Yamatabi-CULB000
「読図ハイク」
 
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「西日本に寒波到来か」の天気予報がはずれ、寒さ知らずの朝を迎えることができました。
年末の納山祭で読図のビデオを見て「読図ハイキング」を実践してみようと言うことになりました。阪急電車の岡本駅前から八幡谷口、金鳥山を経て、横池から高座谷、阪急芦屋川駅に向けて読図をしながらの登山の予定ですが、途中で何度も立ち止まりながら勉強しますので、あくまでもコースは予定ということで出発の岡本駅から少し歩いた場所の公園をスタートしました。丁度同じ頃、中高年のハイカーの皆さんが10人ばかり横を通りましたが「あの人等、何か勉強してはるで〜」と私達を見てヒソヒソと話をしていたのが滑稽でした。
こちらが磁北ですよ スタート地点近くの鉄塔 保久良神社
2004年11月3日のわが倶楽部設立以来、それとなくコース上での地図の説明はしたことはありましたが、今回の様に「読図ハイク」として本格的に取り組み始めたのは今回が初めてです。目標物の高圧線や、二俣に分かれた登山道が出てきたら、立ち止まり、地図とコンパスで自分の位置確認をします。トップをみんなで交代しながら地図に忠実に進んでいきます。時折間違ったコースに進んでも、みんなそのまま付いていきトップが間違いに気が付いたら軌道修正して行きすぎた分だけ戻ると言う徹底ぶりでした。みんな熱心に勉強をされていました。今まで地図はもらっても、ポケットにしまったり、先頭の後について歩いてばかりいたので、驚くほど地図について関心がなかったことにみんなが気が付きました。ましてやウオークの地図では鮮明度が薄く「縮尺10000分の1」の様に正確に確認することが不可能でした。地図をもらっても、いままで高圧線なんて見上げたこともなく、進行方向の先に何が出てくるのかなんて考えたことがありませんでした。
ルート上に藪があれば漕いで行きます まだでないのかよー 池が出てきた…合ってるね!
途中振り返ると大阪湾が光り輝き、芦屋や神戸の町がくっきりと浮かんでいるのが綺麗でした。地図から読み取る情報を頼りに一歩一歩進んでいきます。漠然としたところでは、地図を整置してリロケート、尾根の曲がり方や谷筋を確認しながら位置関係を把握します。鉄塔のあるところなど現在地がはっきりしているところではクロスベアリングで磁北と目標物を合わせ確認をします。
大阪湾が確認できます この鉄塔はここやね 樹林帯を登ります
右は谷、左も谷、ということは尾根を登っているわけやね
尾根を登りきったら 今どこかわかりますか
樹林帯を抜けると小さな台地がありました。この台地は地図では確認できませんが、等高線間が広いため何となくこの辺りかと思います。
こんなときに高度計があれば良いのです。今歩いている尾根がわかり、高度が解れば誤差の範囲内でほぼ正確に断定できるのです。
「この場所では地形図をよく読むと尾根が曲がっているのが読み取れ、ここら辺にいることがわかる」と言われるのですが「うちわからへん」
なにわともあれ昼食です。腹が減っては戦は出来ん。食事しながらもどっちを向いているのかわからないのが気になって仕方ありませんでした。
登っていく道が有る。右に行く道が有る。左に行く道がある。どれに行くのが一番正しいのやろ。
私の読みでは右に行くのが正しい。オリオンさんは上に行くのが正しいという。地図上には道は1本しか表示されてない。
ますますわからへん。
どないしよう。
まずは昼食。日当たりもよくゆっくり食べよ
よっしゃー。後半は頑張るぞ
分岐らしき所がくるとチェックします 切れ込んだ谷を通ってるね 来過ぎや戻ろう
石積みの堰堤があるよ ザレ場を登っていくと横池に到着
「地図を見て、尾根筋わかりますか?谷筋わかりますか?次に何が見えますか?今、どこにいるかわかりますか?」と矢継ぎ早に質問をされても、みなさんは、しっかりと理解ができていて、悲しいことに私だけ理解できていませんでした。情けなくて涙がこぼれそうです。わかったふりをするのは簡単ですが、わからないのに見栄を張る必要もありません。
「わかりません。理解できません」の連発をしていると、理解できている人達の足をひっぱり、時間ばかり費やしてしまうことになります。(ここはまずわかったふりをしておこう)そんな思いで後をついて行きました。
案の定、横池あたりで時間オーバーの午後2時を過ぎてしまい予定のコースを変更して岡本駅にもどることにしました。
残りの半分は後日実施されるそうですのでみなさん頑張って下さいね。

大津美子さん(古〜っご存知でしょうか?)の歌で
♪ほこりまみれの巷の夕日 ビルにかくれりゃ灯がともる(中略)弱音吐いちゃダメさぁにっこりと♪と言う歌がありますが、弱音を吐かずに頑張るっきゃないかなぁ。
( 参加者の感想 )
●オリオンさん
結構、おもしろかったです。普段通ることのない藪漕ぎもあり楽しかったです。

●じゅんちゃん
最初はわかるかなぁと心配していましたが、理解できて良かったです。

●ポチ
寒いと思っていたが暖かくてよかったです。地図は、わかったり、わからなかったりですが次回も頑張ります。

●ひさぽん
いままで地図はあんまり見たことがなかったです。いい勉強になりました。

●junkoちゃん
楽しかったです。でも何度もしてもらわないと自分のものになりませんね。

●あっこちゃん
楽しかったです。次回も早い時期にしてほしいです。

●みまっち
手が冷たくコンパスが持てるかと心配していましたが、暖かくてよかったです。よい勉強になりました。

●ひめ
あかん!理解不能です。授業についていけない「おちこぼれ」の気持ちがよ〜くわかりました!

●ジョン
皆さん、わかっておられる方は頑張ってリードしてください。でも自信の無いことや、間違ったことは人に教えないでくださいね。
解らない人には解るまでやります、安心してついてきてください。
地図を持たずコンパスも持たず山行をしている人達よりは、読図が出来ないって解っている人のほうが安心です。確実に覚えてください。
最近地図つきのGPSがあれば道迷いをしない…なんて記事を読んだことがありますが、地図とコンパスは必ず携行しましょう。

今回の読図ハイクに参加された方は上記のMAPをよく読んで実際の地形を思い出しながら確認してください。
文:美智子姫00000 写真/GPSデータ:鹿島秀元