが黒部五郎小舎を出発するのが昼前だったためカールコースを往復することにしました。
遠くに見える雲ノ平小屋 これからの下りが大変です 見えたよ、着いたよ黒部五郎小舎
はじめの予定には黒部五郎岳は入っていませんでしたが、百名山を巡っている姫にとって、目の前にぶらさがる黒部五郎岳を通過することは、どうしても出来ませんでした。そんなわけで今日は予備日を使い三俣山荘から宿泊予定の黒部五郎小舎にリュックを置かせてもらいサブリュックで黒部五郎岳(2839.6m)の頂上を目指すことにしました。
カールののぼりから見た黒部五郎岳 三俣山荘から黒部を往復すると言う若者と出会いました
カールは深くなかなか抜け出して稜線に辿りつく事ができません。カールには雪渓も残り緩やかなカールの美しさに見惚れてしまいました。
カールを抜けて五郎の肩に到着、そやから肩を触ってます 山頂に到着でーす
黒部五郎の名前の由来は、大きな石がゴロゴロしている様子を示す「ゴーロ」と言う言葉からきています。カールの底には、巨岩が幾つも転がり、壮大な景観が「予定変更して来てよかった!」と思わずにはいられませんでした。小舎でチェックインを済ませ「今から山頂まで行ってきます。5時には帰ります」と言い置いくと「稜線ルートではなく、往復ともにカール道にしてくださいね」と念を押されました。取りつきまでの道のりは長く、下山をする登山者たちばかりで少々時間的にあせりを感じつつも「あかん!雲が出てきた。頂上に登っても視界が悪いかもしれんなぁ」「大丈夫やって!到着したらパァーって晴れる!大丈夫!間違いない!」「これが当たるから恐ろしいんやなぁ」と言いつつ、下山者をよけながら「黒部五郎肩」までやってきました。風も出てきて足元には雲が勢いよく登ってきている感じです。もうすぐだと信じていたのですが大きな岩場を飛びながら頂上は、まだまだ先の様でやっとのことで山頂に到着しました。すると反対側からテント泊らしき荷姿の男性が見えて「稜線ルートを行こうとしたのですが危険なので引き返してきました」とのことでした。
頂上だよ 黒部五郎岳山頂でデンの記 撮影会 さあ下山開始
 「晴れたで〜!太陽も出たで〜!」今まで曇っていた空も、予報士顔負けの姫予報が当たり快晴となりました。下山して行った人たちはこの美しい光景を見られたのでしょうか。頂上では長めの休憩をとり、レーションのめざしを頬張り心行くまで堪能し、三角点もあることから「デンの記撮影会」を済ませ小屋に戻ることにしました。
カールの西側はガスってます 五郎の肩
カールから突き出す尖峰 黒部のテント場 戻ったよー小屋に戻ったよー 一夜のねぐら
下山途中の川で衣類の洗濯を済ませ、ついでに体も拭きさっぱりとしたところで小屋までかえってきました。
小屋前の広場では、ビールを飲みながら歓談している人たちでいっぱいでした。ここには生ビールもあることから私たちも喉を潤すことにしました。
ここが「小屋」ではなく「小舎」であるいわれをスタッフに聞くと「さぁ〜昔からそういわれていたので…


美智子姫:記    
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