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「大峯の最高峰・八経ヶ岳に咲く“天女花・オオヤマレンゲ”を訪ねて」
先日、JONさんと姫さんが踏破された大峯奥駈道にある八経ヶ岳に自生する“オオヤマレンゲ”は7月上旬にのみ開花するということで、機会があれば訪ねてみたいと思っていました。
今回、S旅行会から
[国の天然記念物“幻の花”オオヤマレンゲ。大峰・八経ガ岳]という案内があり、やまたび・スケジュールがない日ということで、申し込みました。費用は昼食付き8,800円でしたが、インターネットで申し込んだ人はキャンペーンということで、当日300円の返金がありました。
「ラッキー!」

この企画の実施日は、7月2日(土)、6日(水)、10日(日)の3回の開催だったのですが、添乗員の方のお話では、「2日、6日は、オオヤマレンゲの開花が遅れていて、かつ、雨ということで、特に2日は雨がひどく昼食もバス車中になりました。今日ご参加の皆さんは天気も良く、オオヤマレンゲも開花していると思われます。」とのことでした。

「運転手さん、うま〜い!」
オオヤマレンゲとの出合いを期待です。
梅田のビル西側広場に集合し7時に出発しました。バスは29人乗りの中型バスで参加者24人の満席です。阪神高速道〜阪和道〜南阪奈道を通り、途中、道の駅・大淀と杉の湯川上にてトイレ休憩をして、国道169号線の天ケ瀬にて天川方面へ右折し、国道309号線(行者還林道)を行きます。
国道と言っても道が狭くて大型車は通行不可、バスは道一杯一杯の状態です。「運転手さん、うま〜い!」行者還トンネルを抜けたところに10時10分に到着しました。
道路まで車々と満杯、駐車スペースが全くないという状態です。出発点の行者還トンネル西口(高度1100m)を少し登った広場にて準備体操をした後、10時25分に出発し、ここから奥駈道までは、木の根や岩の露出した急な登りが続きます。約1時間で稜線の奥駈道出合(高度1500m)に到着しました。
【登山行程】
10:17 行者還トンネル西口
11:29 奥駈出合
11:50 弁天の森 (昼食)
12:15 弁天の森
12:45 聖宝の宿跡
13:40 弥山小屋 10分休憩
14:25 八経ヶ岳 (着)
14:45 八経ヶ岳 (発)
15:10 弥山小屋 (復路)(着)
15:15 弥山
15:30 弥山小屋(復路)(発)
16:00 聖宝の宿跡 (復路)
16:35 弁天の森  (復路)
17:05 奥駈出合  (復路)
18:00 行者還トンネル西口
弥山登山口が近づいてきました 行者還トンネル西口 登山口です 準備運動
木橋を渡って 尾根道は険しく
ここから、尾根歩きとなり、弁天の森(高度1500m)まで約20分の軽い登り道です。弁天の森は少し広くなった場所になっていて、ここで昼食ということです。ここから、弥山を目指して歩きます。遅い時間帯なので、出合う方から、「泊りですか〜?」と言われたりして…「日帰りですよ〜!」。木々の間からは、右手には大普賢岳などの山々、正面には弥山小屋の三角屋根が見えます。
奥駈道の出合 弁天の森にて
世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道 大峯奥駈道の上を歩いています。…逆峰
道傍にはバイケイソウの群落が見られます。有毒なので鹿に食べられないで残っているとのことでした。
聖宝大師像がある聖宝の宿跡を通って、弥山小屋のある弥山辻まで約1時間の登りは木組みの階段、鉄製はしごのある登山道です。最後の急傾斜を登り切ると台地に佇む弥山小屋に到着です。トイレ休憩(利用料100円)です。
バイケイソウの群落 聖宝大師像
お弁当 鉄梯子を登り 延々と続く木組みの階段
弥山小屋のある台地に到着 昔の弥山小屋 弥山の標識
小休止の後、八経ヶ岳を目指して出発です。しばらく行くと鉄製の門扉があり、そこを開けて入ると道の両側にモクレン科の落葉樹・オオヤマレンゲが白い可憐な花を咲かせていました。鉄柵は鹿の食害からオオヤマレンゲを守るための対応とのことでした。他に、一面のカラマツソウも見られ、これも可愛い花です。途中、遠方でゴロゴロと雷音が聞かれて心配しましたが、何とか、どこかに去ってくれました。逆に、雲の下に現れた山々に太陽の光があたって、幻想的な山容が美しかったです。14時25分、日本百名山・近畿最高峰である八経ヶ岳(1914.9m)に到達しました。八剣山、仏教ヶ岳の別名もある様です。後方には、なだらかな弥山と弥山小屋を見ることが出来ました。また、「修験節律根本道場」と書かれた錫杖が突立てられていました。
振り返って弥山を仰ぐ オオヤマレンゲ カラマツソウ
天女の花と言われている白い花…オオヤマレンゲ
ここから折返して、またまたオオヤマレンゲを楽しみながら弥山を目指します。途中で団体の方達と出合ったのですが、M旅行の皆様でした。ちょうど、私達と入れ替わりです。その後、ポツポツと雨が降り始めましたが、内から濡れるか、外から濡れるかという状況です。弥山への登り口には皇太子殿下行啓記念の碑がありました。[平成2年6月14日に山上ケ岳を出発され奥駈路を南下し弥山まで来られて弥山小屋に泊まり翌十五日に天川川合の方に下山されたようです。]大峯弥山(1895m)山頂には弥山神社が祭られていました。ここで、雨対応としてザックカバーを付け、傘を出しました。弥山小屋でバッジを購入したいという方がおられたこともあり、トイレ休憩も兼ねての小休止をした後、聖宝の宿跡、弁天の森、奥駈道出合まで戻り、奥駈道出合からは急坂です。皆さん、「こんなきつい坂を登ったのだなぁ!」と言いながら、注意をして下りました。ゴール手前、小坪谷の川で汚れた靴を洗い、18時にバスが待つ行者還トンネル西口に到着しました。
八経ケ岳
大台ケ原方面の山容 八経ケ岳山頂にて 錫杖(「修験節律根本道場」の文字)
八経ケ岳山頂からの景色 弥山小屋 弥山神社
ヤマボウシの大木 駐車する車は少なくなっていた 私達が乗ってきた中型バス
帰路は、18時10分に現地を出発し、朝来た同じ道を大阪まで帰ってきました。大阪では、天王寺、難波と途中下車の方を降ろし、21時30分、梅田の中央郵便局前に帰り着くことが出来ました。全行程10キロ、約8時間の山行でしたが、全員怪我なく無事で良かったです。往復6時間以上のバス移動は、やっぱり遠いですね。結構、疲れた一日でした。
写真と文:鹿島秀元